「アクション映画じゃないよ、家族の感動物語だよ。」焼肉ドラゴン ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
アクション映画じゃないよ、家族の感動物語だよ。
『焼肉ドラゴン』⁉︎
奇抜なタイトルに、「どんなアクション映画?」と思ったら…。
まさか、まさかの、笑って泣ける感動のロードムービーでした。
今回は、鄭監督スペシャルトーク付き!
監督曰く、この作品は2008年に公演された舞台から始まっているようです。
初日の公演後、瞬く間に口コミが広がり、チケットが争奪戦となった幻の舞台だったとのこと。
その人気舞台のリメイクとして、今回映画化が実現したようです。
韓国ではキャスト全員が韓国人だったようですが、今回は日本の有名な俳優や女優が務めました。
大泉洋さん、真木よう子さん、井上真央さん、桜庭ななみさんなどなど、みんな好感を持てる方ばかり!
こんな豪華なキャストなら、絶対感動できるはずと鑑賞しました。
そして、案の定安定した感動の物語でした(笑)
韓国という故郷と右腕を捨てた一人の韓国人が、家族6人貧乏ながらに精一杯生きる姿を描いた感動長編。
春夏秋冬、季節の移り変わりとともに、家族の絆もくるくると目まぐるしく変化していきます。
まるで、一つ一つの描写は、家族の歴史を紐解いているかのようです。
焼肉を食べながら、喧嘩して、喧嘩して、泣いて、怒って、笑って…。
めまぐるしい感情の変化に、終始ハラハラドキドキしました。
この映画の凄いところは、「焼肉ドラゴン」というお店の中で全て展開すること。
時代の流れ、家族の成長、明日への希望、全てこの店の中で発生しているのです。
27年という歳月の流れの中で、家族の抱えてきた悲しみ苦しみ楽しさ嬉しさ全てを受け止めてきたお店。
お店という小規模な舞台であるにも関わらず、スケールの小ささは一切感じられませんでした。
それは、家族の愛がとても強いことを物語っているからこそ!
高度経済成長の時代の波に揉まれながらも、強く逞しく生きる姿に感動しました!
映画上映後に、監督が映画の裏話を色々と教えてくださいました。
監督曰く、リハーサルはするが、アドリブを大切にするとのこと。
大泉洋さんが、マッコリの飲み比べ対決をするシーンでは、2杯で終わるはずが止めどなくカメラを回し続け、最終的にやかん一個分丸々飲み干してしまったという珍事がありました(笑)
ゲップをしながらずっと飲み続ける姿に劇場は爆笑の渦!
まさかまさか、これらのシーンが全てアドリブだったとは驚きでした!
また、最後にプレハブ小屋が倒壊するシーンの裏話もありました。
映画の撮影が全て終わった後、タイミングよくセットを倒壊させたとのこと。
本物のセットの一発破壊のため、失敗が許されないハラハラした瞬間だったようですが、無事に撮影できたとのことでホッとしました。
今回は、いつもの試写会と違い、監督自らが作品の面白さ醍醐味、苦労した部分、共演者のエピソードなどなど、40分に渡り公演してくださいました。
どのお話もとても興味深いものばかりで、夢中になって聞き入ってしまいました。
一度観ただけでは、まだまだ分からないことが沢山あるようで、2回観ると良いとこと。
これは、また観るものありかもしれませんね(笑)
今日は、とても充実した試写会でした!
ありがとうございました(o^^o)