劇場公開日 2018年9月14日

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「プレデターはこうでなくては」ザ・プレデター Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5プレデターはこうでなくては

2021年8月7日
Androidアプリから投稿

アメリカの2大クリーチャーの「エイリアン」、「プレデター」は、過去に2度激闘を繰り広げている切っても切れない関係である。「エイリアン」の方が作品数も多く、名監督が手掛けた事もあって優位に思いがちだが、「プレデター」だって捨てたものじゃない。地球が舞台で、筋肉モリモリのシュワルツェネッガーと素手で殴り合う異星人が他にいるだろうか。
本作にはシュワルツェネッガー並みの登場人物が不在なのが残念でならないが、プレデターの殺害シーンがハードボイルド全開で非常に爽快感がある。序盤から腸がドバドバ出てくるR-15+ならではのシーンが満載で驚いた。
対プレデターの為の即席メンバーがあっという間に盟友レベルになる所など、脚本に若干の穴もあるが、バカ騒ぎのSFアクションとして観れば楽しめるだろう。新種のプレデターについてだが、もはや普通のプレデターや人間では太刀打ち出来ないモンスターである。プレデターの目的も明らかになり、より深くプレデターを知る事が出来るというメリットがある一方、掘り下げすぎてあの「得体のしれない不気味さ」が無くなってしまうのは残念。最大の不満は新種のプレデターがマスクをしていない点。マスクをしているから怖かったし、強そうというイメージを焼き付ける事が出来たのに、最初から表情が見て取れる形では不満が残る。だが、プレデター犬が懐いたり、即死決定のモブキャラが登場したりなど、クスッと出来るポイントがあり、R指定でも観客を楽しませてくれる辺りはとても良い。
「エイリアン」は最近リドリー・スコットが再び息を吹きかけ、上質で壮大な物語が展開されているが、本作のラストを考慮すると、プレデターはバカ騒ぎ路線で進んでいくのだろうか。

Mina