ラ・チャナ

劇場公開日:

ラ・チャナ

解説

伝説のフラメンコダンサー、ラ・チャナの波乱に満ちた生涯を描いたドキュメンタリー。世界中の人びとを虜にしたフラメンコダンサー、ラ・チャナ。14歳から親族の経営する店で踊りはじめ、18歳で結婚。夫がマネージャーとなりフラメンコダンサーの活動をつづけた。映画で共演したピーター・セラーズからハリウッドに招かれるが、女性が自らの意見を言うことが許されない封建的なヒターノ(ジプシー)社会で、彼女の希望が通ることはなく、ハリウッド進出は幻となってしまった。その後もテレビ出演、世界ツアーなど、精力的に活動したラ・チャナは人びとを魅了し続けたが、ある日突然、表舞台から姿を消してしまう。結婚、出産、突然の引退、そして復帰。ラ・チャナの生涯を通じ、女性が男性社会で活躍することの難しさなどが描かれていく。

2016年製作/86分/G/スペイン・アイスランド・アメリカ合作
原題または英題:La Chana
配給:アップリンク
劇場公開日:2018年7月21日

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(C)2016 Noon Films S.L. Radiotelevision Espanola Bless Bless Productions

映画レビュー

4.5サクラモンテのチャナ

2020年11月14日
Androidアプリから投稿

フラメンコ映画は好みのようだ。アントニオ・ガデス舞踊団、サクラモンテの丘、そして今回はラ・チャナ。毎回、何か内を騒がすものがあって、見終わるとひとたび必ず振り返ってしまう。

素晴らしい映画だった。ラ・チャナはしきりにコンパス、コンパス・・・と言う。フラメンコでもっとも大事なこと、それはリズムだと彼女は言っているのだ。

そして、腑に落ちた。ラ・チャナは天才だ。

彼女の踊り、叫び、靴音・・・全ては一個の肉体から絞り出され、弾き出される全霊のカタチ。その姿は見過ごしていると人間的というより、寧ろ生に叫ぶ動物的なもの。こんな激しい塊の内からの表出はとても人間のものとは思えない。しかし、ラ・チャナが表出するもの、それは間違いなく人間の姿。そこにはある種の秩序というものがある。これが究極の現代芸術のカタチかもしれない。まがい物、混じりもののない感情、それが秩序を持ち、カタチを持ち、観る者の感性に直接振れてくる。そして、観る者に残されるモノ、それは共鳴、共振というよりある種、別次元・別世界の開放感だ。

腑に落ちた、と書いたのはラ・チャナが表出するの魂の叫びは決して動物ではなく、人間のもの。その叫びはコンパスにより秩序づけられ、我々が持つ感性というカタチを作る。つまり、彼女がしきりに語っていたコンパスという言葉、手足で打ち出される絶妙なリズムが生の魂の表出という獣的なものを人間的なモノ・カタチに変えているのだ。

と、腑に落ちてみると気がついてくる。アントニオ・ガデス舞踊団はなんと洗練されていたことか、まさに集団による現代芸術そのもののカタチがあの群舞、あの音楽の中に込められていた。そして、忘れられないサクラモンテの丘の人々。老若男女、虐げられた彼らが持つ内面の全てを歌と踊り、ギターと靴音に変え、洞窟の中に響かせた。

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kthyk

4.5素晴らしかった

2018年9月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

フラメンコを初めて真剣に見たが、この人の踊りは本当に凄い。スクリーンに映る若かりし頃の映像の大半は40年前とかのテレビ放送なのだが、かなり粗末な画質なのに目が釘付けになってしまう。
また、彼女がダンスや自らの人生について語る、言葉や表情などの豊かさ。そして、今の旦那との出会いを語る場面など、女性としての可愛らしさが滲み出るシーンがいくつもあった。ちょっとだけ出て来る娘さんも魅力的な人物で、子供の頃、母の舞台をはじめて見た時の思いを語る場面などとても良かった。
しかし、酷すぎる最初の旦那はいまどうしているのだろう。死んでしまったか。
本篇終了後にサービスのつもりか追加映像あり。その内容自体には目を見張らされたが、完全に蛇足。余韻が台無しに。家でDVD見てるんじゃないんだから、こういう余計なことはやめて欲しい。

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どんぐり

4.0人生と魂のリズム

2018年9月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

踊っているのは、リズムに従う身体。
リズムは彼女の深い魂の底から生まれる。
この映画を観られて幸せだ。

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Momoko

3.5ソウル

2018年9月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

フラメンコは魂で踊るものなの。テクニックよりもソウル。どんなに辛い時でも、フラメンコがあったから生きてこれた。

ラ・チャナの様に、フラメンコが人生そのものと言えるくらい好きな事に出会えれば、きっと人は悩まなくなるのかもしれないですね。魂をかけられるものを見つけると、こんなにも人生を充実させることができるなんて。そんな事を頭ではわかっていたつもりでしたが、ハートで感じた作品でした。スペイン人は血が濃くて熱いのかなあ。

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ミカ