「幽霊の町」ラッカは静かに虐殺されている foxheadsさんの映画レビュー(感想・評価)
幽霊の町
イスラム国に制圧され、ISの首都となってしまったシリアのラッカで、現実を伝えようとする市民によるジャーナリスト集団”RBSS(Raqqa is Being Slaughtered Silently)=ラッカは静かに虐殺されている”による、死と隣り合わせの中で行われるSNSによる報道を描く。あの「カルテル・ランド」のハイネマン監督の作品としては、映像としての”現場のリアル”が多くはなかったが、それほどに現場は緊迫していたという事でしょう。それをもっと見せろというのは、あまりにも身勝手な話。ほとんどがシリアを脱出して亡命した先で投稿を行うメンバーにより語られる。国外にいる彼らにさえも命の危険が迫っているというのに、国内で決死の活動を行っているメンバーも多数いる。映画中に何度も彼らの口から語られているが、本当に称賛されるべきは現地に残った名も無い普通の市民たち。彼らの決死の報道は、確かに全世界に伝わった。
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