「素晴らしいキャラクター設定だ。」アリータ バトル・エンジェル KIDO LOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしいキャラクター設定だ。
人間の俳優がそのままやったら「 こんな女性はいない」と言われそうだが CG の女性がやると、まさにこういう性格のサイボーグがいるような感じがした。しかも個性的で人間的で。この映画でしかできないキャラクター設定であり素晴らしいと思った。もちろん原作のキャラクター設定が素晴らしいのではあるが。この映画なりにキャラを変えて書いており映画の中で生き生きと輝いていた。このキャラクター設定がなかったらこの映画は面白くもなんともなかったと思う。ちなみに私は映画を日本語吹き替え版では絶対に見ない.。間違えて買ったら買い直す。
全体から言うと原作の漫画と比べて1/10ぐらいのおもしろさしかないと思った。漫画のいいところはやはり大河ロマンな所であって長い話をじっくり楽しめるというのが漫画ならではだ。映画ではどうしてもそれが死んでしまう。まあなんと言うか、まとめちゃったかなっていう感じになっちゃうのは残念だ。また原作では今回の映画になったこのセクションのテーマが良かった。現代人が忘れかけている「死と向き合いながら生きる」というテーマと真摯に向き合ったドラマになっていた。そこのところが最大の魅力だったのだが映画では全く描かれていない。あるいは漫画が表現したところまで描けていない。思うににジェームズキャメロンはアバター以降、内容の高いものが書けなくなってヒット路線に逃げてるような気がする。
ただ悪くはなかった。いや、なかなか良かった。この作品はやはり原作がいいのでパート2も期待できるという意味で珍しい映画だ。