劇場公開日 2019年2月22日

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「Netflixで実写ドラマとして作った方が、まだ良い。。」アリータ バトル・エンジェル joyeさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0Netflixで実写ドラマとして作った方が、まだ良い。。

2019年2月25日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

難しい

製作スタッフと宣伝がかなり手堅いので、
それ相応の期待と共に木場のIMAXへと足を運びました。

先ず、褒めるべきところですが、
実写とキャラクターCGの共存、そして、
世界観や小道具のデザイン一つ一つのセンスがズバ抜けて良いです。

予算のある分、こういった点での世界観の広がりの見せ方はAAAタイトルのなせる部分だと思います。

また、コンセプトアートの力もあると思うのですが、ところどころ決めカットとなる部分のライティングとカメラのおさまりは流石の一言でした。

ここまでの映像美を追求しておきながら…!
本当にもったいないのですが…。

脚本のまとめ方が全くなっていません。

各シーンがぶつ切りで上手く繋がっておらず、
映像としての起伏はあれど、
優先されるべきキャラクターの心情の描写は、支離滅裂で、観ている人は、何故そういう風に決断出来たのか、思案出来るようになったのか、理解が追いつかないのです。

その為、キャラクターの台詞に全くと言っていいほど説得力がありません。

アリータがイドの事を、初めてお父さんと呼ぶシーンなど、この関係値でそんな台詞をよく台本に書けたな…というレベルです。

例えを上記に一つあげましたが、
あげだすとキリがありません。

毎回、海外のスタッフが漫画を実写化する際思う部分なのですが、海外の方が日本の漫画を汲み取り、脚本に落とし込むのは相当難しいと思います。
※無理だとは言っていません!これは慣れの問題です。長編漫画から何を拾い、何を切り捨てるか。

アメコミと漫画に優劣をつける訳ではないのですが、止め絵で魅せるアメコミとは違い、
日本の漫画は、とにかく細かいんです。
心理描写やコマ割りしかり、お話の展開しかり。

この漫画表現を2時間の映画に所狭しと、
並べると、話のテンポは自然と早くなり、キャラクターの気持ちの動きに観る側はついていけないんです。

ただ、、、原作者サイドが譲れない部分、
製作チームの譲れない表現、多々あった作品なんだと思います。。

だからこそ、勿体無かった…。
絶対にもっとやりようがあった……。

興味があり、これから観に行かれる方々。

長々とかきましたが、
この作品はテレビで観るべき作品では絶対にありません。

映像表現としては、確実に映画館で観る価値のある作品だと思います。
是非、劇場に足を運んでみてください。

joye
MoRiKooooさんのコメント
2019年2月26日

たしかにNetflixの長編ドラマで十分に感じます...

MoRiKoooo