劇場公開日 2019年2月22日

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「人は機械を愛することができるか?」アリータ バトル・エンジェル カミツレさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人は機械を愛することができるか?

2019年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

萌える

※4.他作品と比較して【 都市の描き方 】を追記しました。(2019/03/10)

1.原作ファンとして 【 ビジュアル 】
 まず、映像面は完璧! 言うことなしです。クズ鉄町の猥雑で混沌としていながら、なぜか無性にワクワクするような雰囲気が、期待をはるかに上回るクオリティで再現されていますし、戦闘シーンやモーターボールの場面でのアクションも最高! スピード感にあふれ、しかも見やすく工夫されているおかげで動きが分かりやすい! めちゃくちゃ楽しくてカッコイイ映像にただただ「ありがとう……ありがとう……」という気持ちでいっぱいになりました。
 あと、特筆すべきはアリータのビジュアルです。作中に「人は機械を愛せるの?」というセリフが出てきますが、アリータを目が大きくて一目見ただけでCGだとはっきり分かる見た目にしたことは、この命題に対する映像面での挑戦になっていると思います。つまり、「CGで描画されたキャラクターに対して愛着をもったり、“可愛い”と思ったりすることはできるのか?」という課題に対する挑戦です。
 初めて予告編を見た時には多少の違和感を覚えましたが、本編では割と早い段階ですでに“不気味の谷”を余裕で越えていた気がします。オレンジやチョコレートを美味しそうに食べ、イドに対して思春期の子どものように反抗し、ヒューゴに対してまっすぐな恋心を向ける……彼女の一つ一つの表情や仕草がとても人間らしく、可愛らしいのです。作中の「キミは誰よりも人間らしいよ」というヒューゴのセリフにも深くうなずくことができました。
 ちなみに、私は3D吹替版と2D字幕版の両方を鑑賞しましたが、3D吹替版オススメです! 3Dだとクズ鉄町の奥行きが何倍にも感じられ、没入感が格段に高まるのが良いです。吹替の声も全く違和感なく、むしろ、アリータの可愛らしさが何割か増しているように感じました。上白石萌音さん、グッジョブ!です。

2.原作と比較して 【 ストーリー 】
 ストーリーは、原作コミックそのものというより、1993年に発表されたOVAがベースになっていると思います。
 ➀ヒューゴ(原作では「ユーゴ」)が最初から登場する。
 ➁アニメ版だけのオリジナルキャラクターである「チレン」が登場する。
 ➂原作での「マカク」にあたる「グリュシカ」のキャラクター設定もアニメ版に近い。
 ちなみに、グリュシカに殺された犬の血をアリータ(ガリィ)が目の下にペインティングする場面もアニメオリジナルです。(原作では、地下の下水坑でタールをペインティングする。)
 その他にも、ベクターがモーターボールの支配者になっている等、いくつかの人物設定において変更が見られますが、人物の相互関係が整理され、話運びがスムーズになっていると感じました。非常に上手い脚色だと思います。
 原作でいうところの「マカク編」と「ユーゴ編」に加え、モーターボールの要素まで入れて(実は原作では「ユーゴ編」が終わるまでモーターボールは出てきません。)、2時間強に収めているのですから見事と言う他ありません。結果的に、映像面での大きな目玉となるモーターボールの場面を序盤から入れ込むことができたのは大正解だったと思います。

3.続編に向けて 【 敵キャラクターの描き方 】
 強いて一つだけ不満点を挙げるなら、敵キャラのグリュシカの描き方でしょうか。原作のマカクには、「生後間もなく母親に地下の下水坑に捨てられ、誰にも気が付かれず、応えてもらえずに生きてきた」という背景が描かれています。そんなマカクは自分に対して初めて本気の憎悪を向けてくれたガリィ(アリータ)に愛情にも似た奇妙な感情を抱き、マカクの想いを知ったガリィは彼の最期に涙します。……この部分のドラマが泣けるんですよね。彼を単なる悪役にしてしまったのは、非常にもったいないと感じました。
 順当にいけば、「ユーゴ編」の後には「モーターボール編」の本番となる「ジャシュガン」のエピソードと「ザパン編」が控えています。ジャシュガンもザパンも、敵キャラながら非常に魅力のあるキャラクターなので、続編ではその描き方に期待したいところです。
 モーターボール編の「炎の中に立つ男」とザパン編の「強き者と弱き者のために」は、どちらも原作の中でも一、二を争うほどアツくてエモいエピソードです。これを本作と同等のクオリティで完璧に映像化してくれれば、SF映画の歴史を大きく更新するような大傑作になること間違いなしです! 本作のポスターにあるキャッチコピーの通り「時代が変わる、映画が変える。」ことになるでしょう。期待に胸のマイクロリアクターが張り裂けそうです!

4.他作品と比較して【 都市の描き方 】
 オマケです。『アリータ』の1週間後に公開がスタートした『移動都市 モータル・エンジン』は、本作と多くの共通点をもつ作品だと思います。どちらも、世界規模の大戦(「没落戦争」と「六十分戦争」)から数百年が経過した遥かな未来を舞台にしていて、作中にはビジュアル的にも構造的にもユニークな架空の都市が登場します。ここでは、都市の描き方に注目して、両作品を比較してみたいと思います。ちなみに、私は映画『移動都市』をあまり評価していません(評価でいうと☆3.0相当)。あしからず。
 どなたかがレビューで、『アリータ』は「街のシーンばっかりで、引きのショットが少ない」と書いておられましたが、それは都市の見せ方として本当に悪いことなのでしょうか? 私はそうは思いません。ちょうど比較対象の『移動都市』は、「街のシーンがほとんどなくて、引きのショットばっかり」の映画です。この作品を観ると、街のシーンが少ないことで、どんな問題が生じるかがはっきりと分かります。
 『移動都市』の原作では、トムやキャサリンの視点から、都市の内部の様子や、そこで暮らす人々の生活がイメージ豊かに描写されていましたが、映画では都市を内側から見た描写が大幅にカットされています。おそらく、都市が移動したり崩落したりする、外側から見たダイナミックな画をたくさん撮りたかったのだと思いますが、都市の内部にどんな街並みが広がっていて、そこにどんな人たちが暮らしているのかが全く想像できないため、派手に都市が崩落したところで何の感情も湧いてきません。私が以前、別の作品のレビューで用いた表現ですが、「派手で大掛かりなだけの花火大会を見せられているような状況」なのです。
 『アリータ』では、アリータやヒューゴの視点から、クズ鉄町の街並みやそこでの生活の様子がじっくりと描かれています。序盤のローラースケートの場面や、チョコレートの件りでは、背景に映る街並みも含めて、街の様子を映像的に雄弁に物語っていますし、モーターボールの場面も、市民の娯楽として街の生活の様子を表現するのに一役買っています。『アリータ』は街を内側から見た描写に力を注いでいるからこそ、都市とそこで生きる人々に実在感を感じることができるのだと思います。

 あと、『アリータ』についての様々な意見や感想を見聞きした中で、「なるほど!」と思った指摘が一つあります。それは「クズ鉄町には広告がほとんど存在しない」ということです。本作は遥かな未来を舞台にしたSF映画ですが、街の様子を見るに、そこは現代と地続きの“消費社会”になっています。ましてや、身体の一部でさえ機械のパーツとして取引されているのですから、クズ鉄町は現代よりも消費の形態が進んだ社会と言えるでしょう。それなのに、消費を促し、競争を勝ち抜くための、商品や企業の広告が全くと言っていいほど見られないのは、たしかにおかしいと思います。
 本作を観て真っ先に思い出したのが、『ブレードランナー』に登場する未来のロサンゼルスの街並みです。しかし、似ているようでどこか違うなとも感じていました。その最たる違いが広告の有無なのだと思います。『ブレードランナー』は街頭の巨大エキシビジョンや、巨大なディスプレイを搭載した飛行船、街を埋め尽くす広告の文字や意匠のイメージがとにかく凄まじく、未来のビジョンとしても圧倒的にリアリティがありました。本作のクズ鉄町のビジュアルは、原作の再現としては十分に満足できる仕上がりになっていましたが、SF映画の都市の描き方としては、『ブレードランナー』に一歩及ばないのではないかと感じてしまいました。

カミツレ
Pegasusさんのコメント
2020年2月23日

確かに広告がない!
言われて気づきました。(ブレードランナー、レディープレイヤー1などにはあったのに)
移動都市とは自分も比較してしまいました。
アリータは斬新で新鮮味があり良かったのですが移動都市はSF詰め込みました感がすごかった。
しかしこの2作とも面白くすっかり原作の銃夢と移動都市にはどハマりです!(特に銃夢は)
ちなみに新世界よりは大好きです

Pegasus
浮遊きびなごさんのコメント
2019年3月31日

僕も今回は1000字を諦めて続けます(苦笑)。

>あるいは、「テーマ性とエンタメ性の両立」とも言えるかもしれません。非常に困難な試みだと思いますが、奇跡的にそれを達成している作品に出会えると、映画の力・物語の力を感じ、強く心を揺さぶられます。

エンタメ性というのはとかく低く捉えられがちだと思うんですが、どの国の人が触れても『面白い!』と感じる物語には、国境も言語も越えた人間の奥底にあるもの、僕らが決して理解し合えない存在ではないことを教えてくれるものがあると思います。そして相手と自分が同じ人間だと感じるからこそ、相手の語る言葉に心を開けるのだと思います。
“物語”という、ただただ生きる上では何の役にも立たない代物がずっと創られ続けてきたのは、そこに人の心を繋ぐ確固たる力が存在するからだと僕は考えます。

『判決、ふたつの希望』は全くのノーマークでした。レバノン映画とは!(あれ、レバノンてどこ……)
なかなかアンテナに引っ掛かり難そうな作品ですのでありがたい。ちょっと探してみようと思いますよ。

>『モータル・エンジン』はジブリ映画と似ている、という趣旨のレビューも見受けましたが

監督は日本のメディアのインタビューでジブリの影響について訊かれていますが、なんとなぁく濁した言い方でしか回答してくれてないみたいですね。
『パシフィック・リム』『KUBO/二本の弦の秘密』『犬ヶ島』等々は作り手が「ここは日本の◯◯で……」と熱弁してくれてますが、本作はそうではない気が。
ジブリ映画の影響というより、ジブリ映画自体も影響を受けてきただろうスチームパンクSFそのものをモチーフにしているために自然と似る部分が出てきたという話じゃないですかねえ。
大のSFファンのカミツレさんとしては思う所あるかもですね(察し違いかもですが)。自分自身は日本リスペクトを求める風潮について色々考えがあるんですが、こういう話題は割とセンシティブに捉える人もいるのでこの辺にしときますね……。

ハァイッ、今回はここまでッ!(勢いで誤魔化す)
今週は『バイス』と『麻雀放浪記2020』というやたら尖ってそうな2本を鑑賞したいと思っておりますよ。
レビュー書けるかは怪しいですけど! それではまた!

浮遊きびなご
浮遊きびなごさんのコメント
2019年3月31日

カミツレさん、きびなごです。
今回も1000字超の気合の入ったコメント、感謝です!

最近ちょっと急な仕事でバタついていて、返信が随分遅くなってしまいました。申し訳ないです……。
レビューもようやっとひとつ書けましたが、なかなか文章に集中できない今日この頃です。

>ただ、アプリにはいくつか不満点もありまして……

ストーカー的……確かに(笑)。僕はSNSを全くやらない人間なので色々と新鮮なのですが、個人的にはここまで細かく情報は要らないですねえ。
誰から共感されたかが分かると逆に「この人に必ず共感票返さな悪いし……」とか「あの人から共感票入ってない、キエエェ!」とかなっちゃいそうで厭ですし。
あんまり意識し過ぎると自分も相手もお互い正直なレビューを書けなくなりそうで、それって最終的にはレビュアーさんにも映画そのものにも失礼かと。

自分のレビューのすぐ下にもっと反応の良いレビューが並んでるのも割と凹むもんですね……要らぬ競争心やら嫉妬心を焚き付けられる感じでこれまた厭かなあ。あんまりギラギラバチバチは苦手なタチなので。

という訳で、フォローしてくださった方のレビューに目を通したり、お気に入りのレビュアーさんのページにアクセスする以外は極力見ないようにしているのが現状。
しかしながら僕もこのサイトでは割と長く居させてもらってる方なので、素敵なレビューを書く方々は少なからず知ってるつもりです。その方々のレビューにサッ!とアクセスできる点だけでも重宝ですね。

あ、カミツレさんは僕のレビューにはお気遣いなさらず、共感できない時は正直に「貴様の書いたことは悉く間違っている……ただの下卑た文字の羅列よ……」とかコメントしていただいて結構ですよ!(そのまま書かれたら多分泣きますが)

浮遊きびなご
浮遊きびなごさんのコメント
2019年3月20日

カミツレさん、きびなごです。

いつも丁寧なコメントありがとうございます、
そしてアプリの情報ありがとうございます!
アプリの存在は知ってましたが、レビュアーフォロー機能があったとは……。ありがたや。
早速DLして、昔からお気に入りだったレビュアーさん含めてフォロー入れちゃいました。

ただ他の機能の使い勝手は正直……。それにどなたから共感票が入ったか分かるのは嬉しい反面、妙なプレッシャーもありますねぇ。使用は皆さんの投稿の確認のみに限定して、それ以外は従来のWebブラウザでいいかな。
しかしながら情報&フォロー、多謝多謝です!
頑張って書いてみようかという気になれましたよ。知らぬ間に色んな方々にフォローしていただいていたとは……感謝です m(_ _)m

『グリーンブック』についてもありがとうございます!
あの作品と『ドリーム』は確かに似てますね。重いテーマを扱っているのに軽やか。人種に関係なく通じる笑いや優しさたっぷりに、さりげなく「こんな差別っておかしいよね」と気付かせてくれる感じ。トイレにハンマー振り下ろすケビン・コスナー、カッコよかったっすね。

>作者・監督には作中の登場人物に対するのと同様に、世界観やアイデアやガジェットにも愛情をもってもらいたい

成程納得です。『アリータ』は尺が短い中でも画から世界観への愛情が溢れ出てました。『ロード・オブ・ザ・リング』『アバター』等々の歴史に残る映画もやっぱり作り手の世界観への愛情無しには成し得ない映画だと思います。逆にそこが足りなかった結果がカミツレさんにとっての『モータルエンジン』や僕にとっての『ダークタワー』なのかしら。

そうそう、もうひとつ自分なりの評価ポイントとして、『映画でしかできない表現を観たい』と思っている点も付け加えさせてください。
『スパイダーバース』のレビューも少しここを絡めて書いてる所ですが、映画って感情表現や物語に密度を持たせるという点では、小説や漫画より不利な表現形態だと思うんです(商業上2~3時間が通常という縛りもありますし)。けど映画には、視覚でしか表現できない現実感、疾走感、テンポ(あるいは音楽性)がある。そこを突き詰めた映画に惹かれます。

花粉症しんどいと思いますがご自愛くださいね。自分も1、2年前から遂に鼻と目がムズムズし始めました……。1000字ギリギリ! それでは!

浮遊きびなご
浮遊きびなごさんのコメント
2019年3月13日

カミツレさん、きびなごです。
コメントありがとうございます!

こちらこそ返信遅くなってしまってすみません……。それと、2/25にもここでコメントいただいていたんですね。『新世界より』等紹介していただいたのに……本当にごめんなさい!
『アリータ』レビューも不満点の記述が長いのでそこもまた申し訳ないのですが、それでもしっかりコメントと補足情報いただけるので嬉しい限り。

映画版のチレンやヒューゴの行動は原作からもアニメからもアレンジされてるんですね。映画ではやや唐突な流れに感じたとはいえ、実は描かれていないだけで背景は練られていそうとも感じてました。J・キャメロンの元の脚本は3時間超の内容だったらしいですが、そこでは細かく描かれていたのかも。フル脚本とか残っていれば読んでみたいなあ。
けどやっぱり、アリータの描写はズバ抜けてたと思います。感情表現と精神的成長が素晴らしかった!
なお全米では苦戦している本作ですが、アジア圏内では好調。現時点で世界興収4億ドル近く売り上げているとのこと。なので『アリータ2』の可能性は潰えてませんよぃ。

僕はわりと頭でっかちなので、映画内の論理や感情の整合とかを重視してる気がします。原作未読の場合も多く、くわえて「あくまで映画としての出来を判断する」との思考が強いので、「映画内の流れに違和感がないか」が優先順位に上がってくるんでしょう。
例えば『移動都市/モータルエンジン』はカミツレさんより高めの判定で考えてますが、これも世界観の描写以上に映画内での感情の流れやテンポを重視しているせいかと(ところでシュライクの最期にボロ泣きしてたのは内緒)。

『スパイダーバース』もレビューを土日に読ませていただいて、こっそり共感票入れさせてもらってます。驚きの出来でしたね! 映像面でのアイデアは凄いし、主人公達の友情と成長もキッチリ描いた傑作でした。
そのレビューを探す時も思いましたが、「あのレビュアーさん投稿しとるかな」と探すのがここは面倒ですよね。お気に入りレビュアー登録機能とかあれば有難いんですが……。

また長くなってきたのでこの辺で。
『スパイダーバース』『~モータルエンジン』『運び屋』等どれを書こうか迷って結局どれも書けてませんが(思考発散中)、ぼちぼちで行きます……。
花粉症やら衣替えやら面倒が多い時節ですがご自愛くださいね。では!

浮遊きびなご
カミツレさんのコメント
2019年2月26日

琥珀さん、コメントいただきありがとうございます。
原作未読の方からの好評を聞けるのがとてもうれしいです!

ジェームズ・キャメロンは日本のアニメや漫画に造詣が深く、本質をよく理解しているからこそ、フィクション(作り話)の中の架空のキャラクターに、真の“人間らしさ”を見出すことができたのだと思います。
このアリータのキャラクターは、ビジュアルの面でも性格や言動の面でも、新しいイメージを提示できていると思うのですが、問題はアメリカでこのキャラクターが受け入れられるかどうかです。そういった意味で興行収入の動向はとても気になります。本作が無事に大ヒットし“成功”となれば、その時はじめて琥珀さんのおっしゃる仮説が実証されたことになると思います。

カミツレ
グレシャムの法則さんのコメント
2019年2月25日

コメントをいただいて遅まきながらレビューを拝読しました。
私は原作未読ですが、この映画だけで、アリータと作品の魅力に瞬殺されました。
キャメロンの脚本でも、人間らしい、というセリフを大切に扱っているということは、空気や忖度とはあまり縁がないと思っていたアメリカでも、若い世代を中心に、感情表現をする環境において、特にマイノリティーの人たちにとって、何かしら不自由な圧力が存在する、ということなのですね、たぶん。これまでは、アリータの代わりに、アベンジャーズのようなヒーローに天使の役割を仮託してきたのかもしれないですね。
あ、悪い癖でまた思い付きで書いてます。なので、あまり間に受けないでくださいね。

グレシャムの法則
カミツレさんのコメント
2019年2月25日

ここからは『アリータ』と全く関係のない話になります(^-^;)

貴志祐介さんは、『ぼぎわんが、来る』の澤村伊智さんと同じ「日本ホラー小説大賞」の出身です。
たぶん一番有名な作品が『黒い家』で、他にもホラー小説を何作か書いているのですが、ミステリーやSFなど他ジャンルの作品も積極的に書かれていて、『悪の経典』や『鍵のかかった部屋』など、映像化された作品も多いです。
ちなみに、私が一番好きなのがSF超大作『新世界より』です!(結局、SF……)

ポン・ジュノ監督がお好きなら、『バーニング』は自信をもってオススメできます。
あの韓国ノワール独特の「観終わった後スッキリしない、嫌~な重たい感じ(褒めてます)」がクセになりますよね!
上映時間が約2時間半と長い上、情報量も多い(しかも、分かりにくい)ので、鑑賞にあたっては、くれぐれも体調を整えて万全の態勢で臨んでください(笑)

カミツレ
カミツレさんのコメント
2019年2月25日

浮遊きびなごさん、さっそくコメントに返信いただき、どうもありがとうございます!
『来る』での“往復書簡”が積もり積もってレビュー本文以上に長くなっていたので、どうしたものか……と考えあぐねておりました(笑)
まぁ、きびなごさんとのコメントのやりとりはすごく楽しいので、終わらせるつもりは更々なかったのですが(^-^;) 延長戦に突入ですね!
さしあたってはこちらの欄で返信させていただきますが、きびなごさんがレビューを投稿なさったら、またあらためてそちらにコメントさせていただこうと思っています。

きびなごさんも『アリータ』をご覧になられたのですね!
私にとって原作の『銃夢』は、高校生の頃に出会った非常に思い入れの深い作品なので、本作『アリータ』を客観的に評価できている自信が全くありません……。
「原作を読んでいない方たちの目に本作はどう映るのだろう?」と、すごく気になっていますので、きびなごさんのレビューを(たとえ厳しい意見であったとしても)楽しみにしていますよ♪

最近の映画って、小説や漫画が原作の作品がすごく多いですよね。特に邦画は、半分以上がそうなんじゃないかと思います。
私はとにかく作品についてできるだけ深く知りたい・考えたい(要は “楽しみたい”)と思うので、その最たる手がかりとなりそうな原作がある場合には、できる限り目を通したいと考えています。
また、映画も漫画も小説も、それぞれに適した表現や手法、物語や題材があると思います。なので、媒体が変わった時の表現の違いや、(同じストーリーであっても)受ける印象の違いを比べるのもすごく面白いですし、それが作品やテーマをより深く理解することにもつながると思うんですよね。
あと今回の『アリータ』のように、昔読んでいた作品が“時を越えて”映画化されるケースが一番興奮します(笑)。思い出の作品と久しぶりに“再会”できるのがすごくうれしいですし、何とも言えない懐かしい気持ちになるんですよね。

カミツレ
浮遊きびなごさんのコメント
2019年2月25日

カミツレさん、きびなごです。
いつも丁寧な返信ありがとうございます!

『アリータ』、面白かったですね!
CGIキャラということを忘れてしまうほど
豊かな主人公の感情表現やスピーディな
アクションが特に際立っていましたね。
ただ原作を知らない身からすると展開が駆け足に
感じた箇所もあり、カミツレさんよりちょい辛め
のレビューになりそう(また仕事で月~金の間は
書き進められない予感がしますが……)。

しッかしやはり相当な本好きなんですね。
かろうじて貴志祐介氏だけ名前に聞き覚えが
あった程度でしたよ……。とはいえ『バーニング』
はノワールとして観られるとのことですし、
ポン・ジュノ監督の『殺人の追憶』『母なる証明』
はメチャクチャ好きなので、『バーニング』も
観てみようかなあと考え始めております。

僕は映画はそこそこに観ますが、小説・漫画は
そこまで読まない方でして。色々ある表現の中で
昔から映画が一番性に合ってる気がするのと、
あとは基本的に遅読なので、映画公開までに読書
が追っつかないというのが理由ですかね(苦笑)。
「ま、まあ映画的な見方に特化したレビューも
あった方がいいだろうし……」と自分に言い
聞かせつつ毎度レビューを書いている次第。

カミツレさんもガシガシとレビュー書かれている
ようで素晴らし。こちらも次回レビューを楽しみに
しておりますよ。自分はエンジンフルスロットルでも
速度はトラクター並みですが(笑)、よろしくです。
それではこの辺で!

浮遊きびなご
カミツレさんのコメント
2019年2月23日

Ladyさん、コメントいただきありがとうございます♪

原作の『銃夢』は、今でも全く魅力が色褪せていない作品だと思います。
めちゃくちゃ面白いので、機会があればぜひ読んでみてください(^―^)

一つ心配なのが、本国アメリカでの興行収入がそれほど伸びていないということです。
全世界的に見れば、多くの国で興行収入1位を獲得しているので大丈夫だとは思いますが……。

カミツレ
Ladyさんのコメント
2019年2月23日

原作を読んでいないので、映画の奥深い部分を感じ取ることが出来ました!素晴らしいレビューで参考になりました!自分もトータルとしての作品の良し悪しは続編に掛かってるなと感じました!本作がとても良かっただけに、頑張ってほしいところです。

Lady