万引き家族のレビュー・感想・評価
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ありがとうございました
ケイト・ブランシェットが絶賛した
安藤サクラのあの涙の演技。
是枝監督が今作の方向性を決定付けたと語っている
樹木希林の砂浜でのアドリブのセリフ。
そして、松岡茉優が絡むいくつかのシーン。
全てに心震え涙が止まらなかった。
ラストは、
絵本の「スイミー」に
光り輝く未来を感じた。
社会が変わらない中で
劇中に実在していたスイミー
つまり、“彼”は
マイノリティ達を導く存在に
成長していくのだと。
内容に関する賛否はあるかもしれない。
でも今作は、間違いなく
素晴らしい演技の集合体が描き出した
最高峰の輝きを放つ傑作だった。
※レビュータイトルは恐らく樹木希林の砂浜での声に出さずに伝えた言葉。間違えてたらどなたか優しくご指摘くださいw
人間の生きる本質をえぐる映画史に残る名作
是枝監督が「10年間考えてきたことをすべて詰め込んだ」と話されていたが、本当の幸せとは何かという本質を、犯罪でしか繋がれなかった家族の物語を通して伝える重くも優しい作品。
現代にはびこる数々の問題ーひたすら規模を追い求める超消費社会、負担を強いられる子育て環境、行き場を失った性を売り物にする女性など…それらを受け取りやすいかたちで紡いでいる。
時折聞き取りづらい会話があるぐらい、日常感がスクリーンから溢れる画づくりで自然ながら観客を引き込んでいく。それを実現できるのも、深みのある名役者たちの存在。樹木希林の佇まい、リリー・フランキーの空気感、安藤サクラの語りかける無言の表情と涙、松岡美優の愛くるしさ…どれも最高レベル。城桧吏くんは今後が楽しみすぎる。
それだけの役者を集められる是枝監督は、日本を代表する映画監督だ。
本来、生態系の循環の一部である人間も、死んだ身体を埋葬することですらお金を必要とする社会…随所にとても考えさせられる問いを投げかけてくれる。
究極の家族の形がここに存在していました。
家族ってなんだろう。
愛するってどういうことだろう…。
家族の繋がり方について考えさせられる映画でした。
タイトル通り万引きをする事で生計を立てている家族。
万引きという行為が、家族の絆を深めているのだとしたらなんとも皮肉な話です。
常に金欠、明日の生活が危ぶまれる中、今日のために万引きを繰り返す…。
幼い子供が父親の大人に従い行動する姿に、切ない気持ちでいっぱいになりました。
唯一頼りにしているのが、一緒に暮らしているおばあさんの年金。
一人暮らしの孤独の老人の年金をムサブリ食いながら生きる家族の有様は、ゴキブリのように意地汚く映ります…。
それでも生きるためなら、どんな事でもいいやるしかないというのが、貧乏の宿命なのかもしれません…。
冒頭から引き込まれる、困窮とした生活に、絶望感と悲しみしか感じませんでした。
しかし、中盤から一変!
辛い気持ちの端々に、暖かい家族の温もりを感じる瞬間が見え始めます。
父親の息子に対する優しさ、母親の娘に対する抱擁。
その愛し方全てに、絆のようなものを感じることができました。
まさに、家族であることの幸せや、愛するということの尊さが滲み出ています!
ここの家に住む人たちは、皆一度家族に絶望した過去を持っています。
だからこそ暖かい家族を、偽物でもいい、偽善でもいいから、目の前に形つくりたいのかもしれません。
本物だなんて眩しすぎる、私たちには偽物が丁度いい…。
だって、繋がりなんてあっという間に途切れてしまうのだから…。
そんな心の声が聞こえてきそうな映画でした。
皆本当の自分を隠しながら、仮面を被りもう一人の人間を演じているのです。
果たしてどちらが本当の自分なのか…。
その答えは…、最後までわからないままです。
でも確かな事は、たとえ偽物であったとしても、バラバラであったとしても、幸せであればそれでいいという事。
今日を今を精一杯生きることに、彼らの幸せがあるのだとしたら、十分素敵なことだと思います。
幸せの重さや形なんて人それぞれ。
たとえ偽物でも、何かしらの幸福が存在しているならば、それは本物をも超越する最強の愛情なのだと私は思いました。
最後になりますが、パルムドール受賞おめでとうございます‼︎
是枝監督らしい「家族」の映画でした。
今後の監督の作品がますます楽しみになりました(^^)
ありがとうございました‼︎
さらにおまけ…。
キャストの子役二人の天才的な演技と、ベテランのリリーフランキーさん、安藤サクラさん、樹木希林さんなどなどの魅力ある演技に引き込まれました。
役者の天才的な演技力にも注目です!
おめでとうございます!
さすがカンヌにてパルムドール取った作品なだけあって超満員の試写会でした。
是枝監督らしさが溢れてるというがギュッと詰まってるというかそんな作品でした。
演技なのに演技じゃないような日常がそこにあって不思議な感覚でした。
まだ胸がザワついて、もう一度みなおしたい気持ちです。
劇映画の皮を被ったドキュメンタリー映画
家族とは?を考えさせられる作品
わたしには…
嘘だらけの映画に心揺さぶられる
リリーさんが子供を抱っこしている笑顔を見ただけで嘘くさくて、正直なかなか見るのをためらってしまう作品。
是枝監督、松岡茉優に期待して見だしたものの、いやーな感じの演出と展開…映像も美しいとはいえないし、皆が皆、役を演じてるなーっていう印象で、まぁ映画なんだから嘘で当たり前と心の中で念じながら少しだけ我慢しながら見ていると、徐々に徐々に、小役の可愛さやセクシー松岡茉優などに騙されながら、作品の中に没入していった。
絵は終始汚れた感じ、美しい日本なんて全く映らない。映画の中の家族も嘘だし、正しい行いなんていうものもほぼない。でも、これが日本の現状だと突きつけられているように思えたし、だから良いとか悪い・駄目とか社会を変えよう!とかいうのではなく、いろんな人がいろんな境遇で繋がりあっているんだなと半ば肯定的に捉えることができて、出だしに感じた感情とは真逆の思いで終幕を迎えた気がする。汚れた物ばかりで構成された画面があれほど美しいとは。
歪んで偽りだらけだけど、深く強い愛情をかみ締める。異種独特の愛の背景は─、そしてこの先はどうなるのか─、なんていうことを感じさせてくれる作品だった。
子役が特に素晴らしい
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