「生活の音」万引き家族 hiwaさんの映画レビュー(感想・評価)
生活の音
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ほとんど音楽がない映画。
子どもに万引きをさせ、おばあちゃんの年金を頼りにして、そのおばあちゃんはかつての夫を奪った家族の長女を連れてきてその家から定期的にお金をもらっている。
とんでもなくひどい生活なのに、映し出される日常には暖かい絶え間ないなにかが溶けていて、ずっと見ていたくなる。
野生の動物の家族のように、守る。かばう。慕う。抱きしめる。
血の繋がりによって簡単に役割をもらって役割に期待しあう家族よりも、もっと家族。
本当の家族じゃなくても、大切に守ろうと生きようとする中で、誰かがお手本を作った家族の関係なんて軽々と超えていく。
理想や体裁をとっぱらうと、愛が残るのかな。
子どもの映し方が丁寧で、俳優陣が素晴らしくて、隅々まで優しくて、涙がとまらなかった。
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