「不道徳な映画」万引き家族 ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
不道徳な映画
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家族愛があれば何をしても良いのか?ちょっと哲学的なテーマの映画だったかな。ホラー映画や殺人がでてくる映画を不道徳な映画とは思わないが、なぜかこの映画を見ていたら、子供には見せたくない不道徳な映画だなと感じてしまった。
是枝監督ファンには申し訳ないが、いかにも是枝監督らしい作品だった。つまり、後味が非常に悪い。
前半のややユーモラスタッチの流れから、逮捕されてからの超シリアスモードになるギャップについていけなかった。
そもそも、ゆりの面倒をみるようになったのは、親から暴力を受けていたようなので、保護したいこともあったはずで、彼らが捕まった際に、そのことを弁明する場面がなかったのは脚本の手落ちだ。
また、祥太が捕まったのは、ゆりが万引きで捕まらないように、あえて自分が身代わりになって万引きをしたのであったはず。つまり、祥太のゆりに対する、愛情までとはいかないかもしれないが、少なくとも思いやりの気持ちからだったはずで、その帰結(例えば、最後のシーンで、ゆりが欲しいと言ったがあげなかったネクタイピンを実は持っていて、彼の愛情がわかるとか)が何もないのは、はなはだ欲求不満を生じさせられた。
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