「家族の「形」ではなく」万引き家族 maruさんの映画レビュー(感想・評価)
家族の「形」ではなく
『家族のかたち』とよくいうけど、型にはめるものではないのだなと。
『家族』ってそんなに崇高なもの?血のつながりがそんなに大事?血は繋がっててもいいけど縛るものではないよ?なんか、そんな問いかけが聞こえてきそうでした。
監督は、家族が好きなんだなぁと。愛してるとかではなく、好きなんだなぁと。感じました。見てて凹む場面もありますが…嘘偽りのない描写だからこそ、『家族』という概念を善悪の価値観抜きでまざまざと映し出しています。
人間の現実をスクリーンで描くとき、リリー・フランキーさんという人物は、とても重要。演技とも云えぬ自然体とも云えぬ何とも云えぬ佇まいは、とても貴重。地獄にいれば悪魔に見えるし、天国にいれば天使に見える。「その環境に置く」だけで、その環境に沿った人間に見えてくる。
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