「物語としては不満」万引き家族 芸術のような映画が好きさんの映画レビュー(感想・評価)
物語としては不満
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まさに兄祥太くんの心の機微が伝わってくる映画でした。
絶対的存在であった父リリーフランキー、
ひいては家族、そして万引きをする倫理観と
偶然出会った(拾ってきた)
妹ゆりちゃんへの兄としての自覚が交錯し、彼が大きな決断をする展開…
皮肉にも、ゆりちゃんがいなければこの家族はずっとこのままだったかもしれないし、結局ゆりちゃんは元の家族に引き取られる。ゆりちゃん視点では万引き家族と虐待家族どちらが幸せだったのかはわからない結末…彼女の中で祥太が生き続けて欲しいです。
一方で、
人の感情の撮り方、またその描写シーンにはとても引き込まれました。
濡れ場のシーンは、まさにちょうどコトが終わった後、祥太とゆりの二人が雨の中帰ってくる。そこで家族4人が家族になった印象を受けました。
お父さんからおじさんになる祥太の気持ちの前後、
ゆきだるまのシーンでの頭がもげてしまった表現も印象的でした。
視点により、結末に不幸感、幸福感の違いがでる映画だと思いますが、とても心を揺さぶられた素敵な映画でした。
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