劇場公開日 2018年6月8日

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「万引きとかどーでもいい。社会学的に価値のある映画。」万引き家族 tさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0万引きとかどーでもいい。社会学的に価値のある映画。

tさん
2018年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

僕には幸せそうな家族に見えたな。それの何がいけないの?

この映画「家族」についての映画だ。
昔、日本にはイエ・ムラ社会という概念があって、経済的なセーフティーネット、経済的な機能集団のようなもので、生きていく上で必要不可欠なインフラだった。
しかし日本は経済的に繁栄したために、どんどんそれを解体していった。
その結果日本はどうなったか?
経済的にも精神的にも非常に未熟で脆弱な、所謂、夫婦2人とその子供たちで暮らすという、核家族だらけになってしまった。

国が経済的に繁栄しているときであれば、国の経済力それ自体がセーフティーネットだった、と言うか、そんなセーフティネットが無くても全然大丈夫だ。
なんだけど、正直言ってもうこの国にそんな経済力が残されているとは思えない。

そんで気づいてみたら核家族だらけじゃん!?これマジやばくね??w

そもそも、子育てって夫婦2人じゃ無理なんだと思う。

僕の個人的な感想なんですが、
その核家族だらけの現状に対して、日本政府何にもしてねーじゃん。この映画、政府批判映画だと思った。

あとこれ団塊世代に言いたい事なんだけど、もう昔のような経済力は日本にないのだから、いい加減価値観を改めてほしい。
万引きが良くないとか、愛があればこその結婚だとか、生命の価値とか、まああんたらの世代だけに通用する正論をいくら言ったところで、もうこの日本は救えないのよ。
社会都市構造自体を変えない限りはね。

t