劇場公開日 2018年6月8日

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「万引き家族」万引き家族 ezukodeoyoguさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0万引き家族

2018年6月13日
iPhoneアプリから投稿

虐待の挙句殺してしまう親を止められない社会の陰で、あざだらけになりながら親から離れられない女の子を救い出してあげる優しさに胸が詰まる。

「三世代同居に補助」などと少子化対策の名のもとに、妙な理想家族像の押し付けを皮肉った快作でもある。

血のつながりがない人の集まりは家族ではないのだろうか。しかし頬っぺたをくっ付けたくなるような暖かさを感じるのは、犯罪が悪いとかいう問題以前の生きづらさに対する救いを見せてくれるからで、家族の本質を感じる。

是枝監督オリジナルの映画からルネ・クレマンの「禁じられた遊び」を呼び起こさせるのは、すがるもののない5歳の子が、人の温もりを一瞬でも感じてくれる安堵と、大人の都合に振り回される怒りのようなものが蘇って来たからだ。

ezu