「たとえば、希林おばあちゃんの真情について考えてみる」万引き家族 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
たとえば、希林おばあちゃんの真情について考えてみる
人間の行動の動機には、感情の赴くままのものもあれば、計算づくであったり、合理的・論理的なものもある。しかし、どちらの場合でも、自分の言動なのに、思ってもいなかった感情が突然湧いてくることもある。自分でも気付かなかった残忍さや優しさ、あるいは母性愛や絆と呼ばれるような人間的な繋がりへの渇望など。
この作品の登場人物は皆、それらについて深く静かに問いかけてきます。
最近では、映画や小説でも、スッキリとした回答や結果を求めすぎなのかもしれない。あんなことがあれば当然そうなる、ということもあれば、あんなことがあったのになぜそうなるのか、ということもある。
答えの出ないことや、答えがひとつでないことをあれこれと考えるのは時間の無駄、と思う方には、理屈に合わない、或いは無駄なシーンの多い退屈な作品かもしれません。
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