「スタンド・バイ・ミー2はいらない」IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 ドラゴンミズホさんの映画レビュー(感想・評価)
スタンド・バイ・ミー2はいらない
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少年編のノスタルジー、ミステリアスが無くなった微妙な大人編。
以下、原作にも触れるのでネタバレ注意。
●原作は大人編も面白い。それぞれの大人になってからの背景、大人になることで失うものが描かれているから感情移入できる。さらにその失われたものが怪物撃退のキーとなるというミステリー、サスペンスがある。映画ではほぼ描かれていないのでドラマ自体が盛り上がらない。主人公たちは恐怖に怯える弱い大人としか見えないので共感できない。
●怪物登場がワンパターン。そこにもはや恐怖は感じられない。ただただ特撮の見せ場にしかなっていない。
●なんか頑張ったら退治できた…って。大人になった主人公たちが恐怖とどう向き合い、乗り越えるかの過程がまったく描かれていない。原作はそこを描くことで、単純なホラーではなく現実世界の人間ドラマとして広い共感を得ることができた。
ホラーだから特撮てんこもりで怪物出せばいいって発想がもったいない。
原作はホラーという枠を超えて名作だ。青春小説のような読後感といったら…。
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