劇場公開日 2018年12月21日

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「ブラッドリー・クーパー、エレキギター弾けるの???」アリー スター誕生 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ブラッドリー・クーパー、エレキギター弾けるの???

2021年2月11日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

スター誕生の映画リメイク3本目とのこと。1976年の映画は話題になったが、記憶には乏しい。ブラッドリー・クーパーが主演と監督も。レディ・ガガは激ぶとりが話題になるちょっと前。やや、太り状態。一般人には縁のないスターのお話だ。超セレブの二人がさらに大儲けしただけだし。と、すねてみても仕方ないのだが、いまいち、入り込めなかった。いろいろ欲張り過ぎ?
カントリーロックの大御所歌手のジャクソンは腹違いの兄がマネージャーをしているのだが、大酒飲みで、ドラッグもやって、ダメダメなやつ。ベロベロでグラミー賞授賞式の舞台の端で、舞台に上がって、お漏らししてしまう。シャワー室に運ばれて、うんこたれかと思った。呑兵衛はユルいからね。腹違いの兄でマネージャー役のサム・エリオットがよかった。兄弟の話しの方が泣けた。父親が中年の危機に直面したとかでアリゾナ州に引っ越して、ピーカンナッツ農場で育った。ナバホ族の18の娘を孕ませ、生まれたのが、ジャクソン。娘は生んですぐに死んだ。年の離れた兄貴の方が音楽を先にやり、弟もやり出すと弟の方がギターもうまく、プロになったらしいエピソード。弟の才能を見いだして、自分のことようにサポートする兄。耳のこともとても心配し、献身的。酔っぱらってばかりで、面倒かけっぱなしの弟は兄に悪態ばかりつく。スターになり、農場を買い取り、兄の名義にしてあげたと言うが、父親の墓を道路建設用地買収から守るため。だが、ジャクソンのマネージャーで移動ばかりの生活で、所有していても維持できないので、兄は売り払ったらしい。兄貴のいうことの方がもっともだ。2人乗りバイクでアリゾナに帰るシーンはほんの一瞬だったが、よかった。
一番最初の挿入曲はオールマンブラザースだった。ブラッドリー・クーパーの歌う曲はブルースやサザンロックの匂いはしない。しょうがないけどね。
カントリーフォーク歌手とレディ・ガガじゃ、所詮釣り合わないと思っていたからかなぁ?アリーに嫉妬してしまうジャクソンの気持ちは酒とドラッグに蝕まれていたからと思う。ダメだ。最低。やり手のアリーのマネージャーの存在もあるのだろうけど。
レディ・ガガは歌も、演技度胸も最高だったと思う。カメオ出演はあれど、初主演。百歩譲って、新人女優としても歌うますぎだしよかった。
だけども、あまり集中できなかった。どこか、醒めた目で見ている自分。アリーのバイト仲間やホラ吹きオヤジ仲間、ジャクソンの隣人などよき理解者もいたので、歌のうまい新人女優さんの方が良かったかもね。サントラ盤も売れて、グラミー賞も取って、興行的には大成功だったんだろうけど。

カールⅢ世