「とても優れたB級っぽいなにか」ランペイジ 巨獣大乱闘 れーぶんさんの映画レビュー(感想・評価)
とても優れたB級っぽいなにか
もうロック様も巨大化したらいいじゃん…と思いながら楽しんで見てしまった。
つっこみどころしかないような映画だから、コーショーな映画がお好きな人にしたら、なにが面白いのか分からないだろう。
技術的なところについても、門外漢の自分には具体的な指摘はできないけど、「一級の映画ならなんかもっとこう…うまく繋ぐし煽るよなぁ。どうしてこんなにぶつ切れ感があるんだろ」と思うこともしばしば。
最初に出てきた同僚たちが中盤からはまったく出てこなくなるのは悪い予想外だったし。ネルソンいい奴っぽいのになー。
で・も。
好きなんだから仕方ないじゃない!?
良いとは思うけど好きになれない映画もあれば、良いわけじゃないけどなんだか気に入って繰り返し見たくなる映画もある。
ランペイジは自分にとって、ほぼ出ずっぱりのロック様を堪能し、分かりやすくてコテコテの展開とキャラクターに安心する映画になりそうだ。
とはいえ、「おっ!?」と思ったところもある。
傭兵部隊がオオカミに襲われるとき、そっちから来ると思ってなくて気持ちよく驚いたし、ワニだけ極端に大きいのもインパクト大。
ちょこちょこ挟まれるコメディも嫌いじゃなく(雪崩のくだりはつい吹いちゃったよ)、ラッセル氏みたいな存在好きなんだよなぁ。
それに、冒頭の緊迫感はかなり良かった。ここだけ別の映画みたいだけどw
ジョージに手話を教えるついでに、面白半分に下品なジェスチャーを教えてたってことが、「デイビスを助けない」「助けた」と合わせてきっちり最後におはなしを結んでくれたのもいい。
粗は多いしCGも今一つでB級に入れられそうな質と内容なんだけど、本物の(?)B級に比べたらもっと多くの人が楽しめると思う。(予算や撮影期間、役者さんは決してBじゃないだろうし)
でもやっぱり、大雑把すぎるあれこれとか行き当たりばったりご都合主義な展開には、B級の気配が漂う。
よって、ただ楽しめればいいならあまり人を選ばない、良質なB級的娯楽作品かなっていう、けつのろん!