心と体とのレビュー・感想・評価
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この映画の中では鹿は神聖さの象徴
彼女の不器用さに不覚にも涙してしまった。えぐられた。
私はこの映画の彼役としては、
この俳優は好きじゃない。
ただ、夢の鹿と繋げてみると許せるのだ。
単なる鹿のドキュメンタリー映像なら、鹿の様子をここまで強烈に神聖には感じれなかったろう。
主人公の女性の親密になることへの恐れが際立っていた。
動物なら自然なことなのだが。
他者の行動に依存するというのは、自分がない、ということ。
元々はあるものも、抑圧されれば育たず埋もれて、あったことすら気づかない。
例えば親の教育だったり、学校教育だったり。
繊細であることが、マイナスに働く。
管理されて死んでいく牛逹も象徴的だった。
観るのも悲しい、辛い。
せめてもの弔いとして主人公の男性はそこに勤めているような。
この映画から人間も神聖さを取り戻す時だよ、というメッセージを私は受け取った。
記憶力分けてください!
医者に感染症や初潮の年齢を尋ねられたら、日にちまで覚えていたマーリア。まるで頭の中に日記が詰まってるかのような記憶力。左手が不自由な初老の上司エンドレとの会話もすべて暗記するほどの持ち主だ。しかし、人とのコミュニケーションだけは上手くいかず、孤独な生活を送る毎日。
交尾薬が盗難に遭ったという事件。警察は社内の従業員全員に医師によるカウンセリングを受けるよう提案し、それを受け入れたエンドレ。わからないけど、牛に使うと3分で交尾に成功するというシロモノであり、バイアグ〇の比じゃないほど!疑いの目を向けられたのは女性従業員に声かけまくりのチャラ男だったが、犯人は意外にも・・・という展開。
ちょっとエロっちぃ女医さんのカウンセリングによって、エンドレとマーリアが同じ鹿の夢を見ていることが発覚し、その日を境に夢の内容を語り合う二人になってゆく。放題からすると、結末も予想できる展開ではあるが、孤独であるがゆえにマーリアがバスタブでリストカットを試みるという意外性。ここではゾクゾクさせられるが、むしろこのまま悲劇を迎えるというバッドエンディングの方が良かった気もする。
不器用ですから
左腕が利かないエンドレと、心も体も含めて他者との接触に抵抗感のあるマーリアが、同じ鹿の夢を見る。鹿の夢が、果たすことができない自己実現を意味するのか、性欲の象徴なのか、それ以外の啓示なのかは分からないが、2人の男女が不器用ながらも距離を縮めていくきっかけとして、これ以上にロマンチックなことはなく、年甲斐もなく微笑ましい気持ちでなりゆきを見守った。
2人ともとにかく不器用なので、そのかみあわなさに笑いが込み上げる。エンドレが少し距離を置きたがった気持ちにも非常に共感できたし、マーリアがそこに果てしなく絶望するのも理解できた。だからこそ、何とかハッピーエンドを迎えてほしいと願いながらの鑑賞であった。
エンドレの利かない左腕に、マーリアがそっと手を添えるラストシーンで、とても優しい気持ちになってしまった。
ブダペストの夕暮れ時、孤独の切なさと誰かに出会うかもしれない期待感を併せ持ちながら電車に乗る毎日を夢想してしまう。かすかに灯る街灯が、どうしてかノスタルジックに映った。
屠殺場という凄惨な職場など、脚本上の巧みな状況設定や作品デザインが感じられる。エンドレが、「(牛に対する)哀れみの気持ちがなければ勤めることはできない」と面接で語る場面が印象的であった。
最後
最後トマトの🍅汁がピシャッ!て飛ぶシーンは手首切ったとき血がピシャっとなったのとかさねたのかな、、?
掛けてなくてもかけたようにみえた。
鹿🦌たち可愛い💕
同じ夢を見るなんて確かに運命
でも毎日だなんてちょっと無理がある
、、、夢で会いましょう
とはこのこと?
障害のある男女の心と体の繋がり
男は腕が不自由であり、年齢を理由に恋愛を諦めている。そこにはおそらく腕が不自由なことも絡んでいる。ありのままの自分自身を受け入れられずに孤独な生活を送っている。一方、女性はおそらく自閉スペクトラム症で知的な遅れはないが、人とのコミュニケーションが苦手である。
そんな障害のある二人が同じ夢の中で心を通わせることができる。そのことを発端として現実の世界でお互いに自分自身を受け入れながら、そして相手を理解し心を通わせながら、やがて肉体的な繋がりへと向かっていく。
恋愛における男女の心と体の繋がりを障害を通して描いた作品。
鹿の夢が繋ぐ年齢差のふたり
この鹿の夢が彼らの深層心理(要求)の現れなのか?最初は分からないが、二人の関係性が変わっていくにつれて、夢は変化していく。
左手に麻痺のあるエンドレ、記憶力は凄まじいコミュ障のマーリアと言う少し変わったふたりに起こる心の変化が始まると物語はゆっくり進み始める。
お国柄と言うか、奔放な女性が出てくるので、マーリアと上手くいかなかったエンドレがモヤモヤを職場の女性とのSEXで晴らすみたいなシーンがあるけどやったらすぐ帰らせるとか、男って…とは思う。(笑)
マーリアは記憶力こそ凄いが、精神的な部分に発達障害がある様子で他人とのふれあいを怖れている。
その二人が夢を通して、惹かれあうのだが、食肉工場が出てくるので、血と肉が出てきて、生と性を想像させられてしまう。
マーリアが色々頑張って、ぎこちない誘い方したのに伝わらないのはもどかしかった。
入浴シーンはセクシーであったが、リストカットシーンでもあった為、このままバッドエンド一直線かと不安になったが、そこはそれ(笑)
素直な二人に幸舞い降りる(笑)
ただ机の上のこぼれた欠片をそっとかき寄せる手には何か不安を感じさせられた。
特殊な恋愛譚と思うが、好きになると不安になるのは誰もが経験するものだから、これは良い作品と思う。
鹿のシーン好き
不思議な物語でした。
これは
恋愛映画でいいのかな⁇
最初はベアーズキスみたいなのかなと予想してたけど
全然違ってました(笑)
シミュレーション通りに行かず(練習するとこ可愛かったです)
お別れsong聴きながら
手首シュパッ‼︎
コワッ‼︎
結構な出血量...
途中でCD止まっても挫けずそのまま
運良く⁇彼からの携帯が鳴って
血〜ボタボタのまま会話(出血多量でダメなのかと心配)
会う約束してやっとガムテで止血
しれっと病院行って治療してからの
ガン見で合体‼︎
貧血とか
ダメージ無かったの⁇
あんなに無表情で見続けられて
男性は平気なのでしょうか?
翌日の朝
笑顔での食事シーンが良かったです。
ホント普通の朝食シーンなのですが
不器用過ぎる2人が
とても可愛らしく見えました。
素直に仲良くお幸せに〜って
思いました。
ゆっくり学ぶ恋するきもち。
マーリアは知らないのだなと思いました。
人付き合いもなにもかも。
はじめてのいろいろをゆっくりゆっくり学んでいく姿にほっこりします。
同じ夢を見るという共通点に心が踊ったので、その興味にまっすぐ突き進んだわけだけど、その道程が一般的でなさすぎる。
なので、人生を諦めた中年男の心がすぐ折れるんですね。
やだー純情、二人とも!と微笑ましいような、あぁん違うって!とやきもきもしました。
結構私はややこしいふたりのよちよち恋物語としてすごく好意的に受け取りました。
そして、マーリアがダウントンアビーのアンナ役の人に似てるなーと思ってました。違う人ですが。
マーリアが、調味料入れや、レゴや、マッシュポテトや、ぬいぐるみで、会話の練習をするところ、すごく切なくなりました。
未知のものを得ようとする試みが前向きで、がんばれって思いました。
ポルノを無表情で見たり、音楽を呆れられながら視聴するのとかは、笑かしにかかっとるな?と思いました。
CD屋のオネェちゃんがおすすめしてくれたギターの曲を、初めて聞いた事、マーリアはハッとして電源切ってましたが、切なさを知ったのでないかしらと予想します。
すてきな曲でしたものね。
ポルノやドラマや公園での盗み見(怪しすぎw)や黒いトラで学んで、たぶんいける!と思って泊まりに行きます!ゆうたのに、おっさん振られた思って心のシャッターガラガラ閉店ーって感じでねぇ。
まさかそれで手首切るって…あかんよーまだいけるよーとスクリーンのこっちから(心で)叫びました。
わざわざ手首切る用の割れガラス作って、あの曲かけてってところに、ちょっと笑ったけども。そのあと止血もせずに愛の告白からの、病院抜け出すくだりは、マジでコントすか?と思いました。
後朝の朝に、おおきな声で笑ったマーリアに幸あれと思いました。
鹿ちゃんたちの逢引が、本当に逢引に見えて、鹿ちゃんに萌えました。
ただ鹿ちゃんたちの顔を写しているだけなのに、セリフが聞こえてくるようで、不思議な気持ちになりました。
あの二人にはずっと敬語で喋り合って欲しいです。
私は2人が結ばれたので鹿の夢は見られなくなったと解釈しました。
性格の不一致というかジェネレーションギャップもあるだろうけど、でこぼこ道を2人で歩んで行くという明るい結末と読みますが楽観的すぎ?
【透き通るような白い肌のコミュニケーション不全の美しい女性と孤独な中年男の愛を描く、静謐な物語】
イルディコー・エニュディ監督が18年振りに発表した長編ハンガリー映画。
マーリアを演じた、アレクサンドラ・ボルベーイの”漂白感”が圧倒的な静謐な美しさで、この作品の世界観を支えている。
マーリアが働き始めた精肉工場の片腕が不自由な上司エンドレとマーリアの不器用な恋を”雄雌鹿”の山中での姿を象徴的に絡ませて描き出す。
冒頭と、それ以降随所に現れる雄雌鹿のモノトーンに近い映像が秀逸。
コミュニケーション不全故、漂白の肌の、マーリアの手首から流れ出る鮮血・・。
”ローラマーリング”の”What He Wrote”が流れる映像の儚さ、美しさは比類がなく、何故か落涙してしまった作品。
イルディコー・エニュディ監督の独特な世界観、映像に圧倒的されたとても好きな静謐な美しさを醸し出す作品でもある。
<2018年8月14日 旅先のミニシアター"京都シネマ"で鑑賞>
無残な失敗作。
おじさん的には最良のラブストーリー
サバンだか何だかは不明だけど、マーリアは普通じゃ無い美女。主人公はと言うと、これまた詳細は不明だけど片腕に障害を抱え、ルックス的に若い女の子と恋できそうには見えない。
その二人が同じ夢を見てしまう。更に、夢の中で逢瀬を重ねて行き、現実でも恋仲に。紆余曲折ありすぎの末にね。
男を落とす歩き方とか、おばあちゃん余計なこと吹きこまんとってーーー、ん?確かに歩く姿をだけでもドキっとすることにおどろいた。おばあちゃん、良い味纏ってます。
バスタブで手首切られた時にゃエーーーー‼️でしたが、意味深なハッピーエンド。
おじさん的には受け良いでしょ、マーリアがとにかく可愛い、自分の恋心に気づいてからの行動がハッキリして以降は特に。アップ顔のシーンが多いんだけど、美しいです。女子的にはダメでしょうか、主人公がイケメンじゃ無いから。
破局も予感させるラストが、ただの甘ったるいファンタジーモノじゃ無いよ、って言う後味になってます。少しだけビターな終わり方が、これまた気にいったーー!
生きる
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