「【透き通るような白い肌のコミュニケーション不全の美しい女性と孤独な中年男の愛を描く、静謐な物語】」心と体と NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【透き通るような白い肌のコミュニケーション不全の美しい女性と孤独な中年男の愛を描く、静謐な物語】
イルディコー・エニュディ監督が18年振りに発表した長編ハンガリー映画。
マーリアを演じた、アレクサンドラ・ボルベーイの”漂白感”が圧倒的な静謐な美しさで、この作品の世界観を支えている。
マーリアが働き始めた精肉工場の片腕が不自由な上司エンドレとマーリアの不器用な恋を”雄雌鹿”の山中での姿を象徴的に絡ませて描き出す。
冒頭と、それ以降随所に現れる雄雌鹿のモノトーンに近い映像が秀逸。
コミュニケーション不全故、漂白の肌の、マーリアの手首から流れ出る鮮血・・。
”ローラマーリング”の”What He Wrote”が流れる映像の儚さ、美しさは比類がなく、何故か落涙してしまった作品。
イルディコー・エニュディ監督の独特な世界観、映像に圧倒的されたとても好きな静謐な美しさを醸し出す作品でもある。
<2018年8月14日 旅先のミニシアター"京都シネマ"で鑑賞>
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marさんのコメント
2023年5月19日
素敵な思い出を共有してくださってありがとうございます。
個人的には、歪なストーリーを美しい映像と音楽で紡いだ作品という印象でした。
歪だからこそ生身であり、どんなに辛くても美しいのが人生なのだなと。
NOBUさんの他のレビューも楽しみにしています。
これからもよろしくお願いします。
しろくろぱんださんのコメント
2022年11月19日
NOBU さんコメントありがとうございます。
この作品は配信で観ましたが
とても不思議な映画でした。
storyは何となく記憶にあるのですが
音楽はちょっと覚えてなくてすみません。
NOBU さんがCD を買い求めたと
いうのは余程の事ですね。
…映画と音楽は繋がっていて
感動も呼び起こしてくれますね。