「大きな男が震える様は」ビューティフル・デイ だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
大きな男が震える様は
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あなたは今までに一度も此処にはいたことがなかった。
You were never really here という原題を頑張ってニュアンスを掴みたい感じで訳するとこんな感じかなぁと思います。
大きな音の映画は苦手なほうだけど、この映画の音は嫌いじゃなかった。
体の大きな男が、自殺願望を抱えていて、うまく生きられない様が切なかった。
母親との関係はそんなに悪いように見えなかったから、フラッシュバックしていたのは父親の暴力かな?
机の下に隠れる姉か妹のこわばった表情、お皿の割れる音、見ている側のトラウマも刺激されました。
家出少女を回収に行ったら、警察に家出少女を奪われ、依頼人である家出少女の父親、もともとの仕事仲間から、母親まで惨殺されていて、誰になんで狙われるかは不明なまま進みます。
そしてジョーがなぜ家出少女を助けることに固執したかも不明です。
ある情報から無理やり読み解くと、家出少女を助けることはかつての自分や、姉妹を助けることなのかなーってこと。
家出少女とダイナーにいて、殺される妄想をしたシーンは、え、マジで殺された?と思って、ひぃって声が出ました(隣の方すみませんでした)。
説明のない進行も嫌でなくて、生き残った二人の関係などもよくわからないけれど、なんかちょっと救われた感じがしました。
ジョーが目を開いたまま、涙をぽろりと落とすシーンは、こっちも同じように涙が落ちました。
この涙が何か、私は説明をする術がありません。
言葉で掬えないものが、水になってこぼれたのかもしれません。
家出少女ちゃんが、すっごくかわいかったです。
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