「歴史を変えたのはMCUじゃない。」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ まこさぽチャンネル(さぽしゃ)さんの映画レビュー(感想・評価)
歴史を変えたのはMCUじゃない。
思ってた以上に良かった。
ラドンとかキングギドラ、モスラの造形とか(ゴジラの顔はあんまり好きじゃない)大袈裟に思える壮大な音楽も嫌いじゃない。
むしろ良い。
ハリウッド映画で、般若心経をあんなふうに使ったのは珍しいかも。
すごく良かったとこと、私が忌み嫌う部分が混在していた。
上記した部分は良かった半面、
ストーリーや、
キャラの設定については納得いかない部分も確かにあった。
マッドサイエンティスト的な奥さんに
あまり説得力がなかった。
ああいった考えにいたった経緯については、まあいい。
そもそも狂人というのは、一般人の考えの及ばないところで、
とんでもないことをするもんなのだ。
しかし。
だとするなら、もっともっと狂っててよかったと思う。
母親と妻と狂人のバランスにおいて、母親に比重をおくから説得力がなくなってしまった。
芹沢博士のラストは、
どうしても第二次世界大戦時の
「人間魚雷」を思い出させて気分が悪くなった。
アベンジャーズ:エンドゲームでもそうだけれど、
自己犠牲を美しいとはどうしても思えない。
一人死んで、大勢を救う。
というお話は楽だし、簡単すぎる。
もっとコストをかけて欲しい。
たまに「これはストーリーそっちのけで楽しむ映画」なんだと仰る方がいるが、だとするならUSJにでも行ってればいいと思う。
VRゲームかなんかやってればいい。
人間は映画の中の登場人物に共感し、
まるで自分の身に起こったように感じるから感動し、泣き、怒るのである。
ストーリー(登場人物の心理描写)をおざなりにするなら、
映画の意味がない。
そしてチャンツィーを出すくらいなら、
小美人を出したらいいよ。
あと終盤なんかわかりやすいけど、本多猪四郎ゴジラリスペクトあり。
特に伊福部昭さんの音楽が、
どれだけ素晴らしいか知ることができる。
シン・ゴジラより、本作の方が伊福部さんの音楽とマッチしていた。
本当に、伊福部昭さんの偉大さを再確認することができる。
トータル、良いと思った部分が際立ったので、よし。
あと、アベンジャーズが、MCUのやり方が、
「映画の歴史を変えた」と仰る方も多いが。
そもそも、ゴジラ、モスラなんか作って、それぞれ敵と戦わせて、
最終的に怪獣大戦争などでクロスオーバーさせる。
そんなやり方は東宝が先だ。