劇場公開日 2019年5月31日

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「良くも悪くも娯楽性が高い!」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5良くも悪くも娯楽性が高い!

2019年6月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

日本がこれと同じ内容で映画作ったとしたら、タイトルは
「ゴジラ×モスラ×ラドン×キングギドラ 怪獣大決戦」
となってるでしょうw

自分は平成の「ゴジラ 東京SOS」や「ゴジラ×モスラ×キングギドラ」を観てきたので、モスラやキングギドラに対しては思い出深いものがあります。
ただ、ラドンに関しては今回が初めてだったのですが、怪獣対決自体は楽しかったです!

ただ、楽しかった所は主に怪獣バトルで人間側のストーリーが微妙なので少し過大評価にも感じますが、嫌いなところよりは好きな部分の方が多かったです。

怪獣バトルはとにかく好きなところが多いです!

まずはゴジラです。
前作は全体的に黒いデザインですが、今回は光の部分が青くなってるデザインで格好いい!

ラドンに関してはあまり思い入れはありませんが、外見は格好いいのでまぁ良い方だと思います。
モスラはかなり神秘的なデザインで、鳴き声が綺麗!
劇中でも「美しい」と言われてましたが、ずっと聴いていたいです。
音響効果とフォーリーアーティスト(効果音)が良い仕事をしてました。
モスラと言えば糸攻撃や粉も出てたので監督の愛情が伝わってきました。

そして何と言ってもキングギドラ!
今回の一番のラスボスで、外見のデザインも一番格好いい!
キングギドラと言えば日本でも口から雷を出してましたが、今回の映画はハリウッドらしく物凄い量の電撃を吐いていて迫力満点でした!(笑)

ゴジラとキングギドラの対決は圧巻です!
かつて観たこと無いくらい規模が大きいゴジラのバトルが観られて、日本版を観てきた僕らのこれ以上無いファンサービスだったと思います。

建物が倒壊する場面等が画面が揺れて解りにくい所もありましたが、それを踏まえても怪獣バトル含めた娯楽要素だけで言うと確実に星5つです!

...ですが、何故スコアが星3.5なのかを今から記載します。

この映画で最もダメだったのは人間キャラクターの描写です。
何人か好きなキャラはいましたが、それにしても突っ込みどころが多いです。
アメリカの批評家からの評判ばあまりよろしくないのも恐らくそれが理由です。

まず、主人公の妻が"ある目的"から組織を裏切るのですが、その"ある目的"というのが最早サイコパスです(笑)
ここで言うとネタバレになるので詳しくは話しませんが、もはや思考がサノスと同じでした(^_^;)

また、この映画少しネタバレしてしまうと闘いに巻き込まれて登場人物何人か死んでしまうのですが、あっさりし過ぎて半数以上悲しみも何も感じませんでした。

その他にも子供が何故か危険な実験施設に平気で入れさせてるし、軍の攻撃が前作と全く変わってなかったりと突っ込みどころも多いです。

とは言え、渡辺謙演じる芹沢博士に関しては前作よりも良かった気がします。
前作はあまり目立った活躍はありませんでしたが、今回は結構活躍していて一番人間的に興味深かったです。
終盤の彼の行動にも感情的になりました。

この手の映画は怪獣が主体なので、人間側の描写に関してあれこれ言うのも野暮かもしれませんが、自分は基本的にストーリーの面白さを重視しています。
なので、完成度の高いストーリーを楽しむには人間側のキャラクター描写の良さや完成度が高い世界観設定も入れた方が個人的にはもっと楽しめました。

この映画、日本ではかなり絶賛されていますが、恐らくこの映画が嫌いな人も少なからずいるかと思います。
実際シン・ゴジラのような真面目で社会派的要素を求めてる方はガッカリしてしまう内容に感じます。

良くも悪くも娯楽性に富んでる作品ですが、自分みたいに少しでもゴジラシリーズに思い入れがある方は更に楽しめるとは思うので、充分オススメ出来る作品です!

さうすぽー。