響 HIBIKIのレビュー・感想・評価
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上田慎一郎やジェームズ・ガンを想わずにいられなかった
一見、全然関係ないんだけど『カメラを止めるな!』の大成功のことを考えずにいられなかった。カメ止めの上田慎一郎監督は昔はかなりヤンチャなことをしていた人だが、今ほどSNSが発達していなかった時代のことでもあり、ある意味武勇伝で済んでいる。もし過去の行為でいろいろ言われ、そういう人間を持ち上げるべきではないという空気が世の中にもっと蔓延していたら、あの映画の成功はなかったかもしれない。
あるいは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督を降板させられてジェームズ・ガン監督のことを思い浮かべる人もいるかもしれない。
才能を持つ人間はしばしばネジが飛んでいることがある。そういう人間を受け止める度量が社会にあるかどうかは、実は豊かで多様な文化を育むためには大事なことではないか。この映画はそういう問いを投げかけているように思う。響もまた、やっかいな性格をしている。しかし才能は本物である。現代社会は彼女ような人間を受け入れる余裕を持っているだろうか。
よかった。
〇響の暴力シーンに着目
暴力をされている人を考えてみる。
大御所→かなり暴言セクハラモラハラを友達に吐いている。蹴られても仕方ないレベルだ笑
柳楽優弥→椅子でなぐられる。これやりすぎだなと思う。柳楽優弥のイキリ方面白かった。
記者会見の記者→自分でかいてないんじゃないかと暴言。執拗な取材していた記者。これは刺されても仕方ないレベル。マイク投げて、蹴られるくらいなら響は優しいとかんじたくらい笑オレでもきれる。
酷いことを言われた時に言葉で言い返すでは飽きたらないレベルの暴言がある。殴りたくなる気持ちは分かる。やらないけどね。だから痛快。清々しい。記者が蹴られたのは特に清々しく痛快だった。
〇作家の視点に着目する。
響や友達、周囲の作家とのやりとりをみながら、書く人間の覚悟や真剣味が分かる。書く人は努力してるし、プライド持って書いている。自分も駄文小説書いてる。わかる部分ある。
響は面白いものは面白い、つまらないものはつまらないと言う。正直に伝えることは人に時に痛みを伴う。しかし的を得ていれば人に良い効果しか与えない。
意外と面白くて、またゆっくり見たい気持ちになりました。
痛快にうまくまとまっている
意外な掘り出し物?
ぶっきらぼうでかなり凶暴なキャラ
無敵の純粋さが響き渡る
何て心に響く作品だろう。
彼女はある意味スーパーマンであり、孔子でもある。
最近はみんな漫画を実写化するのが鉄板となっているのだろうか?
漫画の世界観こそ面白さの原点になったようだ。
また、原作から抜き取った脚本とその表現方法は見事だった。
2018年
この時期はまだアイドルとか人気俳優を揃えなければならないという概念が残っていたのだろう。
しかし配役はどれも見事だった。
行き過ぎた不必要さもなかった。
君膵の監督だと知り、なるほどと思った。
君膵の原作と映画の違いの様なものはきっとこの作品でも表現されているのだろう。
主人公鮎喰響
このアクイという発音は、悪意とも取れるし悪を喰うとも取れる。
しかし彼女と善悪という概念は一致しない。
むしろ彼女が気に食わないことが悪、世間に蔓延る一般常識なのかもしれない。
無敵の純粋
これが彼女から受けた感覚だ。
面白いのが彼女のフィジカルパワー
そして不屈の信念
15歳の目に映る大人社会の在り方に対する是非
真実を曲げることなく、嘘偽りを良しとしない。
体裁を繕うことはないし、信念ために遣う暴力を躊躇わない。
この部分は伊集院静さん本人と同じだ。
物語の設定も面白い。
芥川賞や直木賞
それに向けて書く人々
「他人が面白いと思った小説に、作者の分際でケチ付けてんの?」
彼女は何故踏切の中から動かなかったのだろう?
「私は死なないよ」
死にたい人間に対し、本気をぶつけて見せた行為
鋼の体ではないが、鋼の心であるのは間違いない。
いい加減な人間に対する制裁
その責任は自分で取る。
100万部の印税は山本の目覚めのために使われた。
田中も「心が震えた」
みな彼女の生きざまに惚れこむのだろう。
内容はすべて彼女を引き立たせるためだけにある。
だから彼女は決してピンチに陥らない。
この痛快さも見事だった。
平手友梨奈だからこその最高傑作
これは、すべてのキャストがドンピシャハマっている近年の最高傑作。
孤高の天才を描き、自分の信念のままに生きることの尊さを伝えてくれる。同調圧力に屈して日和見的な生き方に終始しがちな日本人に「人生をどう生きるか」を投げかけてくれる。
作品そのものに登場する「どうせウケ狙いだろ」という台詞を、この映画そのものが、そのまま覆すこととなっている。暴力は良くない。しかし、本来は「許せない所業」について、ただただ沈黙して、耐えている今の日本人を鼓舞させてくれる。
平手友梨奈が欅坂46で務めたセンターもまた同じである。不当な力や権力、ただ僻みや妬みだけから発せられる言葉の暴力についても、一石を投じてくれる。
何度見てもいろんな角度から納得させられる。言い回し、表情、効果などなど。これがそこまで爆発的に売れなかったのは、いまの日本人の「弱さ」を象徴しているとも思う。
繰り返しみても全く飽きのこない傑作中の傑作になった。私にとって。
キャラクターが好き。キャスティングも良い。
鮎喰 響(あくいひびき)が主人公。
平手友梨奈さんが扮する響に魅せられた。制服姿の他にロリータファション、キャラクターものの私服、フード付きコート姿で登場する。
主人公の響は勿論、他の登場人物も魅力的。北川景子さんが扮する花井ふみも好き。
祖父江リカ(アヤカ・ウィルソン)も華やかで可愛い。
田中(柳楽優弥)、山本(小栗旬)らが響と接する場面は目が離せない。
週刊誌記者の矢野(野間口徹)はとても憎たらしいが、その存在がストーリーを面白くしている。
響の言動が大胆過ぎてハラハラする。
映像面は色使いが美しく、カメラワークが抜群。
夢のような話だけど、大人の事情や世間体に振り回されない天才少女の鮎喰 響がとにかく格好良い。
映画としては、 だいたい原作に沿っていて、 特に何か不満があるわけ...
原作のキャラ通り!
原作を知らずに視聴。 ストーリーは現実味が薄いし、だからと言ってと...
原作を知らずに視聴。
ストーリーは現実味が薄いし、だからと言ってとびぬけてトリッキーなわけでもない。
ただ、一人の作家が響に芥川を取ってから面白くなくなったと言われて返した言葉、
「もう世の中に言いたいことがなくなった。この世と折り合いがついてしまった感覚が分かった時に」※正確ではありません。
がとても印象的だった。
この言葉だけで自分の中でこの映画を見た価値があった気がしたし、
さらにこの感覚が分かった時の響を見てみたいとも思った。
そうそう、何かを表現したい人ってこの世と自分に何かしらのずれがあって
そのギャップを訴えたくて叫んでるんだよね。
だけどきっと世の中にそんな自分の訴えが認められて受け入れられたら
もう言いたいことがなくなってしまう。
自分が何者かになりたくてもがいて、
でも世の中に認められたとたんに自分の中では自分を見失ってしまう。
それって幸せなのか、なんなのか。。。
そんなことを一瞬にして思わせてくれた一節でした。
響最高!
バランス感覚が良いね
人生において、大切なことを気付かせてくれるインパクト大の映画です!
小説の世界に、突然、天才少女が現れて、
周囲の大人たちを巻き込んで繰り広げられる様々なHUMAN STORYを描いている映画です。
一見、どこにでもある良くある話ですが・・・
その天才少女の物事への「こだわり具合」が、良くも悪くも、とんでもなく極端に振り切っていて、凄いです!!
「いつでも等身大で、成果で真っ向勝負」
大人になるにつれ、どこか「妥協」していくものです。
本作品は、
そんな子供の頃に大事にしていた「正直さ」
大人になっていく段階で、どこかに置いてきた「正直さ」
それを思い出させてくれる映画です。
最後のクライマックスあたりで、こんな言葉が飛び出します。
『まだ傑作を書いた覚えはない』
正直、衝撃を受けたし、目が覚めたような思いがしました。
自分の本当の願望は?
そんな生き様を証したい?
etc.
それに正直になり、自分を表現することで、真の人生「HISTORY」を創り出すものだと気づかされる素晴らしい映画だと思います。
Amazon primeのお薦めから
平手友梨奈初主演映画
過去鑑賞
原作に興味はあったものの未読の状態で鑑賞しました。
こちらも話題にはなっていたのですが、マンガの実写化はかなりの確率で失敗している事もあり、あまり期待せずに観たのが良かったのか、結構面白かったです。
最初はエキセントリックなだけの少女かと思っていましたが、響の信念を曲げない姿、押し付けではない優しさはかなり魅力的ですね。
高校入学からお話は始まっていますが、幼少期や小中学時代のエピソードも見てみたいですね。
これはきっと原作がそうなので仕方ない事だと思いますが、芥川賞を受賞された小説家さんの作品って、一部を除きあまり一般受けする作品ではないと思うんですよね。
(個人的には花村萬月さんとか藤沢周さんとか好きな作家さんはいますが…)
この辺りの設定だけが個人的にはちょっと引っ掛かってしまいましたが、まぁ直木賞も絡んできますし、この辺りが妥当なところなんでしょうか。
この作品が作られた時点では、まだ原作は続いていたみたいですが、ラストも上手く纏められていたと思います。
この感じなら続編も作られるそうな感じがしていたのですが、結局続編は作られませんでしたね。
ちょっと残念。
なんか違う。
みてもみなくてもいい作品
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