「響バイオレンス」響 HIBIKI ころころさんの映画レビュー(感想・評価)
響バイオレンス
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もともと原作を読んでいましたので、だいたい芥川、直木W受賞のあたりがクライマックスだろうと想像がついていました。
さすがにあの原作のボリュームを映画枠に納めるのは厳しいかな、と思いつつ観ましたが、やはり厳しかったかな。
周囲の人間関係の成り立ちに割く時間も短く、主要登場人物も最小限となり、響の破天荒ぶりばかりが強調されるのが精一杯…といった残念感が否めませんでした。
もともと、主人公チート級の才能ありきの作品なので、スポットがそこだけになってしまうと、ただの響のバイオレンス映画になってしまいます。
もう少し、響の周囲の関係性や、文芸部部長リカの内面を丁寧に描くなどすれば、☆もう1つ、あるいは2つの評価に届いたかも知れないだけに残念です。
あと映画の重要な要素である音楽はイマイチだったようで、あまりシーンとともに記憶に残る旋律がないように思います。
響のエキセントリックさを味わうなら、時間軸で自分で自由に余韻をもたせられるコミックという媒体の方が、より響のチートっぷりを満喫できそうな気がします。
主演の響役の子は、響の雰囲気を出そうと一生懸命なのが伝わってきて好感もちました。その分の上乗せをして、この評価にしました。
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