未来のミライのレビュー・感想・評価
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【注意】独身中年男性は覚悟を持って観ましょう
アニメーション映画を見る醍醐味は、キャラクターの動きがもたらす快感と背景の美しさにあると思う。優れた背景美術は、観客の想像力を喚起して、もう見ることのできない風景を確かに感じさせてくれるのである。麻生久美子が演じる「おかあさん」が子供であった時代の背景美術は本当によくできていた。たしかに昭和の家はあんな感じだった。
キャラクターの動きもさることながら、おもちゃの線路やお菓子がばらばらと動くアニメーションも、見ていて本当に気持ちよかった。とにかく、宮崎駿が言うところの「一年に一回のごちそう」に値する作品であったと思う。
そんなハイクオリティで家族のつながりが描かれたこの作品は、中年独身男性には、いたたまれないのである。ドラえもんから「タイムライト」によって時間の流れを見せられたのび太のように、これまで(だらだらと)過ごしてきた時間を後悔させる可能性が高い。
特に終盤の東京駅のシーン。社会で孤独にさいなまれて、生きる意味を失いそうになった時、誰が自分を救ってくれるのかが、映像で語られる。孤独と恐怖から主人公が助け出されるシーンは本当に良くできていて、それだけにわたくしの気持ちは打ちのめされてしまった。しばらくの間、落ち込むこと必至である。
小説にしても映画にしても、自分でコントロールできないほど感情が動かされる作品こそ評価されるべきだと思う。その意味で劇場で見るべき価値は十分にある。てゆーか、早く観に行け。
予告がつまらなそうに見えたけど...
面白くはない
くんちゃんの声が・・・
主役の声なのに、何コレ?
この作品は完全に主役声優のキャスティングミスですね。主役のくんちゃんの声に最初から最後まで違和感しかなかった。何故、幼児の声にしっかりあった声優を使わなかったのか不思議でならない。アニメのキャラクターの印象である声の表現は大切な要素のはずなのに、演出力の下手さ以上に声が幼児と感じない不幸な仕上がりとなった。それで映画で伝えたい事の大半が失われたと思います。家族を形作る前提となる自分と身内との切っても切れない繋がりに目を向ける事の大切さは理解できるが、説得力はガタ落ちですね。私は還暦を超えた老人ですが、この作品は鑑賞者の年齢や経験、立場により評価が分かれるでしょうね。
絵も綺麗、音楽もいいのに本当に勿体ないです。
ブルーレイ化するならば、くんちゃんの声だけ変えて再編集するべきだと感じます。細田監督の作品だと楽しみにしていたが残念でならないですよ。
よく わからない
微妙。見ない方がいいレベル。
子育ての頃を思い出す
ぜんぜんわからなかった
細田守監督は大好きです。バケモノの子は4回観に行ったし小説も読みました。おおかみ子どもの雨と雪も大好きでした。でも今作はぜんぜん良さがわからなかった。高評価をつけている人がどこを評価したらそうなるのかわからなかった。下の子が生まれた時の赤ちゃん返りや、子育てに無関心な夫との間に二人めを産む妻、案の定てんやわんやになってイライラする場面など、よくあることなのだろうけど、そして、何だかんだで喉元過ぎれば熱さ忘れてしまうのだろうけど、それをアニメで見せられても、うんざりするだけだった。その環境で職場復帰するような共働き夫婦ならもっと事前に話し合って色々手配するだろうと思ったし、その時間はくんちゃん保育園に行ってるはずでは?とか、リアリティにも欠ける。それをも凌駕するなにかがあればリアリティなんて関係ないんだろうけど、それをも凌駕するなにかはまったく感じられなかった。くんちゃんの行動は典型的な子どもだけど、声優さんが大人なのが、どーーーしてもダメだと思った。4歳の子はあんな風には話さないし、あんな声でもない。その不自然さを凌駕する何かは感じられなかった。このキャスティングといい、脚本の中途半端さといい、プロデューサーの怠慢ではないだろうか、と思ってしまった。
映画としては残念な作品
昔を思い出してニヤリ
絵はとてもきれいで,自然と作品世界に誘われるようで,どのシーンも素敵でした。それぞれのキャラの表情も動きも豊かで,丁寧に作られていることが伝わってきます。
それなのに,声がもう残念の一言です。どのような意図があってか,何のしがらみがあってか知りませんが,このキャストはないんじゃないでしょうか。せっかくの映像がもったいなくて,憤りを感じるレベルです。
ストーリー的には,タイトルや予告から予想した内容とはかなり異なりました。でも,子供なら弟や妹が生まれたときの経験,大人なら子育てをした経験と重ね合わせて,あるあるネタに共感できる部分が多く,楽しめるのではないでしょうか。日常のとりとめもない情景が多く描かれますが,そんなやりとりを経て,親も子も少しずつ変容していく様子がとてもよく描かれていると思います。昔のことを思い出してニヤリとしたり,恥ずかしくなったりすることしきりでした。
ただ,途中でさまざまな場面転換があるにもかかわらず,それらが他の場面と絡み合わず,布石や伏線になっていないので,見終わった後の爽快感や清涼感のようなものがなかったのは残念でした。むしろ,もやもやとした思いが残った感じです。幼児のくんちゃん目線で描かれているからしかたないのかもしれませんが,全体的にはとっちらかったまま終わってしまった印象でした。すごくいい作品になりそうな要素はたくさんあるのに,少しずつ何かが足りないような気がしてしまいました。
話がつまらない
単純に言って話がつまらない。
細田守の単独脚本は前回のバケモノの子に続いて二度目だが前回も今回も説明過多な部分と魅せる部分のバランスが悪く、流れが良くなくて乗れない。
テーマがいいからといって話が面白くなるわけではない。
一回一回エピソードが分断されてその度に気持ちが切れてその度に設定を確認しなければならず、乗り切れない。
演出もテクニックに頼り切ったもので話にあっているとは思えない。
既視感のある演出テクニックを使ってはいるが、話の印象に残るような使われ方をしていない。
時間の流れをカメラをパンすることで表現、動物擬人化による四つ足走法の作画、異次元移動のCG表現など過去ファンなら知っている演出の棚卸のような感じ。
くんちゃんの動きは「崖の上のポニョ」の宗介を意識したかのようなのこだわりがあり、丁寧に丁寧に表現されていてこれは見どころ。
時をかける少女、おおかみこどもの雨と雪をマイベストにしているワタクシとしては、3年に一度と言わず、5年で3本くらいのテンポで原作モノをしてほしい。
3年に一回の細田祭だと物足りないので。
不思議な手触り
日本アニメ というよりも 映画界でも有数のヒットメーカーになっている細田守の最新作
実は毎作品 よくヒットしたなこの話が と不思議なることが多い アバンギャルド な面もあると感じているのだけど 今作もやはりそうだった
(ど直球な話をど直球に語ったのなんて僕らのウォーゲームくらいじゃないのか)
割と賛否両論激しいらしいがこの作品に関しては個人的には 好き な方に入る(バケモノの子 は個人的には うーん という部分があったけど)
冒頭くんちゃんの声を聞いた時に え これで行くの? とちょっとびっくりしたけど、自分は見てるうちに慣れてきたのでマイナスにはならず
風立ちぬを見ればもう怖いものはない
(あれも少し見てたら慣れた)
個人的に特にグッときたのはあの独特な家の構造
何だこの変な家は と最初は思ったけど見ていくうちに
この 途中 というか 間 のような空間で時間の行き来が行われることにすごく納得がいってそこからはスルスルと話を飲み込めた
超個人的な解釈だけど あの中庭のような空間は 過去と未来の間にある 今 を象徴する空間だったのではないかと思う 過去と未来双方と密接に関わり合いながらくんちゃんが様々な成長を遂げていく場所があの空間だったのだと考えると とても良いし 何しろ 何だその話は アバンギャルドな! と勝手な溜飲も下がりまくり
終盤の 駅 で巻き起こる出来事の不思議というか掴み所ない味わいは、細田守も大好きだと公言している杉井ギサブロー の 銀河鉄道の夜 を少し思い出すちょっぴりダークな雰囲気で好み
この話で絶賛一色は無いな とは思うけど個人的にはデジモン劇場版2本とおおかみこども に次いでくらい好きな細田作品となった
『ミライの未来:なぜ低評価なのか』
『ミライの未来:なぜ低評価なのか』
細田守監督の最新作「ミライの未来」が公開されました。
前作の「バケモノの子」から3年、本作は甘えん坊の男の子、くんちゃん(4歳)が主人公。
物語は妹の未来ちゃんが家にやってきたことにより両親の愛情が妹にとられ戸惑い、嫉妬してしまう。そしてくんちゃんはある日、見知らぬ世界に迷い込み、そこでミライから来た妹の未来ちゃんに出会う。そしてくんちゃんは子供の頃のお母さん、若き日の曾祖父に会う。時空旅行を通じてくんちゃんの不思議な体験が始まる。
率直に観た感想としては低評価の意味がよく分からないと感じました。
家族という小さく身近な出来事にファンタジーを取り入れ、くんちゃんがひいおじいさんの時代やお母さんの子供時代を体験する話は大人からすれば規模は小さい体験ですが、4歳が経験する世界は家の庭先や家の中でも大きな冒険がいっぱい。それを今作では十分に描いてると感じました。
ただ、この内容は人を選ぶと思います。
日本人は「家族」というものに抵抗があるところがあります。
それは漫画を見れば分かります。主人公が友人やライバルを通して強く成長していく。家族はサブの超サブキャラ扱い。「自分で強くなった!」というのが日本人が描く家族の扱われ方です。
海外は家族や友人などがいて、家族が支えてくれて大きく成長する様子が描かれます。
細田映画はまさにこの超サブ扱いの「家族」に焦点を当てており観る層からおそらく「時をかける少女」「サマーウォーズ」のように青春×バトルを細田映画に求めている様子があります。
仮にもし、これが「クレヨンしんちゃん」の物語としてなら大いにウケたと感じます。
そしてここでクレヨンしんちゃんを持ち出してきたのは今作の細田映画は原恵一監督が携わっていた頃のクレヨンしんちゃんの「ハイグレ魔王」から「オトナ帝国」時代の作品によく似ています。
原恵一監督も「カッパのくうと夏休み」「カラフル」などで家族を描いています。シビアな描写もあれば「家族とは?」と問いかけるものがクレヨンしんちゃんの頃からあり、今作の「ミライの未来」は原恵一映画に近いものがありました。
ただ「ミライの未来」は細田守監督の映画です。日常的だけど実際誰もが考えた事がある家族の昔ってどんな?という身近なものを映画にしています。若い層向きというよりは子育て世代向きの映画です。
その事から踏まえて僕としての評価としては高評価でした。
ただし世代を選んでしまうところが低評価の原因であると思えます。
観る際は単純に細田映画に求める青春×バトルを抜きにして純粋に細田映画として観るといい映画です。
それでは、さよなら、さよなら、さよなら、さよなら。
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