「心温まる佳品!」未来のミライ ごまふきんさんの映画レビュー(感想・評価)
心温まる佳品!
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ネットでは酷評が目立ちますが、私は良いと思いました。
主役の声がどうとかって意見もありますが、違和感があるのは最初の一声二声くらいだと思いますね。ちょうどイヤイヤ期の子どもの様子や仕草が丹念に描かれていたと感じました。
一番楽しかったのは、くんちゃんと女子高生ミライとペットの犬(おじさん形態)が雛飾りを片付けるために奮闘するところですね。てっきりこの三人で旅をしていくのかなと思っていたので、あっさり終わって少し残念でした。
そのあとは、それぞれ小さい頃のお母さんやひいじいじと触れ合って少しずつ主人公が成長していくという構成ですね。それぞれのエピソードは心温まる感じですし、映像的にもダイナミックな見せ場があったりして楽しめました。
ただ、このくんちゃんの小冒険同士の繋がりがいまいち弱いとは思いました。
「この伏線がこうつながるのか!」といった長編映画ならではの物語全体のダイナミックさは感じにくい作品かもしれません。
クライマックスも「まぁそうなるよね」という感じで、全体的に予定調和だという印象は否めません。
しかし、現実と過去(ファンタジー世界)を同時に見せていくことで、くんちゃんだけではなくて家族全体が成長している様を見せようという意図は伝わってきました。
自分の小さい頃はどうだったかなぁとか、あるいは家庭を持ったなら自分はどうかなぁといろいろ思いを巡らせながら温かい気持ちで見られる作品だと思いました。
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