「大きいお友達はタイトルとキービジュアルで期待してはダメw」未来のミライ 豆腐小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
大きいお友達はタイトルとキービジュアルで期待してはダメw
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まず初めに言っておくべきは、これは主人公くんちゃんの成長の物語。未来のミライちゃんはそのなかの登場人物のひとりに過ぎないので、大きいお友達はタイトルとキービジュアルで惑わされてはいけない(笑)
作品自体は、「好きくない期(イヤイヤ期)」真っ只中のくんちゃんが、チョット成長するお話をコンパクトにまとめたファンタジー。音工がとても良く作品に集中できたし好感が持てる良作。帰り、劇場のトイレでそこを盛んに誉めてた男の子達が象徴的だったよw
いいなと思ったのは "家族"という単位のテーマや成り立ちをストレスなく扱っているところ。特に子供を持つ親には染み入るものが多いはず。なるほど…イヤイヤ期の幼児を通して描かれるこういった家族賛歌は、こんな時代だからこそ観るべき作品かもしれないと得心したり。
一部、主人公を含む声優に賛否両論が出ているのはまぁしかたないかも。男の子主人公のキャストに女性を当てるのは、この歳の男の子の中性的特性を考えれば順当なのだが、そこが昇華しきれず女の子の声に引っ張られてしまった感は確かにあるので。難しいね。僕は嫌いじゃなかったが…。
本編でくんちゃんと曾祖父ちゃんが時空超えて邂逅するくだりに胸が熱くなる僕はやはり歳のせいか夏のせいかw
「時をかける少女」はもとより「異人達の夏」や「銀河鉄道の夜」などなど、いろんな佳作へのオマージュに溢れているという印象を受けた。
うん、この夏「なんかチョット良い話に触れたいなー」と思う方は、エアコンの効いた劇場で観れば、何か良いものを持ち帰る事ができる可能性大の作品。
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