「子供には見せない方がよいのでは」未来のミライ さばみそさんの映画レビュー(感想・評価)
子供には見せない方がよいのでは
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細田監督の作品は今回がほぼ初めてですが,絵も音楽もとっても素晴らしいと思いました.ストーリーについては,SF的で超自然的な解釈を自分で勝手にしました.大人としては,ちょっと頼りない若夫婦の物語で,主人公はお父さんなのかなと感じました.ただ,子供向けとした場合には難しいのではと思いました.途中で,「怖い」と泣いている子供も何人かいました.
くんちゃんが自分の思い通りにならず,頭の中がパニックになった時,木の生えている中庭を通りかかると,超常現象的にタイムスリップしてしまうことが,短期間の間に繰り返されて,くんちゃんがほんの少しだけ成長する話.でも,タイムスリップした先では4歳のままなのは変わらない.最初の犬との絡みは,子供でもわかると思うけど,ひいおじいちゃんのエピソードに至っては,まったく大人にしか理解できないはず.そのためだと思うが,靴の中に手紙をいれたり,古い建物を目指して自転車を懸命にこぐくらいのことしかできないわけである.
この映画が伝えたいことは,大人になると忘れてしまい,想像もできない空想の世界を持つことで,子供は家族関係を学習していくものなんだということなのだろうか.それであれば,子供たちには理解できないし,もっと体当たり的なものなんだということをわかってほしいと思う.
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