フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のレビュー・感想・評価
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見るもの全てが魔法にかかる
ディズニーランドにほど近いモーテルで暮らすムーニーとヘイリー
その日ぐらしでグレーな仕事を転々としなんとか生活を続ける
言葉遣いや行動は品行のあるものではないが子供たちは工夫して環境を楽しみ、大人はそれを見守りながらなんとかまわっている
しかし状況は厳しく、モーテルを使った売春やムーニーたちの起こした火災など現状維持さえも難しい
隣人トラブルからついにはムーニーは保護される方針に
それを察したムーニーは近くのモーテルのジャンシーの元へ
ただならぬ事態を察したジャンシーはムーニーを連れてディズニーランドへ向かう
現実はとても厳しく、事態は何一つと好転していない
しかし子供の目線で描かれるそれにはたしかに夢や愛がある
鮮やかな色彩で社会問題を描くがどこかファンタジーのように捉えてしまう
この映画を観て与えられる印象もまた現実を表している
タイトルに注意
思ってたのとだいぶ違う。
カラフルな映像で楽しいお話かと思っていたら意外に重いアメリカ社会。母子家庭で子どもを育てるって本当に大変なんだな。違法であっても身体をはって仕事をして子どもを愛していつも手を繋いで歩いて良いお母さんじゃないですか。胸張って生きていいと思う。以上!
ドキュメンタリー風?
夢の国とモーテル、大人とこども、豊かと貧乏、
莫大なお金が掛けられてつくられた夢の国のまわりにはどうしようもなく貧しい人、問題を抱えた人が暮らしている。夢を見るにもお金がほんとうは必要で、子供だけが、お金なんてなくても、毎日魔法がかかったみたいにたのしく暮らしている。だけど子供がその魔法を失った時の絶望は大人には推し量れないくらい大きいものなんだとおもう、子供の豊かな空想力はよいことも悪いことも大きくしてしまうのかもしれない、それは自分をたのしくて仕方がないくらいに幸せにしたり、子供の語彙力では言い表せなくて泣くことしかできないくらいに絶望させてしまうのだね、子供の世界と大人の世界はやっぱりちがう世界だ、とおもう、
さいご、夢の国の象徴、シンボルであるお城を目指すの、女の子二人だけで、あのふたりはそのとききっと最強で、そこで映画は終わってしまう、
夢が覚めた時のふたりを、知らないおうちにひきとられることになるムーニーを想像するのはおそろしい、きっとムーニーはこの夢が覚めたら大人になってしまう、
夢の国に入れない人々
定職につけない子持ちの若い母親の暮らしがどんどん落ちていく。舞台は夢の国の手前のカラフルなモーテル(実在)。敷金、保証人が必要なアパートに住む所得がないため、一週間単位で安ホテルに泊まって生活している家族がいることを知る。
一方で、夢の国に遊びに来る人々、サブプライムローン後に残された空き家群も映される。格差社会の現状だ。
主人公の女の子、その母親をはじめとするキャストが良かった。男の子は出演時、実際にこうした暮らしをしていたとのこと。
管理人さんのキャラクターも良かった。アメリカの良心を象徴する存在。少しでもこうして子供達を見守ってくれる大人がいて欲しい。
そして、親友が泣きじゃくる女の子の手を引いて夢の国に侵入するラストも良かった。友達とのこんな思い出があれば、この子はこの先きっと大丈夫だ。
人々の情が希望。そんな監督の思いが伝わってきた社会派の映画だった。
カラフルでキュートで残酷
フロリダの貧困層の生活を子どもの視点で、そしてとてもカラフルの描いています。何というかオープニングからアメリカ感が強いんですね。
タイトルのフロリダプロジェクトより、ディズニープロジェクトの方が何と無くわかりやすいでしょう。
その夢と魔法の国と、すぐ麓に横たわる貧困。まさにアメリカの光と陰を描いた作品でした。
定職に就けない、安定した収入が得られない、住む場所が得られない、もちろん満足な保証もない。
それはまさに負の連鎖で、スケールは違うけど日本でのネカフェ難民と全く同じですね。
あと、この作品見てるとやっぱり子供って凄いなって思います。
どんな時でも自由で輝いている。
もちろん出来ないことや、不自由な部分もたくさんありますが、それでも常に輝きを放っているように感じます。
あと扇風機遊びは万国共通なんですね?知らなかったです。
キャストは贅沢にウィレム・デフォー。彼の気苦労が多く、それでいて子供をちゃんと心配して見守っている芝居は深みがありました。
あと何と言っても主役の親子ですね。娘のムーニーは実に愛くるしく、母親のヘイリーも屈託がない。二人とも本当自然なんですね。
この親子は慎ましいながらも明るく生きており、これはこれで幸せそうに見えるんです。
でも、ふと忘れた頃に入るヘリのカット。
それは空に届く者と、決して届かない者の絶望的な隔たりを突きつけられるよう。その度に現実に戻されるようでした。
後半からは段々とシリアスに、そして段々と崩れていく二人の暮らしが浮き彫りになってきます。
そしてその暮らしの終わりを感じた頃の、二人の雨の中での鬼ごっこ。
ここは作中の中でも最も印象的で美しく、また最も寂しかったシーンでもありました。
そしてラスト、友達と手を取り合いやっとたどり着いた「魔法」。
そこを駆け抜ける二人の姿は、涙が溢れて止まらない時間でした。
彼女は決して褒められた母親ではないでしょう。けどそうする他無くて、また何より娘を愛しているのが伝わってくるのが余計に辛かったです。
アメリカの決してなくなる事がない格差問題。それを実にカラフルでキュートに、そしてとてもリアルで残酷に描ききった作品。
深く胸に残る作品でした。
最高に好き
むずかしいことは考えずに見た方がいいと思った。
かねてから評判が高かったので気になってDVDで鑑賞。
アメリカの貧困層の現実を描いた〇〇。
子供目線のカメラアングルが〇〇。
といったレビューもよく目にしたが、
あまり深い考えを持たずに観た方がいいと感じた。
子役がいい。
ローアングルもいいけど、ワイドショットもいい。
お母ちゃん、いい味出してる。
管理人さんもいい人。
虹のシーン、良かった…。 などなど。
日常という地獄
タイトルなし(ネタバレ)
ウィレム・デフォー出演作を探してAmazonで見ました。Streets of Fireのように、彼は基本、悪人顔だと思うのですが(失礼)、プラトーンやこの映画のような人情味ある役も上手いですね。
Wikipediaによればフロリダ・プロジェクトとはディズニーワールド建設時の計画名だったそうですが、ワールドと言えばエプコット。犯罪の無い清潔な理想世界のすぐ隣に、貧困などのアメリカの諸問題を凝縮したようなモーテルが、小さな社会として存在するというのが皮肉です。この一歩間違えればスラムになりそうなモーテルに、秩序の番人として奮闘するデフォーが恰好良かったです。
子供たちはスラングばりばりの、はっきり言って可愛げの無いガキですが、最後の最後に、どうしようも無い状況になって、初めて子供らしい表情でわんわん泣き出すのが印象的でした。6歳くらいなのかな。演技でやっているのでしょうから、大したものです。
ラストシーンですが、どこでチケットを入手したのでしょうか(見落としたかな)。子供だけでディズニーワールドに入園できるはずは無いでしょうから、あれは製作者から観客に向けて送った、見えすいた嘘なのかも知れませんね。「二人はこうして、魔法の国に消えていきましたとさ。(でも、現実は・・・分かるよね)」という感じの。
DANDAN心惹かれてく
フロリダディズニーランドの近くに住むアメリカの貧困層の生活を描いたドキュメンタリー。
序盤はかなり退屈。貧しいけど精一杯この状況を楽しんでいる子供達の姿が描かれる。子役の演技はすごくいいです。悲しい時、嬉しい時、怒っている時の変化に心揺さぶられます。
そして中盤。ここからガラッとイメージが変わり、リアルなアメリカの貧困層の生活を目の当たりにすることになります。子供が家にいるのに隠れて売春している(決してそういう仕事が悪いことだということではありません)お母さんや、大人の良心につけ込んでお金をせがむ子供などこれが本当に起こっているかもしれないことだと思うと見ていて心が痛くなります。多分ここで見るのをやめる人もいると思います。
正直ラストも「これでいいのかな?」と考えさせられるようなものになっています。
でもこういう社会派映画が苦手っていう方でも美しい画を見るためにでも一度見て見てはどうでしょうか。
フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法
フロリダだけの話じゃないけど、場所がもつドラマ性
真夏の魔法にかけられて…
ずっと気になっていた作品を映画館にてようやく鑑賞。美しい映像を映画館で観れて本当に良かった。
ストーリーはフロリダのモーテルで暮らす貧困層の暮らしを子供の視点から描いたもの。
遊んで、悪事を働く子供たち、それは家庭環境が関わっているが、子供たちは純粋な目でその生活を送っている。一方で、大人はどうにかして収入を得なければならない。ショーン・ベイカー監督は貧困層のリアルを映像美と対比させて見事に描写した。パステルカラーで色彩豊かなフロリダのモーテル、健気な子供たち、生活に苦しむ大人、それを見守るモーテルの管理人、絶妙なバランスとアイロニーが映画全体を包み込む。ストーリー自体は終始鬱屈したものなのに、カメラワークや演出が巧みで映画に引き込まれる。
モーテルの外でタバコを吸うウィレム・デフォーの眼差しがとにかく切ない。このモーテルの管理人が映画にとってかなり重要だと感じる。
フロリダの真夏の魔法にかけられた気分だ。貧困と映像美、その痛烈な対比が鑑賞者を夢の国へといざなう。
夢の世界の片隅で起こっている現実。
これはアメリカの現状を映した映画。
日本にはなかなか馴染みのないモーテルでの生活が垣間見える。
幼い少女の目線で描かれるのは、アメリカフロリダ州の生活の様子。
少女は無邪気に、モーテルの仲間と楽しく遊んでいるだけだけど…。
ちょいちょい見えてくる周りの大人たちの困窮した生活が、子供たちにも影響を与えている。
大人たちが明日生きることもギリギリの中、子供たちの明るく楽しく遊んでいる。
その対比がモーテルの生活をよりリアルに感じさせる。
酷い大人ばかりの映画ですが、唯一の救いはモーテルの管理人のボビー。
彼の厳しくも優しい態度のおかげで、モーテルで生活する人々との共存が成されている感じ。
子供に厳しくも優しい、まるでお父さんのような彼の姿が唯一この映画での救いでした。
アメリカでのシングルマザーの現状を知ると共に、子供たちの生活の様子が知れたなかなかデープな作品。
ディズニーランドに遊びにきた楽しそうな家族がいる一方で、その側では安いモーテルでギリギリの生活を強いられている家族もいる。
夢と現実をうまく対比させた映画なのだと思いました。
こういう社会派な作品は久しぶり。
色々と考えさせられます。
I’m a manager.
いたずらの境目、大人の自由と危うさ、アイスクリームとネオンサイン、短歌に詠まれるような遠近、コントラストのバランスを感じました。描かれていない部分まで管理人の日常が伝わってくるウィレム・デフォーがいい味を出しています。
タイトルなし(ネタバレ)
子供達の瑞々しい演技
カラフルなフロリダの街
でも実情は貧しく問題を抱えて生きている人ばかりのマジックキャッスル
ヘイリーは子供を愛してるけど
それだけでは母親失格になる。
しかめ面のボビーは厳しくも愛情があり
最後はムーニーを預かるのかと期待したけれど
そこまで踏み込まないのがまたリアルでもある。
ラスト夢の国へと逃げるのはあまり好みではなかったけど全体的にはとても好きな作品
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