ファントム・スレッドのレビュー・感想・評価
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そういう映画だったのか!
ダニエル・デイ・ルイス
本当に素敵なおじさまです
かなり前になりますが
思い出すのは
「ラスト・オブ・モヒカン」で最後の
モヒカン族を描いたルイス様は若くたくましくかっこよかった
そして月がとてつもなく流れ
今では素敵なおじ様になりました
今回 そのルイス様がある時を気に
喫茶店で見初めた若きウエイトレスの女を
家に置くことによって
いつのまにやら その女に翻弄されていきます
今回彼の役どころは一流のトップデザイナー
彼がデザインした
ゴージャスな衣装を身にまとう美しき女性たちが
その服を購入するか否かの
マダムたちの前を歩くさまは
ほんと美しく映画を観ている女性は特に
ワクワクする場面ではないでしょうか
やはり 見どころはデイルイスと彼女の関係でしょう
いや 見どころではなくそれがメインでした
彼の気をひくのにそこまでやるかと
女性の私でも恐ろしさに震えましたが
この映画を観た後に ネットで映画評論家の
町山智浩さんがこの映画の評がアップしてたので
読んでみたのですが!
そうだったのですか!!
そこまで理解できない私はバカだった!と
同時に町山さんの話を元にまた 観直したくなりました
みなさんも ぜひ 検索して読んでみてください
心理学好き用の映画
ファントム・スレッドってどんな意味なのだろう。予告を見た感じは、ただの神経質なデザイナーの話かなぁと思っていたが、どうして、どうして、凄すぎる極めて上質な心理劇だった。
主人公の佇まい、優雅な時、微笑む時(めったにないが)、そして、自分の時間を音や予定外の事で邪魔された時の豹変する表情、動きがやきつく。
役者として、うますぎる、目が離せない。(ダニエル・デイルイスって憑依型の凄い役者だとは知らなかった。)
アルマは、姑息な手段で彼を弱らせその時の彼につけこむ、そのルールに慣らされて行く主人公、二人の愛の形。
この映画は、いびつな愛の形の大人の映画だと思う。
エキセントリック
アルマはレイノルズと出会わなかったら、一生もっさりとした田舎娘のままの様な気がしました。逆にレイノルズもアルマと暮らさなかったら、人に興味を持てずドレス以外にハマるものがない人生だったのかもしれません。幸か不幸か、ハマる人と出会い刺激を受けたからエキセントリックな人間に変身ができて、変わった行動をとるようになった。人生は出会う人によっていかようにも変わる、ということを示唆しているようでした。
また、作品に出てくる様な芸術的なドレスを作る人間は、間違いなく恋愛は二の次だと思います。男性だからという理由ではなく、芸術家にとって創作が最もドーパミンが出て気持ちが良いからなのではないでしょうか。アルマ本人に才能があったら、きっとここまでレイノルズに執着しないのではないかと思いました。
囁き
バラエティ豊かな画面の裏地に忍ばせたメッセージ。
緩やかに流れる音楽とダニエル・デイ=ルイスの鮮やかな表現力が心地良い空間を形成している。
ドレスに込められた純粋な祈り。
己を捨て、全てを得る機会を。
映画は音楽が大事です!
ダニエル・デイルイスさん。渋い!
演技に余裕があり流石です。
この作品は究極の愛を表現したかったのかな?だとしたら恐ろしいですね。
素敵なドレスと優雅な音楽が作品を綺麗に仕上げていたけど内容はかなり重かったです。
この作品は優雅な音楽に騙された印象。ホラーやサスペンス系の音楽に編集したらかなり恐ろしい映画に仕上がると思いました。
映画の音楽ってやっぱり重要ですね( ´∀`)
1にドレス、2に恋愛
「そのドレスは息をのむ美しさだった」。
文章ならそう書くだけで、あとは読者は好きに想像し見事なドレスがそこにあると認めてくれる。文章なら。
しかし映画だとそうはいかない。色・形あるものとして、実際に見せなければいけない。世界中の誰しもが、とまでは言わないにしても、大多数の人が認める息をのむほど美しいドレスを。
この映画はそれをやってみせて、アカデミー衣裳デザイン賞である。じゅうぶんに納得である。ここに大拍手。
だからあとの、偏屈な男の渋っ面まみれの恋愛はおまけだとみなしてもよい。この映画の宣伝文句をみると、この二人のあいだに生まれた奇矯な恋愛観を持ち上げているけど、そこにあまり先入観を与えてしまうのはいかがなものか。
これぐらいの恋愛観は、ありがちで、むべなるかなである。
まずデザイナーという人種は何事にも、ここはこうあるべきだと断定できる人であろう。客観的にそうだと主観的に決めつけることができて、疑いもしない人である。
家があり、家族がいて、仕事があり、彼女がいる。「男の恋は男の人生の一部であり、女のそれは女の全生涯である」というのはバイロンの言葉だが、つまりはそのあたりの感情のせめぎあいである。繊細で偏屈な男と大胆で素直な女の駆け引きが、生命力旺盛な蔦植物のように出来事をつなげて奥へ深みへと延びていく。そのところどころでドレスが花を咲かせている。この映画はそんな図式だ。
なんら慌ただしくないのに緊迫感は途切れず、映像は静かなのに饒舌で、美しさが正で醜さは悪の世界観に見ているこちらも徐々に支配されていく。
しかし、俳優といい、音楽といい、映像といい、その調和の見事なこと。まるで息をのむほど美しいドレスのようである。そうか、すべては裏糸で縫い合わされていたのかと、これまた綺麗なフォントのエンドクレジットをみて腑に落ちた。
豪華版冬彦
デイルイス引退かもってときにすごい役をやるね ホントに同じ芝居がないまさにメソッド役者。アンナ役が田舎臭いなーと思っていたら最強だったのでとても楽しめた。朝食のシーンは結婚前と結婚後の夫婦のパワーバランスを絶妙に表現してて最高だった。
明日本屋できのこの本を買ってこよう…
ひとつの愛のかたち
主演女優は「マルクス エンゲルス」で主人公カール・マルクスの妻を演じたビッキー・クリープスである。マルクスのよき理解者であり優しい妻である女性を好演していた。本作品では女の強さと優しさに加え、女の業とでも言うべきおどろおどろしさも表現している。
主人公アルマは伏し目がちの目、声を張らない喋り方、ゆっくりとした動作、はにかむような笑顔など、女の魅力満載だが、一方で強固な姉弟関係に割り込んで自分の居場所を確保する強引さ、強かさも持っている。神経質で気難しいデザイナーは、もともと線が細くてまったく彼女に太刀打ちできない。
それにしても原題の「Phantom Thread」はどういう意味なのだろうか。翻訳し難いので邦題も「ファントム・スレッド」になったと思われるが、直訳に近い「運命の赤い糸」でいいのではないか。見えない糸で結ばれた二人。サドとマゾ、破れ鍋に綴じ蓋など、あまりいい意味ではない言葉がぴったりの二人。そういう愛のかたちはこの世にたしかに存在する。
映画は、たとえ周囲がどう考えようとも当人たちが幸せならそれでいいのだと力強く肯定しているように感じられる。常識人としての姉の存在が効果的だ。
ダニエル・デイ・ルイスはスピルバーグ監督の「リンカーン」での力強い演技が印象的だが、本作ではひとりの女に心を乱されていく情けない男を見事に演じ切った。クリープスとの掛け合いは相手を説得しようというよりも主導権争いに見える。破局するかのようだが、それでも互いから目が離せない。見えない糸に結ばれているかのようだ。最後まで観て、タイトルの意味を考えて漸く納得した。
おしゃれで上質なミステリー
映像や音楽、演技や世界観、すべてにおいて質が高く、まさに映画芸術といった印象。
はっきり言って、設定や題材は全く興味がないし、多分自分には合わないだろうと思いつつも、主演と監督の名前で見た映画。そしてその予想や不安はズバリといったところで、質に非常に感心しつつも、基本的な面白さに欠ける(そう思ってしまう原因は自分にあるのだけれど)という思いは最後まで変わらなかった。
しかしながら、ミステリー要素が盛り込まれたストーリーには結構ハマってしまったわけで、興味深い愛のカタチを見せてもったような気がする。
ピアノとストリングス中心のクラシック音楽も非常に効果的だったと思ったし、何気にサントラ欲しいかも…なんて思ったりもした。
服飾を題材にし、徹底的におしゃれな雰囲気を創り出そうという意志が最後のエンドロールまで感じられ、完全に読み切れるはずもない文字を眺めながら、心地よい音楽とともに画面を見つめていた。久々に最後の最後まで映画を見きったような気がした。
興味がない題材とか面白味に欠けるなどと言いつつ、結構楽しめていたのかも─
衣装が豪華で音楽が素晴らしいので、 演技力に引き込まれるも、静かな...
衣装が豪華で音楽が素晴らしいので、
演技力に引き込まれるも、静かな同じようなシーンが続き、二人の心情を掴むのが難しい(全く分からない)ため、途中度々うとうとしてしまった。
デザイナーの苦悩、衣擦れの音…。
アトリエの狭い階段、お針子さん達の白いタブリエ、衣擦れの音。
シャネル、サンローラン、最近ではドリス・ヴァン・ノッテン等、オートクチュール物のドキュメント作品が大好きなのですが、それにストーリーが付いた様なエルガントでミステリアスな作品でした。日々ドレスを作るデザイナーの苦悩が伺え胸が苦しくなりました、欲を言えばラストもう少し強い狂気が欲しかった。
ダニエル・デイ・ルイスの引退作品ですが、『マイ・ビューティフル・ランドレット』で初めて観てから、その知的でかつエキセントリックな演技に魅せられ、好きな俳優だったので残念ですが、お疲れ様でしたと言いたい。
アーティストの強度は真の愛によって揺らぐ
強い女の話か、あるいは弱い男の話か。
アーティストの強度は、凡庸な愛への憧れによって瓦解する。
ニーチェの言うように、やはり創造者は常に孤独でなければならないのだろうか...そのストイックさに身も心も耐えきれなくなっても、世間へ逃げたくなる衝動を殺し、創作活動に勤しむ...そんな事が本当に可能なのか?
非人間性から普遍的な人間らしさを浮き彫りにした良作。
圧倒的濃密度の映画できのうきょうで7本近く映画館はしごして最後がこ...
圧倒的濃密度の映画できのうきょうで7本近く映画館はしごして最後がこれでよかった。
世界のPTAはもはやヒットなんかしなくてもいいんだっ、とばかりの企画がバンバン通ってるのか、まあ趣味の映画だよな、これ、という世界ながらまあ徹底的に増村保造的世界を展開。
冒頭から流れまくる音楽が止まった瞬間の怖さったら。女優のチョイスが既に趣味の世界。
強い男の弱さを握る
レイノルズは自分の世界から出たいのか、出たくないのか、出られないのか… 自分の世界を作り守ることで自分を表現している。
しかし変わらない家は死の家とも言う。
一人で大晦日に踊りに行ったアルマを追ってパーティの会場に行き、アルマと会う。
このシーンがとても良かった。
美しい
レイノルズが気高く高潔、採寸する仕草一つ一つが美しく官能的でどきどきしました。
彼の手で花開くように美しく変容する素朴な少女が、若さゆえの凶暴さで愛を手に入れようとする、、、純愛か狂気か情愛か、見る人の手にゆだねられる映画でした。
静かで美しい映像と、精緻な脚本、豪華で演技派な俳優、素晴らしい映画でした。
呪い
このような強い世界観を持つ映画を
久しぶりに見ました。
静けさの中に情熱を感じるシーンの数々と
素晴らしい衣装、音楽…。
見応えたっぷりで、終わってから、
しばらく余韻にひたっていました。
ダニエルデイルイスの一挙手一投足が美しい。
存在感に感動しました。
アルマ、シリルの女優さん方も
素敵だった…!
もう一度見たいです。
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