ゲティ家の身代金のレビュー・感想・評価
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実話をもとに構成、というと忠実過ぎてのっぺり、または脚色しすぎて軽...
実話をもとに構成、というと忠実過ぎてのっぺり、または脚色しすぎて軽い、ことになりがちだが、そこはバランス良く楽しめるデキかと。 脚色部分については、おそらくキャラ色付けには気を配っていると思われる。とくに大富豪ゲティ。彼の金に対する独特の哲学をいかに表現するか、で話しの運びも変ってくる。金はアホほどあるのになぜ身代金を出し渋るのか、ここを見る側に納得させなければ辻褄が合わないのだ。そこを外さず、綿密に見せている点はすばらしい。 あとは、この事件についてあれこれ言ってもな。。作品の評価としてはそんな感じです。
誘拐犯には屈しない!
「孫は14人いるんだ。一人に1700万ドル支払ったらみんな誘拐されちまう」という台詞だけはまともだった。当時の価値で約50億円という要求額。まぁ、値切ってもしょうがないかと思わせておいて、それが単なるケチな守銭奴だったからだと暴かれていく。 ミシェル・ウィリアムズ演ずる母ちゃんも鬼気迫る演技。息子ポールのために離婚の際も慰謝料を一切もらわず、親権だけを勝ち取ったのだ。普通のじいちゃんなら、それでも援助はすると思うのだが、多分一切与えていなかったのだろう。 そんな守銭奴じいちゃんをケビン・スペイシーの降板により急遽9日間でプラマーが再撮で完成させたというのだから凄い。解説を読むと、ナチスとも繋がりがあったというが、『サウンド・オブ・ミュージック』ではナチス嫌いだったという点から描きづらかったのか・・・。 400万ドルに値切ってからも、100万までしか税金対策にならないから100万ね!とか、凄すぎる。人の命を何だと思ってるんでしょ・・・。自宅に来客用公衆電話を置くくらいだから、もう次元が違うんでしょうね。
ゲティ爺さんがすごい
ゲティ爺さんは世界一の富豪なのに、なんと身代金を出しません。冒頭から面白いです。テロリストとは一切交渉しない的な考え方は納得がいきますが。ミシェルさん、また可哀想な奥さん役だわ。息子が誘拐されているというのに旦那がクソすぎる。ゲティ爺さんも誘拐されたポールもこのクソ旦那を責めないのが不思議。交渉人役のマークウォルバークはいつもの強さはなかったけれど、彼の方が家族を支えてくれている感じ。ミシェル母さんが1人で頑張った作品でしたね。
濃厚なドラマ
濃厚なドラマなのは意外だった。もっと緊迫したスリル作品でもいいと思うけど、これもこれでいい。K・ロペスのゲティ役はかなりいいと感じた。いい作品やた。結局、金にとらわれすぎたゲティも一生の孤独が始終強調される作品となっている。
自宅に電話ボックスってどんだけケチなんだよ
ゲティのケチっぷりに笑いました。 孫が誘拐されているのに、お金を出し渋るって、どんなケチだよ。孫よりもお金の方が大切なのか? 耳のシーンは監督の悪趣味が出ていて最高だった。 これがフィクションではなく歴史的事実だと言うからまた面白い。
関心ないように見えるゲティの孫への愛を感じた
実話に基づく作品、となっていました。 どこまでが真実でどこからが作られているのかは分からないですが、とても引き込まれました。 目を背けたくなるような(実際背けました)描写や観て感じるより事実は長い監禁生活…沢山の財を手に入れた家系に生まれると自分とは違う生活でも誘拐されてしまう現実。 不公平だと感じ誘拐する罪人達の気持ちは分からない。 それだけの財を成し遂げた人=相当な努力があっての結果、だと気付かないところに罪深さを感じる。 ポールの側にいる人があの人じゃなかったら結末は残酷でもっと監禁生活は短かったのだろう。彼がいて良かった。 マーク・ウォールバーグが珍しくまともで良心的な役で意外と合っていました。とても良い役でした。 ポールがどうなるか、犯人達が捕まるのか、家族達がどういう行動に出るのか先が気になる飽きさせない内容で興味深かったです。
ちょっと予告に騙されたね。 おじいちゃんにすごい謎があるのかと思っ...
ちょっと予告に騙されたね。 おじいちゃんにすごい謎があるのかと思って観たので、あれ?でした。 事実に基づいてるからこその、変な展開。 結局は金だよねー。
どうでもいい、かな…
違う時代の、違う文化の、違う階級の、違う惑星の、違う思想の、私と違う男がヒドい目に遭いました。 おわり。 どう頑張って解釈しても、対岸の火事としか思えない。 勝手にやってろとしか思えない。 私ってヒトデナシですかね?ならそれでもいいや。
ゲティ家の一族と本作の、金とスキャンダル
1973年に起きた石油王で大富豪の孫の誘拐事件を描く実録サスペンス。 作品そのものより作品にまつわるスキャンダルやトラブルばかりクローズアップされて余りに不憫。 しかし作品自体は、リドリー・スコットらしい骨太で見応えあるものとなっている。 非常に有名な誘拐事件らしい。 デンゼル・ワシントン主演『マイ・ボディガード』(奇しくも監督は亡き弟トニー!)の原作『燃える男』はこの事件を着想にしており、監督ダニー・ボイル×ドナルド・サザーランド×ヒラリー・スワンク×ブレンダン・フレイザーでTVシリーズ化された事もあるとか(これはこれで見てみたい!)。 が、恥ずかしながら全く知らず…。 事件の概要を整理しながら追っていくと… 1973年。石油王ジャン・ポール・ゲティの孫、ジャン・ポール・ゲティ3世がローマで誘拐される。 誘拐犯の身代金要求額は、1700万ドル。 総資産50億ドルと言われる世界一の超富豪にとって微々たる額だが、思わぬ事態が。 ゲティは孫の身代金支払いを拒否する…。 超富豪でありながら守銭奴…いや、ズバリ、ドケチだったというゲティ。 何よりも己の利益優先。金!金!金!…アンタはカネゴンか! 孫の命と引き換えの身代金なのに、無駄遣いの余分は無いとまで…! 金持ちほど金が惜しいとはよく言う。 ゲティの言い分もまあ分からんでもない。 彼には他にも孫が大勢居て、ここで身代金を払ってしまえば、他の孫たちも身代金目的で誘拐される恐れがある。 卑劣な誘拐犯どもには屈しない! それに、彼とて孫の身を案じてない訳ではない。 元CIAの交渉人、チェイスに孫の救出を依頼するのだが… やはり端から見れば、超金持ちなのに孫の身代金も払わない冷たい祖父。 気が気じゃないのは、3世の母、アビゲイル。 息子が殺されてしまうのでは…と危惧し、ゲティと対立。 ゲティがアビゲイルを煩わしく思うのは、息子2世の元妻で、今はもう“一族”ではないから。 金と同じくらい“一族”を重視するゲティ。 アビゲイルにとって難敵は、息子を誘拐した犯人たちより、元身内という信じ難い現実…。 ゲティに翻弄されるのはアビゲイルだけではなく、誘拐犯側も。 ゲティに身代金支払いの意思が無い事を知ると、身代金の額を下げてまで要求。さらには、3世の身柄をマフィアに売却。 果ては孫が企んだ狂言誘拐説まで飛び出して、ゲティは財布をますます固くする。 そんな時、3世の身に遂に危害が。 3世も決して全うな青年ではなく、放蕩生活を送る世間知らずのボンボン。身を襲った災難は気の毒だが、これも超金持ちの孫として産まれた事が運の尽きなのか…。 アビゲイルの執念もあり、ゲティはようやくやっと身代金支払いに応じる…が、ある条件付きで。 金が絡むと文字通りのモンスター級の欲深さと傲慢さ。 誘拐犯とゲティの間で板挟みになる母親という難役を、ミシェル・ウィリアムズがさすがの巧演。 マーク・ウォールバーグも交渉人役で抑えた好演。 見る前は、ウォールバーグがいつもながらのタフで男臭いイメージでもっと活躍するのかと思っていたら、実質主役はミシェル。 なるほど、それで例の問題は…指摘されても仕方ないかもしれない。 本作最大の話題は何と言っても、クリストファー・プラマー。 公開直前に某俳優のスキャンダルが発覚し、全シーンカット&降板。 急遽の代役となるも、僅か数日で再撮影をこなし、本当の意味で本作の救世主となっただけではなく、アカデミー助演男優賞ノミネートというオマケ所ではない離れ業まで披露! 本作製作陣は、この名優に頭が上がらないだろう。 某俳優がどう演じていたかも気になるが、結果的にプラマーで良かったのでは。凄みと圧倒的存在感で“マネーモンスター”を演じた。 話は二転三転と言うか、予断を許さない展開で、飽きさせはしない。 リドリーの演出もさすがの確かな手腕でスリリングだが、如何せんちと地味な印象は否めない。 もっとエンタメ色のあるポリティカルな内容を期待すると肩透かしを食らい、好みは分かれるかも。 本作はあくまで事件の経緯を追うハラハラドキドキのサスペンスと言うより、勿論それも含めつつ、事件の真相と顛末、その背後のスキャンダラスな人間模様が焦点。 金とスキャンダルの、ゲティ家の一族。 この誘拐劇さながらの本作自体の“金とスキャンダル”の問題については… いや、もう何も言うまい。
金持ちはケチ
映画自体は面白かったけど、 テーマがどこにあるのかいまいちピンと来なかった。 まず孫のフニャフニャした世間知らずの感じが、 キャラとしては良かったけど観ててイライラした。 心の何処かで自業自得じゃ!と思ってる自分がいた。 金持ちはケチと言うけれど、それを地で行っていた。 徹底してて気持ちが良いほどだった。 寄付してくれ、と言う人には あなたみたいな人を相手にしてたら 破産してしまうから無理と言い、 誘拐犯には孫が14人いる、孫の価値は0と言い放つ。 自分の立場を分かっていながら 危ない夜道をフラフラしてた孫が悪いから その通りだと思っていたら、 金は払わないけど愛情はあったようで、 後半キャラがよく分からなくなった。 値切りたかっただけなのか? 愛情よりケチな性格が勝ったのか、 とても虚しい最期だった。 で、結局何が言いたかったのか、 凄くモヤッとしている。
オーソドックスかつ重厚なクライムサスペンス
リドリー・スコットとしては珍しいジャンルの作品。アメリカの大富豪ジャン・ポール・ゲティの孫の誘拐事件を映画化した。 大好きなミシェル・ウィリアムズが母親を演じる。彼女のファンにはありがたい作品だ。交渉人役のマーク・ウォールバーグも好感度の高い個性を生かしている。 ゲティ役はケビン・スペイシーのセクハラ・スキャンダルによりクリストファー・プラマーに交代したということだが、これが実にはまっていた。オスカーは逃したものの紛れもない名演! スコットもプラマーも老いて益々盛ん。オーソドックスかつ重厚な傑作となつた。
守銭奴の極み
徹底的に金にこだわり、全ての物の価値を金額で計ろうとするゲティの姿勢には、人間味のかけらも感じませんでした。しかし、自分の生き方をここまでブレずに貫かれると、いっそ清々しいです。口には出さずとも、誰しも似たような部分を少しぐらいは心に持っていると思うからです。 そんなゲティをクリストファー・プラマーが、代役とは思えぬ貫禄の演技で見せてくれます。守銭奴としか思えないゲティですが、その陰にある別の側面も、うまく描き出していたと思います。 ただ、映画として見ると、展開や映像に派手さはなく、ラストも少々物足りなさを感じたのは否めません。事実をもとにしているのはわかりますが、もう少しドキドキワクワクするようなものが欲しかったです。
金持ちの思考回路はわからん
孫が何人もいて、一人に対して身代金を支払ったら…という理屈は解るけど、一番大事な孫なら払ったら?と思うけど…。 よくわかりません。 まあ、実話ということで、これ以上話を膨らませることはできなかったんだろう。 可もなく不可もなく? もう一度観ることはないかな。
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