劇場公開日 2018年4月28日

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「拳銃なしの刑事設定が面白い。」犯罪都市 はるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0拳銃なしの刑事設定が面白い。

2020年6月1日
PCから投稿

韓国のアクション映画の見初めは“シュリ”だった。
銃撃戦の痛快さだった。弾痕と血しぶき。それが珍しく、香港ノワールの“狼たちの挽歌”を超えた痛快さだった。それ以前では、サム・ペキンパーの“ワイルドバンチ”。そして、それらのアクションの源流し黒沢明の“七人の侍”のような気がしていた。
それが、この映画で変わってしまった。肉体の凄さが痛々しく伝わってくるのはマ・ドンソクの肉体なのだろう。決してカッコよい肉体ではない。今までに考えられないようなカッコ悪い肉体・・・・固太り。まるで相撲取りの肉体美。しかし、でも、何故カッコよく見えるのか?
それは「愛嬌」。傷ついてもめげない痛々しいまでのタフネス。かれの身体から滲み出る哀愁なんだろう。従って、銃撃の必要性はない。

僕はセンチメンタリズムに弱い。

はる