「倭寇映画の最高峰か」ゴッド・オブ・ウォー バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
倭寇映画の最高峰か
倭寇や日本武士の描写がおおむね正確で、外国映画によくあるようなトンデモ日本描写がほとんどないのは珍しい(唯一、倉田保昭が「我らの目的は天下統一」みたいなことを言ってたが、松浦氏がそこまで狙わんだろとは思った)。アクションも合戦にチャンバラにカンフーと盛りだくさんで、途中のチウ・マンチェクとサモ・ハンの棒術訓練もさることながら、特にラストのチウ・マンチェクと倉田保昭(70歳!)のバトルが圧巻の出来。ここだけでも満足できる。
惜しむらくは全体の作風がちょっと古臭い(特に音楽)、ストーリー展開がやや単調で平板、チウ・マンチェクが表情に乏しく地味で華に欠ける、終わり方が少々尻切れとんぼなどといった欠点もあるが、全体としてはなかなか面白かった。特にレジーナ・ワン演じる、戚継光を尻に敷いてる奥さんのキャラクターが魅力的で、ちょっとだけ色っぽいシーンもあったりしてストーリーの単調さを大いに救ってくれる。最後のほうでは留守を守る城で甲冑に身を固めて自ら戦っちゃったりする活躍ぶりで、レジーナ・ワンはこれが初見だったが、美人だし良い女優だなぁと印象に残った。
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