「あまりにも現実的で日常的で、普通の恋愛なんだけど特別な二人になって...」冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた Fine(フィーネ) にかわさんの映画レビュー(感想・評価)
あまりにも現実的で日常的で、普通の恋愛なんだけど特別な二人になって...
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あまりにも現実的で日常的で、普通の恋愛なんだけど特別な二人になって、幼馴染が振られてしまって、けど結果的にみんな仲良く夢に向かって進んで行くって話は、「みなが呆れちゃうくらいハッピーエンド」で良かったと思う。告白で「お前ならどうにかなると思った(うろ覚え)」、なんてことを言わせちゃうくらいだし、主人公とヒロインの関係性が本当に現実的だった。
と言っても、映画のヒロインとしての加藤=主人公が作るゲームのヒロインであるわけだし、主人公は加藤に「奇をてらわず王道を行くギャルゲーのメインヒロイン」になって欲しかったわけだし、そういう意味で我々視聴者が加藤を可愛いと思った時点で映画のコンセプトは成就していると思う。「オナニーでいいんだよ」、って言わせてるしね。
わたしはもっと非現実的な、エンドロール後の夢をあきらめた主人公の物語のほうの続きが気になったし、むしろヒロインが坂を駆け上がって発した一言で終えたほうが、物語り全体を反芻できて良かった。最後の最後までハッピーエンドを語った作品には、今ひとつ共感できない。
それでも、モブキャラ的な立ち位置のキャラクターを、「奇を衒わずに」誰もが可愛いと思わせるメインヒロインに仕上げたズルくて面白い映画でした。
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