「国を守れた首相と歴史」ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 Bluetom2020さんの映画レビュー(感想・評価)
国を守れた首相と歴史
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首相就任前からダンケルクまでの期間を絞った点、フォーカスが良かったのだと思う。この後の苦難時代は辛いし、戦後に向けた連合国の胡散臭い駆け引きは生々しすぎて作品にしにくいだろう。ドキュメンタリー調で、会議室やそこに連なる廊下のセットも絶妙。自分が歴史舞台にいるような感覚に浸れる。
首相の意志の強さは特筆されるべきで、政敵のナチス講和策に反対し、国を守った良い題材。ゲイリー・オールドマンの名演が素晴らしい。最終的には、相性の悪かった国王との和解、国民の支持を取り付けて、エンディングの高揚感。新たな苦難の始まりなんだけど、それでも安堵感が。
挙国一致体制は日本も同じだった。それまでの外交の積み重ね、既存帝国主義との軋轢、資源の有無、軍部の暴走、止められない指導者... 日本が戦争に駆られ負けた歴史に思いを馳せる。
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