モリーズ・ゲームのレビュー・感想・評価
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ジェシカ・チャステインの魅力が凝縮
ジェシカ・チャステインは、2017年、2018年ハリウッドでも最も輝いた女優の一人と言って良いのではないか。『女神の見えざる手』でも見せた強く冷酷な勝負師でありながら、脆さを奥に秘めているというキャラクターは、今彼女以上に上手く演じられる人はいないかもしれない。
怪我でキャリアを棒に振らざるを得なかったアスリートが、高額ポーカーゲームの世界でのし上がる。大きな挫折を乗り越える強靭な精神力と百戦錬磨のセレブたちを手玉に取る知略、ギャンブルの世界に身を置きながらも高潔さをも失わない。その裏には、父との葛藤。非常に複雑な役どころを見事に演じきっている。
脚本家、アーロン・ソーキンのテンポ良いセリフの応酬も相変わらず素晴らしい。イドリス・エルバやケビン・コスナーらの脇を固める俳優たちも大変にいい味を出している。
『女神の見えざる手』と本作で、ジェシカ・チャステインへの信頼度は格段に上がった。彼女が出演するならとりあえずその映画は観たいと思わせるほどに。
ジェシカ・チャステインの演技はもちろんのこと自己啓発としてもお勧め
第90回アカデミー賞脚色賞ノミネート作品ということと、演技派で知られるジェシカ・チャステインの主演作は今まで観ていなかったので鑑賞。
ジェシカ・チャステインの出演作は何作か観てきたが、主演となるとやっぱり存在感がハンパない。彼女のインテリジェンスと度胸のよさが画面を通してビンビンに伝わってくる。
また映像的にも結構凝っているとこも良い。カット割りやテロップがとても効果的に使われていて印象に残る。
全体を通してとてもキラキラで華やかだったし、ほどよいユニークさとハラハラ感が良いスパイスになっていて、最後まで飽きることなく観れる。
「チャーチルは言った。成功とは失敗から失敗へ情熱を失わずに進むこと」
図らずして鑑賞したわけなのだが、自己啓発的にも9連休最終日に相応しい作品となった。
私の新年の抱負は「しぶとく」にしようかな。
タイミングが合えばまたいつか
ジェシカ・チャスティンが好きで、彼女の映画はなるべく見るようにしている。この映画も何度もトライしたが、どうしても途中で見る気を無くしてしまう。映画館で、集中して見れば、最後まできっと行けると思うのだが、寝落ちしたり、他の事に気を取られたり、気が付くとゲームをしていたりする。
とにかく全編ジェシカが出ずっぱりでずいぶん苦痛の多い人生を体当たりで演じている。でも共感は出来ない。元アスリートが反社会的賭博行為に堕ちていく様を退廃的に描いたドラマでも無ければ、倒すべき悪をぶちのめす映画でもない。何となく期待した方向性が裏切られたような気になり、残念な気持ちになる。
なんとなく最後に父親と分かり合えたような雰囲気を醸して救いを演出しているが、そんなことで満足感を味わえるストーリーだろうか?もっと短い時間で語り終えることが出来ただろうと思うし、ジェシカの才能を無駄遣いしているようにしか思えなかった。
カジノ自体は合法
家族愛があるなら幸福だ‼️❓無くても生きていけるが‼️❓
合法的賭博
実話モノが好きでよく見るけど、 ノンフィクションに良くあるほぼフィ...
大人な映画
アイ,モリー
小枝につまずいても・・・
字幕の多さに置いてけぼりにされそうにもなるし、人物名が覚えきれないうえに140分もある作品。見終わったときにはドッと疲れが出るものの、劇中に登場するアーサー・ミラーの「るつぼ」について調べてみると、奥が深かったのだと感銘を受けた。
序盤ではアスリート生命を絶たれた後に、アルバイト感覚で始めた違法賭博の世界が描かれて、金持ちや汚いオーナーをギャフンと言わせる男勝りなモリー(ジェシカ・チャスティン)を描いていた。ストーリーは弁護士チャーリー・ジャフィー(イドリス・エルバ)を通じて進むが、25万ドルという弁護料を払えないかもしれないのに、彼女に賭けてみるようになる経緯。これもまたギャンブルだったに違いない。
後半、モリーが独立してホテルの一室で店を開いてからは、ユニークな客たちに魅了される。特に、ポーカーが下手なのにどんどん賭けてくる男バッド・ブラッドが実は借金まみれの男ハーランに勝ってしまうところ。このブラッドだけでも映画が一本作れそうな雰囲気だ。プレイヤーXも謎めいていて面白そうなのだが、彼については後半出てこなくなるので今一つ。
“ポーカー・プリンセス”とも呼ばれたモリーの半生。ただし、日本的な感覚からすると、手数料を取らずにチップだけだと合法とされるところが引っかかる。結局、そういった違法なカジノを開くと、もっと巨悪な犯罪者たちの温床になってしまうこと。モリーのお店も最終的にはロシアン・マフィアが入ってきたため悲惨なことになってしまう。そんなメッセージさえ感じ取れる作品になっていました。
手堅い演出
シカゴ7裁判を見て感心したが、監督がアーロンソーキンと知って、なるほどと思った。このモリーズゲームがいい映画だったからだ。
すでに風格があるが、長く脚本家をやってきたひとで2017年のこの映画が初監督作だった。
ジェシカチャステインの演技も称賛され、映画は批評も興行も成功している。
ところで、この映画で個人的にもっとも印象的だったのは裁判官役のGraham Greeneである。
テイラーシェリダンのWind Riverも同年で、そこに出てくるGraham Greeneも印象的だった。
先住民俳優で、ケビンコスナーが監督したDances with Wolves(1990)でアカデミー助演男優賞にノミネートされている。
フォックスマンというジャッジがGraham Greeneの役だったが、態度や抑揚や威厳が、本物の裁判官にしか見えなかった。
かれは良識ある人物だった。
有罪をみとめたモリーに『ランチを注文するような口ぶりで』こう宣告する。
『当法廷はウォール外から近い距離にある。経験から言えることだが、ウォール街の人々は日常的に、起訴状にある被告よりも重大な罪をおかす。被告を投獄することに、いかなる意味も見いだせない。』
そう言って、ジャッジは彼女に200時間の社会奉仕、一年間の保護観察、20万ドルの罰金を言い渡し、事実上放免する──のである。
おそらくMolly Bloomは違法なギャンブルを運営した、というより、たんなる管理人だったのであって、それを起訴状から判断したジャッジは「被告を投獄することに、いかなる意味も見いだせない」と述べて係争させなかった──わけである。
Graham Greeneの熟練した演技によってMolly Bloomの人となりが浮かび上がるシーンだったと思う。
Graham GreeneはWind Riverにおいても、深い人間理解を感じさせる、警察署長役をやっていた。ちなみにWind Riverは個人的に2017年ベストのひとつです。
モーグルで松につまずいたが起き上がったことに対比させ、逮捕されたけれど、また起き上がって、こんどこそ、しっかり生きる──と主張する、いい脚本だった。
タイトルなし
実話ベースの映画って面白いですよね
素晴らしい
「父」が与える影響
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