「夏を待つ季節」君の名前で僕を呼んで Maryさんの映画レビュー(感想・評価)
夏を待つ季節
観終わった感想は、これはわたしの映画じゃないんだなぁ、と。
アセクシャルな自分には、体を求める恋愛が生々しく思えてしまった。
理解出来ない人間であることが悲しくすら思えてくる程に、美しい作品だった。
エリオ少年の心の美しさよ、北イタリアの自然の美しさよ……わたしのものでない映画がこんなにも愛おしく感じたことはない。
長回しのラストシーンにすべてを吸い込まれた。
わたしの映画でなくたっていい、これは特別な作品だ。
この作品の冬は、時間の淀みのような、さみしさを感じずにはいられない季節だった。
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