「屈折ヒーロー」デッドプール2 るるびっちさんの映画レビュー(感想・評価)
屈折ヒーロー
デッドプールを「中身が薄いのを残酷さやギャグで取り繕っている」
という人は幸せな人である。
そういう人は巨大なコンプレックスや絶望を知らない人だ。
デッドプールのギャグや残酷さはその辺りに起因している。
話が薄いのではなく、絶望的な感情をおしっこ漏らしながら語るのがデッドプール流なのだ。
恋人の死に絶望したデップーは、目の前の少年を無視する。
その事が未来で災いを起こす。
自分と同じ、世界に絶望した人間を生まないために、鬼畜なヒーローが本物のヒロイズムを発揮する。
不良がお年寄りに席を譲ると感動するが、クソダメヒーローが誰より優しい面を見せるとウルっとくる。
疑似ファミリーを経て本当のファミリーへと、嘘ばかりのようで一番肝心な所は真正直なデッドプールの映画に感心してしまう。
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