移動都市 モータル・エンジンのレビュー・感想・評価
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ビジュアル先行、物語は説得力に欠ける
英作家の冒険ファンタジー、ピーター・ジャクソン率いるニュージーランドの製作陣とくれば、当然「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの壮大な世界観と心揺さぶるドラマ、独創性と物量の両方で圧倒する視覚効果を期待したくなる。クリスチャン・リヴァースは1992年の「ブレインデッド」からピージャク作品に携わり、「キング・コング」ではオスカーの視覚効果賞を獲ったバリバリのVFX使い。そんなリヴァースの長編監督デビューとなる本作だが、キャストの魅力、演出力、物語の深み、どれも物足りない。
“もうひとりの主人公”と言ってもいい移動都市の、ばかばかしいほどの巨大さと暴力性、猛スピードで爆走する迫力は、さすが視覚効果マンならではの力の注ぎようで見所となってはいる。だがそれ以外の部分に資金と労力が回らなかったか。続編を作るにしても、座組を変える必要がありそう。ジヘ役アナ・ファンのアクションは良かった。
不評バイアス
なぜ不評なのだろう?
不評だから、不評としか言いようがない。
「あの映画見た?どう思った」もし、友達に聞かれたら、どう答えるか自分に問うてみた。
「いや、良かったけどね。なんであんな不評なのかな。」たぶん、こんな意見になるのだろう。可も無く不可も無く。これと言った印象も残さないまま、記憶の片隅に消えていく。まるで、『クラウド・アトラス』や『スノーピアサー』のように。
だからと言って、韓国資本の映画でも無さそうだ。ニュージーランド、アメリカ映画という独特のアイデンティティーを持つ作品。『ロード・オブ・ザ・リング』に近い血縁なのかも。ピーター・ジャクソンと言えば、『キングコング』も、興行的に苦戦した。もう「終わった人」扱いなのかもしれない。
設定的には、宮崎アニメにも通じるものがある。そして、絵面はスターウォーズのEPⅠ~EPⅢのいいとこどり。だからって、ドロイドとかクリーチャーが出てこないし、もちろんジェダイもいない。ちょっと古い。最新のディズニー3部作には遠く及ばない。でも、これが、ジブリ制作のアニメ作品だったら、日本で大ウケしそうだと思うんだけど。
思うに、不評バイアスのような力が働いて、オタクには容認しがたい作品になったのだと思う。ストーリーは複雑そうに見えて、非常にシンプルな一本道だし、主役級のキャラに魅力が足りない。いっそ、全部のキャストをあと10歳ずつ若い子役タレントで撮ったほうが、受け入れやすかったんじゃなかろうか。
その昔ロンドンが抱いた夢
あまり良い噂を聞かない本作だが、最初の十数分はかなり面白かったので思わぬ掘り出し物かと期待してしまった自分は愚かだったね。
そこから約一時間くらい本当に退屈で、これが最後まで続くのかもしれないと恐ろしくなった。
なんとか緑の人と赤い人が出て来てからは観られる程度には回復していったけどね。
後半にさしかかり、この作品が帝国主義と大量破壊兵器を揶揄した、イギリス人原作者フィリップ・リーヴさんの自虐的なネタストーリーである事に気付いてからは違った意味で面白く観られた。
世界観の設定なので受け入れるしかないが、移動都市主義というのは自分達で何かを生産することはせずに他者のものを奪うだけの本当にどうしようもない思想で、ちょっと考えればジリ貧になっていくのは目に見えているアホらしさ。そのジリ貧さは作中でも描かれているが、新しい狩り場の開拓という打開案が支持されているあたり作品内や現実での市民の愚かさをリーヴさんが嘆いているようにも感じたね。
それで、映像は素晴らしくストーリーもツッコミどころは多いものの無難なもので批判するほどでもないのにイマイチ面白くないのは、キャラクターに魅力がないせいと思う。
緑の人と赤い人は見た目もアクションもキャラクター性も申し分ないが、むしろその二人に食われまくった主役級二人が魅力なく薄すぎた。
特にヘスターは、後から後から設定が盛られていって、主要キャラクターのほとんどがヘスターと何らかの関わりがあるってくらいなのに、彼女のことは何もわからないままのような印象の薄さは致命的だ。
冒頭の移動都市同士のチェイスが最高だっただけに、次から次へと都市バトルが展開される脳筋ムービーだったら良かったのにとさえ思う。
その場合、設定だけ借りた原作無視の作品になり、それはそれでまた叩かれそうではあるけどね。
美術、映像は良いがストーリーが陳腐すぎる
個人的には、部分部分楽しめたので採点甘め
SF作品でそれなりにコストがかかっていて新規性のある映像作品、という点で評価
ただしストーリーなどは陳腐過ぎて映画としては3点以下、人を選ぶ
ポストアポカリプスものでスチームパンク的
ランドマークとしての移動都市のインパクトが大
3つくらい派手な都市が出てきて映像的に満足感もある
一方でアクションシーンが不足している。ジャンプだけではワクワク感がない。
最初宣伝で見たときに、完璧に『キノの旅』の迷惑な国(2003年刊行)だと思ったが
原作『移動都市』の刊行が2001年なので移動都市のほうが先行していた
その他『砂ぼうず』『風の谷のナウシカ』『マッドマックス』などを感じる
SF好きならこの作品のSF闇鍋感は楽しめるだろう
・過去の遺産(オールドテク)を活用して生活を成り立たせる
・都市間自然淘汰主義
という設定からかなり無理のあるデザインや、生活が描かれるが
しかしこれが非常に面白い
昨今のSFはリアリティを優先しているせいか
入力デバイスやスクリーンの面白みがない
デバイス自体身近になっているため、昔の映画のような特別感もない
しかし本作で登場するデバイスは発掘された部品を活用しているため
機能的にはスーパーテクノロジーで、インターフェースはローテクという
ギャップがとても面白いと感じた、ここで大きく加点している。
都市を狩る意味がわからなくて最初視聴を停止したが
『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』のデロリアンのように、
ゴミをエネルギーにするような仕組みが出てくるなど
一応無理のある設定も「この世界はそうなっている」という納得感は出せていると思う
問題のストーリー
まず、原作そのままなのだろうが、ティーンエイジ小説のような内容で、
これが合う合わないがある。私は冒頭の展開からわかっていたので許容範囲だった
キャラクター
・顔に傷のある少女
・巻き込まれる軟弱男
が主人公なのでこれがそもそもあまり魅力的じゃない(役者はそれほど悪くない)
成長を描くわけでも、物語を左右する選択を過去の積み重ねから演出するわけでもないので
とにかく作中の演出が悪い
特にキャラ付け程度に顔に傷つけているように感じるのが駄目だ
他の登場人物も行動に「????」となることが多数あり
また、端的に語られるエピソードのボリュームが少なすぎるので
物語に厚みを感じない。
少なくとも主人公二人の半生がわかるようなセリフが挿し込まれるべきだった
そのせいで中盤のターミネーター+ロボコップとの別れもなんだか微妙な展開だ
ほんのちょっとのセリフで変わったのに、もったいない
ロマン設定を詰め込んだ作品だという認識を持って
ストーリー、キャラクターについてはある程度許容して視聴するのが適当
美術に対していろいろ思いを巡らせると楽しみ方も変わってくる。
たまにはこういう作品があってもいいと思う
舞台美術や独善的世界観が楽しめる凄い迫力の映画。
内容は、今から1700年後の未来残された人類は新たな生き残りを掛けて移動するデカイ街と共に反対勢力と戦うのであった。その世界観の中で繰り広げられる人間模様に光を当てた物語。好きな言葉は『お前コイツを愛しているのか?!』主人公ヘスターに向けて育ての父親でもある人造人間のシュライクがかける言葉。その言葉でシュライクが人間であった頃の記憶が蘇り愛を知り成仏する姿が走馬灯の様に駆け巡り落ちていく空中都市と静かなピアノと相まって切なくもあり嬉しくもある様な、監督が人間を描きたいと言っていた事の一端を垣間見た様な気持ちに慣れて非常に良かったです。好きな場面は、やはりデカイ大ロンドンの外観と内観で階層ごとに分かれた階級社会の服装や街並みなどの細かな設定と小大道具に驚かされました。宮崎駿の天空の城ラピュタの設定資料の全盛期の様な感じの地上バージョンみたいで想像を映像化されたことへの意気込みを感じまし、プレビズも含め10年間の制作期間と150億円とも云われる予算には驚かされました。内容には大雑把な伏線や過度な人間関係とタイミングなど安易な雰囲気は否めませんが、それを推して余るデカさと映像の美しさには映画館で見れなかった悔しさも感じます。個人的な好みですが、凄い映画は面白くなくても良いと思うので地を這う都市は凄かったです。
ジブリ名作の実写化か…(笑)
見逃していた作品を、Amazon primeで鑑賞。
これまでの評価はそれほど高くはないが、自分的には、なかなか面白かった。舞台は、世界が滅亡した『60分戦争』の、数百年後の荒れ果てた地球。生き残った人々が、鉄の塊の巨大戦車の様な移動都市に暮らし、強き移動都市が弱き移動都市を捕食し合う、弱肉強食の世界。
その頂点に立つ『ロンドン』の移動都市も、資源が尽き、運営が困難になっていく中、リーダーであるヴァレンタインは、ある恐ろしい計画を企む。そんなヴァレンタインに対して、嘗て、母を殺され、自分の顔にも酷い傷をつけられた少女・ヘスターは、復讐を誓い、ロンドンに乗り込む。そんなヘクターの復讐劇が、VFXを駆使した移動都市の壮大な迫力ある視覚効果と共に迫ってくる。
最近のSF作品は、ストーリーや登場人物の設定が、複雑な作品が多い中、本作は、ヴァレンタインの野望とヘスターの復讐を軸に、ヴァレンタインの企てを、命がけで阻止するという、分かりやすい展開となっていた。また、ラストには、サプライズ的な2人の因縁も描かれていることで、ドラマチックな人間関係も含めていた。
但し、確かに度肝を抜く迫力ある映像で面白かったが、どこかで観たことのある乗り物や設定が気になった。ジブリ名作をかなり意識している、と言われても致し方ないシチュエーションが目立った。
例えば、
『ハウルの動く城』
・ハウルの城をバージョンアップした、鉄の塊の移動都市
『風の谷のナウシカ』
・戦争によって荒れ果てた地球上に残された、わずかな人々の世界
・地面を蠢く王蟲のような移動都市
・巨神兵を彷彿とさせる、最終兵器の凄まじい熱光線
『天空の城ラピュタ』
・ロンドンと対峙するジヘの操縦する飛行機は、ドーラの飛行機そっくり
・空に浮かぶ天空の基地は、正にラピュタ
・そして、シータ役が主人公の強き少女・ヘスター、パズー役がシータの協力者の男子・トム
等々・・・。
しかし、だからと言って、面白くないわけではないし、それを念頭に入れて似た所探しをしながら観るのも、それなりに十分に楽しめると思う。まあ、さながらハリウッドが、本気になってジブリ作品を意識して、実写化したような、しないような…。
主要人物はのヘスター役のヘラ・ヒルマ―やトム役のロバート・シーハンは、あまり馴染みは無かったが、ヴァレンタインには、あの『マトリックス』のエージェント・スミスを演じたヒューゴ・ウイービングが、憎たらしいラスボス役として務めている。
地球の未来の姿かも…。
原作:未読
都市が移動して、しかも小都市を喰らうってことで、都市そのものが意思を持っているのかな~と思って観たのですが、全く違っていました😅
129分の中に、ぎゅぎゅっと詰め込まれていて面白かったですね~。
シュライクの話はもっとあっても良かったな。
へスターと過ごした思い出とか、走馬灯のように巡るけど、なぜ復活者と呼ばれる存在になったのか?などが不鮮明で少し残念。
ただ、1本の映画にするなら充分かな。
序盤は一匹狼のへスターが仲間と共闘したり笑顔を見せたり。
頼りなさそうだったトムが成長していく様子は良かった👍
アナ・ファンは最初の登場から最後までカッコよすぎましたよね!
序盤でトムがヴァレンタインに突き飛ばされたときはどうなるかと思いました😅
カッコイイ
へスターにアナ、強い女性が話を展開していくのが良かった!
1つ1つの出来事は意外とあっさり終わってくけど、テンポがいいから2回目でも飽きなかったしワクワクした
個人的にはアンの登場の仕方がスキだった!
原作も読んでみたい
なんか
ダサいと思ってしまうのはどうしてなのでしょう
主人公がゾンビロボットを撃たないで!と懇願する割にその場から逃げたりするのも「?」でした
ゾンビロボットもあれだけ危険人物という事で鉄のキューブみたいなものに閉じ込められてたのに最期は1発で動かなくなったし…全然泣けもしなかったです
既視感も魅力のひとつ
原作未読です。
既視感はありましたが、私は最後まで夢中になれました。
冒頭、巨大都市ロンドンがハウルの城を実写化したみたいな小さな都市を呑み込む場面は大迫力でした。草原の小動物が猛獣に捕まって飲み込まれていくかのような光景でしたが、実際は小動物ではなく、人の住む都市。その様子を歓声を上げながら興奮気味に見るロンドンの市民達。大迫力ではありましたがこの市民達に怖さ感じました。目の前の出来事に一喜一憂するだけで、何も学ぼうとしない彼ら。そういう人達が過ちを繰り返すのだと、この冒険ファンタジーは伝えているように思いました。
登場人物達もそれぞれに魅力的ですが、中でもシュライクは印象的でした。その見た目から悪い奴だと決めつけていましたが彼にも哀しい過去がありました。ヘスターとの思い出が走馬燈のように蘇るシーンは泣きそうになりました。
要所要所で様々な映画のシーンを思い起こしたりもしましたが、それも含めてファンタジーの世界を堪能できました。
結構好きだ!!
劇場公開時は評判が良くなくてスルーしてしまいましたが、空想の産物感があり、また音響も迫力があるので劇場に観に行けば良かったです。捕食時に白兵戦が発生しないので大味に思いましたが、民衆の熱狂が凄まじいのできっと実入りが多いのだろうなと、何か独自性を感じました。ロンドンだけではなく、パリやウィーン、ベルリン等も登場し、それぞれ特色があって、またお約束ですぐやられたりしたら、初代パシフィック・リムのような人気作になれたかも知れません。ストーリーは無駄が無いぶん駆け足気味に感じましたが、まとまっていてディズニーのSWより遥かに良いと思います。最初はキャサリンがヒロインかと思ったらあまり出番がなく、都市バトルや各キャラクターの描写も物足りなく感じましたが、しつこくなくて丁度良いとも言えます。
ストーリーはつまらないが、宮崎駿の世界観てんこ盛り。
原作は未読。
色々と詰め過ぎ?、の為、全てが中途半端。
原作に罪はない。
唯一良かったのは、ナウシカとラピュタとハウルの実写版が観れたこと!。
いろんな人の評価が気になって観たんですが、 いや、結構楽しめました...
いろんな人の評価が気になって観たんですが、
いや、結構楽しめました。
129分の作品でしたが、途中でだれることなく
ストーリー展開もいい感じでした。
まあどちらかと言えば子どもが好きそうな作品なんでしょうが
そういう意味では、深く物語に入っていく必要がなく
映像の迫力と復讐劇の単純さで最後まで行ききった事が
良かったんじゃないでしょうか。
なんだこりゃ
安っぽいCGは目が回る。せめて内容くらいはと期待して最後まて観たが、辛いだけだった。ハウルの動く城の真似か?と、いけないことが心に過ぎりっぱなしだった。良い点としては子供には分かりやすいストーリーだと思います。ただ親が一緒に観るとなると恐らく寝てしまうだろう。。
様々な要素てんこ盛り
スターウォーズ?ターミネーター?ラピュタ?どっかで既視感ある感じだった。多くの人に受け入れられるよう、あらゆる人種が演者として起用されている。子供向け映画。
スチームパンクの世界観がとても良かったので、それだけでも一見の価値...
スチームパンクの世界観がとても良かったので、それだけでも一見の価値あり
アナ・ファン役の女性がとてもかっこよかった
ストーリーは他のコメントにもあるようにちょっと軽いし、急展開に感じる
所々あれ?ってなるところがあるので、原作の設定を無理に入れようとして入らなかったのかな?
映像を見たあとなら、原作を楽しく読めそう
ちょっと前の日本のアニメ風
ディストピアもので、世界は移動都市が資源を奪い合いことに。
巨大な移動都市が小さな都市を飲み込んでいたが、顔に大きな傷跡がある女性が、突然、歳のトップを殺そうとする。
動く城のイメージでお金もかかっているようだが、男性陣が全く活躍せず、すべて女性に頼ることに。
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