ファースト・マンのレビュー・感想・評価
全365件中、281~300件目を表示
久しぶりに映画を観て鳥肌がたちました
この歴史をリアルタイムでで味わっていない世代の私にとっては、アームストロングの名前と始めて月に降り立った人物。「人間にとっては小さな一歩だか…」の名言を知っているぐらい。 SF映画の映像が好きなのとライアン・ゴズリングが好きなので、とりあえず鑑賞しに行った感じて、期待値は低かったと思う。 それが良かったのか、観に行って本当に良かったと思えました。 内容は今まで知らなかったアームストロングが1人の人間だった事、それを支えた妻や友人が描かれていています。 "もうひとりの乗員はあなた"と謳われているように、演出が素晴らしい。まるで一緒にスペースシャトルに乗り込んで、月に行ってきた感覚を味わえます。なので、観に行く方はできるだけ人がすくない時間帯をお勧めします。 そして、今の技術だからできる宇宙の映像美に鳥肌が立ちます。 宇宙が好きならこの2つだけでも映画館で観る価値有りかと思います。
ぜひ映画館で宇宙の旅を!
アポロ11号月面着陸で有名なアームストロングの月面着陸するまでの伝記もの。 . 映画冒頭から宇宙船の中の映像なんだけど、映画館の中が宇宙船かのようになる演出の仕方で結構酔う。 . しかも狭い船内に、船の軋む音、激しい横揺れ、狭い視界、、全てがリアルで絶対月になんか行きたくない!と思わせる(笑)たぶん閉所恐怖症の人見てるだけでも辛いよ。 . でもこのアポロ計画、人も結構死んでて国民からは税金の無駄遣いってデモも起こるほど。なのになぜアームストロングがそこまで月面着陸にこだわってたのが分かりずらいからというか私はわからなかった。 . 私の推測としては、アームストロング娘さんを病気で亡くしてて、男の人ってそういう悲しさから逃げるために仕事に走るってよくあるけど、この人も同じで、究極に逃げた結果月だったのかなっていう(笑)地球にもいられなかったってね(笑). . 色々あるけどやっぱり月面着陸の瞬間とあの名言は感動するね。 .
これは狂気の沙汰
NASAが舞台の映画はこれまでに幾つもあれど、ここまで定番である「ミッションの成功」と「栄光」からハズレたものはないだろう。 そしてその視点はあくまでも見守る第三者のものであり、第三者にとってそうあってほしい姿だと気づかされもする。 この作品は徹底的に当事者視点を貫いた作品だ。 なら見えてくるのは無茶ブリに体当たりで応える人体実験の数々で、そこにあるのは緊張と恐怖の連続でしかなく、「好奇心」や「栄光」だけで乗り越えることの難しさを見せつけられる。しかしながら偉業を成し遂げた主人公を支えていたものは、何だったのか。 無茶なミッションに挑むには、相応の激しい動機がある。 手放しで喜び終われない本作の切り口に、脱帽する。 それにしても冒頭から怖かった。閉所恐怖症になりそうだった。
息苦しさと孤独が
月面着陸は何度も写真や映像で見てきた。明るいニュースとして。
でもよく考えれば月に行くまでにアポロ計画は11号までかかったわけだし、そこまでに何人も犠牲にする事故も起きてる。ソ連に負けたくないアメリカは焦っていた。あの時代の宇宙飛行士が宇宙への憧れや希望に溢れているはずが無かった。開発者も技術者も引くに引けないところまで追い込まれてる。とにかく息苦しい。
闇に浮かぶ地球も月も綺麗だけど孤独で恐ろしいものに見える。ニールにとって月に行くことは娘や同僚の死の哀しみを乗り越える目的だったのか。でも、月に降りても劇的に何か変わる訳ではないし報われなかったんじゃないかな。
最初から最後まで哀しい。映画観た後、暫くは宇宙の暗闇に取り残されたような感覚だった。
家族・友人・月のドラマ
映画鑑賞する前までは月に行くという事が目的の壮大な物語という映画!なのかと思いきや、劇中では国として我先にと月へロケットを飛ばす計画と同時に主人公ニールを取り巻く家族、そして友人への気持ちが強く描かれた作品だったという印象。それがハズレという訳ではなく、個人的には逆に壮大な宇宙映画より家族や友人を描くドラマであって良かったと思う。前述にもあるように国家としては、早く月に行き、更に月に降り立つという計画を打ち立てるけれども、主人公ニールの胸中は、月に行きたい!必ずしもそうではない。そしてニールの家族の葛藤。奥さんのどうにもならない胸の内、帰って来れないかもしれないお父さんを送り出す子供の気持ち、痛いほど伝わってきた。物語の序盤に起こるニールの衝撃的な出来事は、最後の月に降り立つまで心に刺さっているけれど、最後の最後で、ある物を投げて気持ちの整理をしようとするニール。ひとつひとつのその気持ちを表す表情が、これまた印象的な作品だったと思う。月どころか宇宙に行った事もない自分には計り知れない気持ちを、今ニールはどんな気持を表情に表しているのか?そんな事を考えながら鑑賞するのもいいのかな…なんて思う作品でもあった。 前作のララランドもそうだったけど、やっぱり音楽も良い! 映像も良い。 観て損は無い。とってもオススメ出来る作品でした。
not because they are easy, but because they are hard
アポロ11号で人類で初めて月面に降り立った、宇宙飛行士、ニール・アームストロング船長の話。 感情を表に出さず淡々と任務をこなす、端から見れば冷静沈着な人物として描かれる。 そんな常人離れした自己抑制力のあるアームストロング船長ですら、出発前に死を恐れるあまり子供に顔を合わせることすら躊躇っている。 俺たち世代にとってアポロ計画は、人類の英知を極めたものという記憶がある。 でもこの映画で描かれる宇宙船はビス止めされた鉄板の箱のようだし、アナログな技術でギリギリ到着したことがよくわかる。
SF ものというより、人間ドラマという印象
この作品は1人の宇宙飛行士の物語を忠実に表現した映画です。アポロ13等々の作品とは大分違うニュアンスです。ヒーローもいないし、お涙頂戴もありません。
凄くリアリティがあります。打ち上げ時のコクピットの表現、飛行士の目線、息づかい、宇宙に到達した瞬間の達成感、月に着陸するまでの不安、帰還してからの家族との再開の描写、よく考えて作ってると感じました。
とても音や情景を大切にしてる作品なので、静かにみてほしい映画です。
私は近くでポップコーンをボリボリ食べるおじさんがいて、凄く気分が悪かったです。これからみる人は、静かに、静かに見ましょう。
小さな1歩、偉大な飛躍❗
アポロ11号はもう、50年も前の話❗ 1970年の大阪万博でスッゴい並んで「月の石」を見た記憶がうっすらとあります。 その成功までの困難な道のりを、素晴らしい映像、脚本、演技で魅せてくれました❗感動‼️ 映画の後「ニール・アームストロング」をWikipediaで見ると、多くのトピックスが丁寧に、そして見事に描かれていたのが分かります。 映画「アポロ13」を好きな方であれば、この映画も絶対オススメ❗(理系の方向きかもしれません) IMAXで観たかったな~😢
アポロ計画の全6回の有人月面着陸のうちの最初の出来事を描いている。人類が初めてかつ現在のところ唯一、有人宇宙船により地球以外の天体に到達した事業である。
Movix堺で映画「ファースト・マン」(First Man)を見た。 聞くところによると土日は満席で入れない劇場もあったようだが、 Movix堺は空席の方が全然多かった。 「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督&主演ライアン・ゴズリングのコンビの映画。 アポロ計画(特に月面着陸)は、人類が初めてかつ現在のところ唯一、有人宇宙船により地球以外の天体に到達した事業である。 これは宇宙開発史において画期的な出来事であっただけではなく、人類史における科学技術の偉大な業績としてもしばしば引用される。 この映画はアポロ計画の全6回の有人月面着陸のうちの最初の出来事を描いている。 冒頭の、飛行訓練で大気圏から飛び出した飛行船が再突入で跳ね返されてしまう場面が迫力があって見どころだと思う。 映画の終盤のシーンで、 月面に降り立ったニール・アームストロング船長が、 幼くして病気で亡くなった長女のリストバンドを月面に置くエピソードがあるのだが、 これは実際の出来事なのだろうか、 そのことが気になった。 上映時間は141分。 長さを感じた。 眠くなる時間帯がある。 満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
淡々としたドラマ映画
題にはドラマと書いたが、ドキュメンタリーのような気もするし芸術系の映画のような気もする。わざとらしい心情解説や芝居もなく、淡々と事実のみで話が進行し、宇宙の描写も2001年レベル。とにかく歴史のあるがままを、ただ一人の男に注目してただただ写実的に紹介していくというもの。その一人の男というのが、宇宙飛行士アームストロング。 ということで、この映画はアームストロングが月へ降り立つ過程を描くものである。 全編すべてに注目すべき作品であり、ゆえに見どころはないとも言えるしすべてが見どころとも言える。何を言いたいかよくわからなくなってきた。ただなんというか、悲劇や望みの成就があっても、それらはあくまで時間の流れの中のひとつの出来事でしかなく、つまり映画として過剰に感情を入れ込むことを良しとせず、ただただ写実にこだわっていたように見えた。 この手の、派手な演出をしない映画は久しぶりに観た。だから映画が終わった時はかなり困惑した。もしかしたら初めてだったかもしれない。ゆえに面白かったかと聞かれると返答に困るが、観てよかったとは思っている。映画館で観るべき作品だとも思う。
人間の偉業をリアルに描いた名作
2D 字幕版を鑑賞。原作は未読である。アポロ 11 号の船長ニール・アームストロング飛行士が,ジェミニ計画を経てアポロ計画を遂行するまでが非常に丁寧に描かれている。本作の特徴は,宇宙開発や宇宙飛行士を綺麗事で終わらせず,作るのも乗るのもどちらも人間であることを徹底的にリアルに示しているところである。全編を通して多用してあるのは,船内にきしめく金属音で,これこそが頼りない人間の作ったものであることを象徴的に示すものである。それを信用して命を預けなければならない主人公の苦衷と覚悟のほどが痛いほど伝わってくる大変な傑作であった。 ライト兄弟の初飛行が 1903 年のことであるから,この時期は,人間が空を飛べるようになってから 60 年と少ししか経っていない訳で,ソ連との宇宙開発競争で負け続けていたアメリカは,威信を回復すべくかなり無理のあるペースでアポロ計画を進めていたのが察せられる。宇宙船に搭載されたコンピュータは 2 MHz クロックの 8 bit CPU で,メモリ容量がわずかに 4 kB という華奢なものであり,身近な例で例えれば,CPU は初代のファミコン程度,メモリ容量は初代ファミコンの倍程度という代物であった。 ちなみに,このコンピュータのプログラミングを行なったのが,NASA の伝説の女性プログラマとして知られるマーガレット・ハミルトンで,誤った操作をしてもプログラムが停止しないようにという「フール・プルーフ」を搭載しており,さらには月までの飛行のオート・ナビゲーションまで搭載していたというのであるから,驚嘆すべき優れもののプログラムであったことが察せられる。映画の中でも度々出現している「1202 アラート」というのは,大量のデータ入力による暴走を回避するために,自動リブートをするためのものであったことが知られており,その原因は,月面着陸時に切断するはずだったレーダーの入力値を切らずに使用したためであったことが現在では判明している。すなわち,正常な動作だったために「問題なし」だったのである。 決して多くを語らない主人公は,あたかも日本の武士のようであり,一方,言葉にしなければ何一つ推察しようとしない典型的なアメリカ女として描かれた彼の妻は,率直にいって男を萎えさせる最低の女にしか見えなかった。事故死した同僚やその家族を丹念に描いているために,彼女の不安や万が一の時の恐ろしさは非常に身近なものとして察せられるので,あの彼女の態度は責められるべきではないのかも知れないが,出発を前にした夫にあのような態度を取るというのは,あまりに自分のことしか頭になく,相手を思う心に全く欠けていると言わざるを得ない。 ライアン・ゴズリングが演じたアームストロング船長は,風貌も似たところがあり,決して激昂せず常に冷静な人柄が察せられる良い演技であった。彼の妻役の女優は,見たことのない人だったが,私にここまで嫌悪感を抱かせるとは,相当な演技だったということだと思う。登場人物の人間臭さが感じられなければこの映画は成立しないので,立派なものだというほかはない。音楽は,「ラ・ラ・ランド」と同じ人で,非常に良い曲を書いていた。特に,エンドタイトルで流れるハープとテルミンの二重奏は,いかにも宇宙を感じさせる音楽だと思った。 演出は,ため息が出るほど見事だった。物理現象の冷徹さ,事故の悲惨さ,宇宙の神秘と荘厳さ,いずれも肌で感じられるように映像化されていて,月面の静謐な世界は,息をのむほどであった。アポロ 11 号の月面着陸は,私が中学生の時の話であり,世界中が興奮した一大イベントであった。今から 50 年前のあの時の興奮をまだ覚えている人には,是非ともお薦めしたい作品である。 (映像5+脚本5+役者4+音楽5+演出5)×4= 96 点。
ロン・ハワードとトム・ハンクスの圧勝!
5歳の誕生日の新聞一面がこのニュースだったのを鮮明に覚えてる。 当時小学生でも知ってる一番有名なアメリカ人の伝記的作品 アームストロング船長も挫折からのチャレンジ、友人の死、家族の葛藤、成功までの紆余曲折が、当時の雰囲気そのままに映像化されてました。 ただLALALAND監督と主演再ダックって触れ込みに期待して観ると退屈かも!? 昨日アクアマン観た後だけに、エンタメ作品とは真逆な淡々とした展開で、終始画面が暗く寝不足鑑賞は厳禁ですよ。 私的にロン・ハワード&トム・ハンクスのアポロ13の方が、ハラハラドキドキ映画としては、断然面白かったかな(^◇^;) ☆3.2
淡々と進んで行く
人類の偉業を淡々と進めている感じ。 エンターテイメント性が少ない気がするが、これもいいと思います。 無音の使い方が上手かった。 女性には、ウケない気がします。 追加: 淡々と表現しましたが、アポロ計画という巨大なプロジェクトの中で、1人のメンバーとして冷徹に任務をこなしていくアームストロングに静かな共感を感じました。私もこうありたい。
あれから50年
月面着陸の時、自分は、小学校3年生。
朝5時くらいから起きて観て、その日の午前中は、学校でも授業をやらずに、クラスのテレビをずっと観ていた覚えがあります。
あれからもう50年の時が流れているんですね。そのままアポロやシャトル事業をちゃんと続けていれば、今頃、月には基地や移住もできていたのかも…。
ストーリーは、アポロ11号の船長であったニール・アームストロングのジェミニ計画からアポロ11号による人類初の月面着陸までの物語。
しかし、偉大な偉業の裏には、娘の病死、同じ宇宙飛行士を目指していた友の事故死、妻とのすれ違いなど、ニールの知られざる葛藤や苦しみがあったことを、初めて知りました。
ニール役のライアン・ゴズリンが、傷付きながらも、このミッションに参加し、あの有名な「1人の人間にとってはわずかな一歩だか、人類にとって偉大な飛躍である」の言葉が発っし、娘の遺品を月においてくるシーンは、胸が熱くなりました。
それにしても、ロケット打ち上げの時の、衝撃、鉄の軋む音、激しい振動、狭いスペースの圧迫感には、恐さしか感じないし、絶対耐えられないと思いました。
静かの海に導かれた父。静かの海に、
眠る魂。エぇっ??そんな話だったんかいな?
まぁ、クレーターの闇に消えて行くビーズの飾りには泣けたけど。この内容ならゴズリンもクレア・フォイも要らなかったんじゃないかと、軽く毒づきたくなるオッサン一人。
画は、素晴らしかったです。
ケネディは今更なんで画像は要らないから、男達は何に命を懸けていたのか、サラッと表現して欲しかった、欲言うと。
追加
生きられなかった娘の事を思えば。死んで行った仲間の事を思えば。こんなものは痛みとは言えないし恐怖とも呼べない。ニールが、自分を痛め付ける様に教育訓練に臨み、何故あれだけ冷静に振る舞えたのかの謎解きパートは好きです。
にしてもセリフ少な過ぎじゃないですか?パルプ・フィクション見た直後に、これを見たせいかもしれませんが……
-----------------------------------------------
(2/11追記) エラーコードからラストへの流れの解釈
月面への着陸中の機内に、二つのエラーコード(#1201:空き容量なし、#1202:コアセット無し)が表示されますがNASAは着陸続行を指示します。AGC(アポロ・誘導コンピューター)には「優先度制御」と言うアルゴリズムが組み込まれていました。それにより、優先度の低いタスクを削除した後、システムは自動復帰し、航行に必要最小限な機能は保証されることをNASAは知っていた(いや、期待した)からです。ただし、最小限は最小限なのであるのに加え、AGCの機能はあくまでも「誘導」。正しく誘導されなければ、危険はむしろ増大します。
最終的に、ニールは目前に迫るクレーターを見て、優先度制御中のAGCを切り、手動による着陸を判断します。偶然とは言え、クレーターが着陸リスクを低減させたことになります。
ニールが娘の髪飾りを落としたクレーターは、手動着陸を決断させたクレーターと同じだとしたら。静かの海に導かれた父が、導いてくれたクレーターに、娘の魂を葬る。と言う流れ。
SciFものとしても、アーサー・C・クラーク的な感動があって良いと思うんですが、あまりにも説明が不足していて不親切過ぎると思います。#1201が深刻化する#1202。更には「優先度制御」を知らなければ、このラストの流れは判らないと思う。
ーーーーーーーーーー
蛇足ながら追記 (2/23)
クレーターは外乱。AGCの誘導ではクレーターの外輪に激突する。「そもそもAGCの信頼性に疑問がある。確からしさの確認のために、計算値の高度とレーダー実測高度の差を表示させようとしたらエラーコードが出た」。
上記の「」の内容は重要だと思うんですが、映像から読み取るのは不可能だと思う。高度差表示コマンドは#6800番台だったか?これを打ち込むシーンと、その結果コンピューターがオーバーフローするシーンの追加が要ると思います。燃料残を強調し過ぎ!
控えめに言って最高。
「ファースト・マン」鑑賞。
この5年くらい自分のフェイバリットな映画監督は変わらなく3人で固定されているのですが、その中でも一番好きな監督であるデイミアン・チャゼルの監督最新作です(残りふたりは、イニャリトゥとヴィルヌーヴ)。
誰でも知っている人物、地球上で初めて月面に降り立った人類、アポロ11号船長ニール・アームストロングの伝記映画です。
「ラ・ラ・ランド」でもチャゼル監督と名コンビだったライアン・ゴズリングが主演。
「ガイ&マデリーン」、「ウィップラッシユ(セッション)」、「ラ・ラ・ランド」は脚本・監督作品だったので、今回は監督オンリーの作品ということで物足りなさはありますが、アームストロング船長の伝記で原作ありきなので、そこは致し方ない点だと納得しました。
先ず、観終わっての感想ですが、未知の領域に踏み込むパイオニアが抱える怖さと、達成するための精神的な強さ、揺るぎなさが本当にストレートに感じられる演出になっていました。
主人公アームストロング船長の視点からカメラが撮られていますが、ゴズリングの目線の演技、表情の演技があまりにも迫真すぎて宇宙船や広大な宇宙の描写が非常にリアルな部分も相成り、自分が本当にアポロ11号に乗り込んで月面着陸ミッションを遂行している錯覚に陥ります。
本当に、ゴズリングの表情の演技は上手い。
宇宙ミッションに携わっているシーンもそうですが、家族とのドラマシーン、父親としての妻や子どもたちに対峙する態度にも現実にありそうな父親の戸惑いや葛藤が感じられました。
(実話なのでネタバレにはならないですが)物語冒頭で娘がなくなるシーンがあるのですが、納棺時の目線、式が終わりやっと一人になったときの孤独と悲しみからの嗚咽、、本当にこの一連のシークエンスだけで、彼の演技力の高さが分かります。
物語の結末はNHKの大河ドラマと同じく、皆が知っているラストに向かって進んでいくのですが、それでもどうなってしまうんだろう?無事にミッションは遂行されるのだろうか?と思ってしまう。
それは前述の通りゴズリングの高い演技力と、主人公目線でひたすらリアルに見せていく(魅せていく)チャゼル監督の演出の妙。
やっぱり、彼はシナリオを書いていない映画だとしても、私の中で一番好きな監督なんだなぁと実感しました。
まさにA評価。
今年に映画館で観た6本の中でもイチオシ。
ただいま公開中の映画では一番のオススメです。
全365件中、281~300件目を表示