ファースト・マンのレビュー・感想・評価
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宇宙飛行士個人に焦点を当てた興味深い作品
アポロ11号で、人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロングの半生を描いた作品。
『アポロ13』では、ジム・ラベルと言う宇宙飛行士にも焦点を当てつつ、アポロ13号そのものを描いた作品だったわけですが、この作品は、ニール・アームストロングその人を描いています。そういう意味では、宇宙開発計画については、ジェミニ計画からアポロ計画に至る過程が描かれていますが、あくまでもアームストロング中心。それら計画に従事していた時、アームストロングが何を考えていて、何を感じていたのかと言う事が描かれています。
彼は、比較的おとなしい人物であったため、最初に月面に降り立つ人間に選ばれたとも言われています。その辺りは、上手く描かれているのですが、その人物像は、彼がエンジニア体質であったと言う事もあるのかもしれません。
それと、この作品で初めて知ったのは、彼が第二子を亡くしていたと言う事。それも、彼が一層大人しくなり、いろいろと考えてしまう人物であることに拍車をかけたのかもしれません。
一つ興味深かったのは、「NASA(アメリカ)は、宇宙開発に際して死者が出ることに十分対処できるノウハウと、体制を持っている」と言う話を聞いたことがあります。アームストロングたちが、月面着陸に失敗し、地球に帰還できなくなることを想定した追悼文も準備されていたというのは有名な話です。ですが、興味深かったのは、そっちの話ではなく、エド他のアポロ1号のメンバーが事故で殉職してしまった事に関連するエピソード。エドの妻パットが呆然としているシーンをみると、全然、死者が出ることに対するノウハウも体制も、実は無かったんだなと思わざるを得ません。まぁ、その後、整えられていったと言う事なのかもしれませんが。
素人でも名前を知っている様な宇宙飛行士が、いっぱい出てきます。そう言う意味でも面白いです。ですが、宇宙開発計画を描いた作品で、ここまで一人の人物に焦点を当てた作品は、少ないと思います。なかなか深い映画でした。
個人的にはささらなかった
月着陸は、TVで観てたなあ!
1969年7月 人類が月に到着。ウサギはいなかった。
翌年の万博には、アメリカ館で月の石観るために並びました。
ニールアームストロング船長のストーリーだ。
娘さんの難病に苦しみ、また男子が生まれる。
奥さんには、ドラゴンタツーの女のクレアフォイ
ザライトスタッフを思い出す。
映画は、時折重く、まぶたも重くなったが、ゴズリングの静かな演技に魅了される。僕は、静かな海と思ってたが、作品では、静かな基地って言ってたなあ!
月は眠気も誘う
これはまた硬派な?映画を撮って来たものだ。
アポロ11号の船長を主人公としながら、ほとんど語らせず、観客の想像に任せるというスタイル。そのために、映像は限りなくリアルに。DREAMWORKSの全精力を注ぎ込んだであろうCGは、全編ライブ放送を観ているかのようだった。
そしてまた、轟音以外はほぼ無音な宇宙空間描写。ツァラトゥストラが響く「2001年宇宙の旅」とは対極をなす宇宙映画となった。
税金を使うのは宇宙なのか福祉なのかという政治の世界と隣り合いながら、ひたすら命さえ賭けて宇宙に臨むための実験や訓練を繰り返しす人たちがいる。彼らにも家族があり、飛行士達を支えながらも、時にはたまらない不安が顔を覗かせる。
そういったことを、ただ淡々と描いていく。それらの結果として、もちろん主人公は人類で初めて月に降り立った人となるわけだが、そのシーンもあくまでクールに描かれる。
つまりこの映画は、月着陸のライブ映像なのだと思う。それを、背景を知った上で見るという贅沢を、現在においてなし得たもの。
ライブエイドを現時点で体感できる「ボヘミアンラプソディー」と重ね合わせて言えば、そういうことではないでしょうか。
舞台となっている「アームストロング船長、月に立つ」を、当時小学4年生で、TV放送を食い入るように見ていた宇宙ファンの自分も、ふと振り返ってしまう映画だった。
何度か睡魔に襲われたのは恥ずかしい限りです。
鑑賞中思ってたこと
視点
世界が目にしているもの(或いは見せられているもの)と、見えないもののギャップは大きい。それが時代を超えて語られるほどの偉業であればなおさらだ。
結果的にこのプロジェクトが成功することを知っている「映画の鑑賞者」が想像している(或いは見たがっている)ような作品ではないかもしれない。はっきり言って地味な映画である。
訓練中に起こる数々の苦難、宇宙船という狭くて逃げ場のない空間、また地球とは別世界である宇宙空間と月面、そして人の生と死。ただ、映画の肝はそこではなく、ニールとジャネット、そして子供たちというアームストロング一家の苦悩と愛の映画であり、見えないことにもドラマはあるのである。
ライアンの演技もさることながら、ジャネット(アームストロング夫人)役のクレア・フォイの表情豊かな演技が素晴らしい。
想像以上に重かった!
IMAX2D字幕。映像より音の迫力
全編IMAXフルスクリーンではない事にびっくり。最後の月面着陸7分ちょっとだけフルサイズになったらしいが気付かへんかった。
ただ音の迫力(無音も含めて)はIMAXでみて良かったと思える。前半ウトウトしたけど。
ニールアームストロングのことをウィキペディアで下調べしとくんやった。
カメラが被写体に近いとすごく不安を感じる
ニールアームストロングの気持ちを疑似体験する映画。彼は寡黙で言葉では全然説明してくれへんけど。
相方のバズオルドリンは陽気、嫁の私物も持っていくーに釣られてニールが月面に投げたブレスレットの名前を嫁と勘違い。死んだ娘のやった。
宇宙に出発前夜に夫を追い込む妻の迫力。
それでも帰ってきたらキスを送るんやからニールアームストロングは真面目というかなんちゅうか
ララランドで売る必要はないと思うけど。
紛れも無い"デイミアン・チャゼル監督作品"
物語や演出のリアリティや楽曲の素晴らしさはあらゆるところで語られているので、私はチャゼル監督作品という切り口で感想を語りたいと思う。
デイミアン・チャゼル監督は「セッション」や「ラ・ラ・ランド」でもひたすら主人公二人の"二人だけの世界"というものを描いてきたように思っている。
それは"二人にしかわからない世界"と言い換えてもいいと思う。二人以外の人間ドラマなど知ったことかというくらい、誰も介在できないその世界観が私はとても好きだった。
だって「ラ・ラ・ランド」はその世界がすごくロマンチックで切なくて好きだし、「セッション」ては嫌味、妬みという厨二病感全開(笑)の攻撃的な世界が若々しく(痛々しく)て好きだった。
本作はどうかというと、ニール・アームストロングとその娘カレンとの二人の世界があった。やはりここにもあった。
しかし、序盤でカレンの死により、主人公は一人ぼっちになってしまう。作中、ニールが感情を爆発させるのは、娘の死に対しての涙のみ。ライアン・ゴズリングの演技も素晴らしかった。そしてこの瞬間から、彼には家族や友人の言葉も届かない。親しい友人の死にも涙を見せない。そして事あるごとに、どこかにカレンの影を追ってしまう主人公。
しかし、ラストではやはり二人の世界だったんだということがわかる。月面でのニール・アームストロングの行動は監督のインタビューによると、史実ではなく、映画演出上の飛躍だとのこと。
フラッシュバックで娘カレンと見つめる先にあった月。彼はもしかしたらこの死の淵のような無の世界である月にも娘の影を追い求めていたのかもしれない。しかし、娘はどこにもいないのだ。地球に戻ったラストのラストで妻の差し伸べる手はガラスに阻まれて彼には触れることはできない。彼と娘の二人の世界には誰も介在できない。
ニール・アームストロングが月面で何をしていたのかは全くの謎である。
不安定な画
リアル!
一般受けはしないかもしれないが…
宇宙飛行士アームストロングの素直なアンソロジー
IMAXで鑑賞
ライト・スタッフとアポロ13の間
結構な衝撃作
We choose the going to the moon. 月面着陸への追体験
デイミアン・チャゼル監督ってやっぱりスゴい。「セッション」の時も「うぅっ」ってなりましたが、本作も息が詰まりそうでした。あのスペースシャトルの中でのキシミ音。わざわざビスをアップで見せたりして、もうホント意地が悪い。でも、そんな演出のおかげで当時どんだけ大変だったか追体験できたような気になりましたが。チャゼル監督の今までの作品とは全く違う雰囲気ですが、訴えかけて来るものがある作品作りは今までと同じですね。
しかし、アポロ計画ってスゴかったんですね。何となく名前だけは知っていたジェミニ計画も宇宙船の仕組みも観てて「あ、そういう事か~」っと色々発見がありました。丁度今から50年前に、384,400kmも離れた月に人類が降り立ったって改めて凄い話だなっと思います。映画観た後でアポロ計画を検索をしてると面白くって止まらなくなります。あ、映画観てて、そんな昔からホントに検疫とかしたの?なんて思っちゃったんですけど、実際にちゃんとやってたみたいですね。
ニール・アームストロングを演じたライアン・ゴズリング、抑えた演技が見事でした。悲しみを抱えつつも強い意思を持ったニール船長を上手い事演じてましたね。で、単に偉業をなしえたヒーローっぽくするのではなくって出発前に子供と向き合えない等、人としての弱さも上手く表現してたと思います。奥さんを演じてたクレア・フォイも印象的な良い演技でした。作品としてアップの表情が多いので、繊細な表情が求められ大変だったのではないでしょうか?尚、あの出発の前日に子供と話をするようにやりあったのは事実のようです。
月面に着陸した後、音が全くなくなるのもインパクトありました。あの静寂な空間。実際の月でもあんな感じなんでしょう。んで、ラストにニールとジャネットが向かい合ってるシーンも音がなくなるのですが、映画館の隣の隣ぐらいに座ってたおっちゃんが、よりによってそのタイミングで「ブッ」っと・・・雰囲気台無しでした。せめて後1分、いや30秒屁ぐらい我慢できんかったんかーい!色々と耐えて頑張って月に行ったニールを見習えぇ!!
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