「地味ではあるが、最後はやはりチャゼル監督らしさ。」ファースト・マン 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
地味ではあるが、最後はやはりチャゼル監督らしさ。
アメリカ合衆国の海軍飛行士だったニール・オールデン・アームストロングが人類で初めて月面に降り立った御話を映画化。
観終えた後、正直感動させる様な家族ドラマの様な物は無い。
アームストロングも淡々と話す事もしない。
娘が病気で死に、友が事故で亡くなるに連れて、月に行く事への孤独な使命感が伝わって来る。
あと見所は理系には嬉しいメカメカしい内容。
当時の練習機なども観れる為、技術的には嬉しい。
地味であった為、撮影や音楽にこだわるチャゼル監督らしさはどこかな?と探してもいました。
それはラストにありました。
アームストロングが左足で月へ降り立つ際の無音。
月はほぼ真空なのだから音は聞こえない。
また、広大な月を360度見廻すシーンは息を呑んだ。
撮影にこだわる監督らしく、横長の劇場スクリーンで観て良かったと思う瞬間だった。
後々家庭の小さな画面で観ればつまらないと思うだろう。
理系な私だから面白かった所もある。
なので星3.5ギリ合格評価である。
ラ・ラ・ランドと同じで劇場スクリーンで観て正解の映画ではあった。
メカ描写は細かかったですよね。ジェミニ宇宙船やアポロ宇宙船の内部をパイロット目線で見るとあんなにスイッチがあるんですね。
宇宙船が高速回転してる極限状況であのスイッチの中から必要なものを冷静に選べる能力がパイロットの資質ですね。
月面描写は映画館の大スクリーンで見ること必須だと思います。