「ただの月面着陸万歳ではない」ファースト・マン META坊さんの映画レビュー(感想・評価)
ただの月面着陸万歳ではない
無事に帰れる保証は100%ではない、死と隣り合わせの危険なミッション。
過酷な訓練、事故による仲間の死。
それでも月を目指すのは何故なのか。
無事を祈るしかない、ただ見守る事しか出来ない家族。
主演のライアン・ゴズリングは、冷静沈着、真面目で慎ましやかなニール・アームストロングを上手いこと演じ切った。
顔のアップのシーンが多用されていたが、少ない台詞ながら、その表情から感情がじゅうぶんに伝わってくる。
そして、アームストロングの妻、ジャネットを演じたクレア・フォイは、『蜘蛛の巣を払う女』では物足りなさを感じだが、この作品での演技はとても印象的だった。
劇中の音楽は一つひとつは良いのだが、それぞれのシーンに必ずしも合っているとは言えない。
派手さを抑えた映像がいい雰囲気を出しているだけに残念だ。
月面着陸の偉業だけが讃えられるが、多くの犠牲や悲しみの上に成り立っていることを忘れてはいけない。
そんな作品でした。
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