劇場公開日 2018年6月15日

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「皆、孤独を抱えて生きている」ワンダー 君は太陽 がんもどきさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 皆、孤独を抱えて生きている

2025年11月13日
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鑑賞方法:その他

泣ける

幸せ

人は誰しも、コンプレックスを抱えて生きている。見た目、親からの愛情、性格、家庭環境、経済力…周りと比べ、普通から外れることを恐れ、嫌悪する。子どもの世界では特に、だ。
主人公は生まれつきの見た目のことで、最初は他の子ども達から煙たがられてしまう。「いじめられるくらいなら学校に行きたくない。」集団の中で感じる孤独は、とても辛いものだ。しかし、学校に行くのをやめた時、人間関係を諦めてしまった時、主人公は本当に孤独になってしまうのではないか。すれ違いや衝突を繰り返しながらも、諦めずに言葉を交わす先にある「孤独の克服」こそが、社会を生きていく上で必要な経験であり、喜びなのだと思う。
劇中では、数々の登場人物の視点から見た世界を知ることができる。それぞれが孤独の克服に向かって、ぶつかって、支え合って、勇気を出して生きている。皆、陰ながら闘っているのだ。その闘いに上下関係は存在しない。だからこそ家族、友人、恋人、誰でもいい。分かち合える者同士で、各々の健闘を讃え、労り合おう。その時間こそが、幸せなのだと思う。

がんもどき
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