「微笑ましくも温かく優しいオーラただよう映画」ワンダー 君は太陽 mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
微笑ましくも温かく優しいオーラただよう映画
ファミリーが出てくる「感動物」には、何故か、素直に感動できなかったりするのですが、これは大丈夫でした(よかった)
映画を観ている間、ずっと、優しさに包まれた気分になりました。号泣した人はきっと、最初の最初からずっと泣いているかもしれません。自分は号泣はしませんでしたが、心にプチっと針を刺されたら、じゅわーんと涙が出てしまう感じ。特別なことに感動したというよりも、人間の優しさみたいなものが映画の世界に蔓延しているので、ずっと温かい気持ちに包まれるって感じです。
オギーが主人公なんだけど、「顔に奇形を持っていても勇気を持てば大丈夫」というような、単純な感動系ではありません。登場人物それぞれの心理描写や事情などがしっかり描かれており、どんな人にも共感できる群像劇になっているのがよかったです。特にヴィアの悩める姿が印象的で、「構ってもらえない淋しさ」はあるものの、弟オギーのことは誰よりも理解し可愛がってる、という対峙した感情をうまく表現していました。
ジュリア・ロバーツという人は、どの映画に出ても、存在感がすごいですが、この映画ではちょっと母親が目立ち過ぎて、父親の影が薄くなっていたような……?
小学校や中学校の映画教室で上映するといいかもしれない映画。
ずいぶん前に見た『マスク』(1984)、確か、ライオン病という顔に奇形を持った少年が出てくる映画。これを思い出しました。(ジム・キャリー主演のヒット作『マスク』じゃないよ)母親役はシェールでドラッグに溺れるしょうがないお母さんだったような。ストーリーだいぶ忘れていますが、それも、もう一度、見て観たいな。