「優しさ溢れる感動群像劇。」ワンダー 君は太陽 ひろっぴさんの映画レビュー(感想・評価)
優しさ溢れる感動群像劇。
「ワンダー 君は太陽」字幕版で鑑賞。
*概要*
10歳の少年オギーは、生まれつきの障がいにより、人とは違う顔をもっていた。幼い頃からずっと母親と自宅学習をしてきたオギーは、初めて学校へ通うことに。はじめのうちは同級生達から避けられたりするオギーだったが、彼の行動によって同級生たちは少しずつ変わっていく。
*主演*
ジェイコブ・トレンブレイ
*感想*
いじめが絡んだ映画は元々、好きじゃないんですが、あまりの高評価だったので観に行きましたが、これは相当凄い映画です。高評価の理由がわかった気がします。
人とは違う顔で産まれた少年・オギー、お姉ちゃんのヴィア、オギーの親友・ジャック、ヴィアの親友・ミランダの4人からの視点に置いた所が良かった。ナレーションも変わります。それぞれオギーに対しての見方が分かるし、なんといってもオギーに関わる人達が全員優しいんですよね。(^^)
4人だけじゃなくて、オギーの両親、校長、担任の先生、いじめっ子も何だかんだで優しい。
オギー編がとにかく胸が締め付けられる。本編開始早々、オギーの自己紹介から始まるのですが、すぐに心を掴まれました。。「ルーム」の時もそうでしたが、演技が抜群に上手い。いじめられて、信じていた親友から裏切られても、母親や父親、お姉ちゃんに支え合いながら下を向かず、常に前向きなのが凄い。ジュリア・ロバーツも仰ってた通り、これは「ヒーロー映画」です。あと、スター・ウォーズのネタを取り入れた所も良かったな!
お姉ちゃんのヴィア編ー親友ミランダとの関係、ジャスティンとの出逢いが描かれてた。ミランダとの仲直りは「あれ?もう仲直りしたの?」って思っちゃった程あっさりしてましたが、とにかく弟思いでとにかく優しいお姉ちゃん。因みにヴィアから見たオギーは太陽と例えてました。これまた素敵だったなぁ~
親友のジャック編も彼なりの心情が細かく丁寧に描かれてた。あのハロウィンで思わずオギーに対して傷つける言葉をいじめっ子達に口走ってしまった罪悪感。オギーから学んだこともしっかりと描かれてたし、本当に仲良くなりたかったんだなって伝わりましたね。
思わずグッときたのは、いじめっ子ジュリアンの殴り合いですね。。さすがジャック。
ヴィアの親友・ミランダ編も彼女なりの心情が描かれてた。最初は嫌な女だなって思ってたんですが、彼女なりに悩みがあって冷たくなっちゃったんですよね。仲良くしてたオギーにも大切に支えてたし、ミランダもホントは優しかった。
いじめっ子・ジュリアンも少しだけ描かれてた。一番しびれたのが校長先生がジュリアンに2日間の停学処分を罰するシーンで、ジュリアンの両親もなかなかパンチが効いてた(笑)
ジュリアンはもちろん猛省するわけですが、個人的にもう少しジュリアン視点もしっかり描いて欲しかったな。オギーに直接謝罪するとか、そういうシーンがあればもっと良かった。最後のシーンであっさりオギーを称えてたからそこがちょっと引っ掛かりましたね。まぁ~キャンプのシーンでは、ジャイアンみたいないじめっ子がオギーを助けたところも素晴らしかった。
浜辺のシーンで感動。友情って素晴らしい。
不満点があるとすれば、ヴィアとミランダのあっさりした仲直り、いじめっ子視点がなかったこと。それだけです。
オギーの母親もしっかりしてて優しいし、父親もオギーを笑わせてくれるし、お姉ちゃんも弟思いで優しいし、親友ジャックも最高だし、皆それぞれオギーのこと大好きなんですよね!
泣きそうになったのは数ヶ所。全体的にほっこり、優しさ溢れる感動作!オギーを思わず応援したくなる!