「アマチュアの自転車選手でもある本作の監督がドーピング検査の有効性を...」イカロス よねさんの映画レビュー(感想・評価)
アマチュアの自転車選手でもある本作の監督がドーピング検査の有効性を...
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アマチュアの自転車選手でもある本作の監督がドーピング検査の有効性を検証するドキュメンタリーを企画、専門家のアドバイスのもと自らの肉体にドーピングを施して身体能力を高めながら激しいトレーニングを行い、過酷なアマチュア自転車レース、オート・ルートのドーピング検査をパスすべく準備を進めるがこの企画に興味を持ちながらも自らの評判が傷つくことを躊躇したUCLAの協力者が辞退、代わりにロシアのアンチドーピング機関の所長ロドチェンコフを紹介したことから、当初の企画とはかけ離れた事態に巻き込まれていく。
前半ではドーピングの過程と検査を通過するための裏技を克明に見せ、後半は過去のドーピング疑惑に起因するロドチェンコフの身に迫った危機回避の過程と国家規模のドーピング疑惑告発の手順を畳み掛けるように見せる、本作がドキュメンタリーだということ自体が信じられないほどのテンションに満ちた、リアル『野性の証明』のような背筋が凍るサスペンス。タイトルの意味については随所に挿入される流麗なイメージ映像で示され、某小説になぞらえて進行する後半は手に汗握るスリルに満ちています。必見です。
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