劇場公開日 2018年6月1日

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「青春から離れたからこそ、じっくり鑑賞できる」レディ・バード スクラさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0青春から離れたからこそ、じっくり鑑賞できる

2023年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

愛されたい、誰かの特別でいたい、母親となんだかうまくいかない。
主人公の年齢と離れた今に観たからこそ、とても共感できる。思い出せばちょっぴりこそばゆい、でも当時は色んなしがらみに囚われて、それで精一杯だった。青春物の中では一番好きかも。

友人との関係に一喜一憂したり、恋人を作ることそのものに憧れたり、
母親のちょっとした言動でぶつかったり、当時はそれがどうしようもないくらい真剣な問題で、苦しくて、嫌でしょうがなかった。

最後は心がじんわりと温まるハッピーエンド。
しかしながら、これがすべての人に当てはまるわけではないから、
単純に「家族の愛っていいね」とは言い切れない。
周りにはこの時期に人との関係がこじれて、親元離れた今でも苦しんでいる人も実際にいる。最初は幸せでも途中でこじれてしまう人もいる。

『レディ・バード』のように、人生の一部を切り取った映画を観ると、
こうして現実の自分や大切な人の人生に目を向ける機会になるから、
私はこういうテーマの映画はひたすらに好きだなと再認識。

スクラ