劇場公開日 2018年6月1日

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「中年にこそ見てほしい作品!」レディ・バード Hiroshiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0中年にこそ見てほしい作品!

2018年7月15日
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映画の楽しみの一つとして"共感"が有ると思っているのですが、「レディ・バード」はその楽しみが満喫できる作品。もう40年近い昔、都会への憧れ、親から離れて暮らすことへの切望、誰も知らない街て生活したいという逃避…そんな感傷に満ちた10代を懐かしく思い出しました。クリスティナは自分をレディ・バード(てんとう虫)と称し、将来に夢を見て…有る意味自己逃避をしています。多感な17歳が一年の経験を通じて都会に旅立ちますが、そこで真っ先に思うのは、親のこと、故郷のこと、育った環境など。前を向くために都会に来たのにね。でも、わかる気がします。私にも同じような感傷に浸った記憶があるような…ラストのぶっきら棒な終わり方は、それが一時的な感傷だと言いたいのか?…なんてね。
主演のシアーシャ・ローナンが背伸びしたい女の子の心情を見事に演じていました。監督のグレタ・カーウィグが出演していた「20センチュリー・ウーマン」のスチル写真を見てビックリ、レディ・バードと同じ赤毛のショートヘア。意識していたのかな?それとも偶然?
二卵性親子の様な母親役のローリー・メトカーフとの掛け合いが本作成功の要であったと思います。二人のヒートアップした絡みをお父さん役のトレーシー・レッツがクールダウンしてくれて、心地良かった。
40代以上の人にこそ見てもらいたい作品です。

Hiroshi